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December 03, 2007

チェーンストアエイジ、12/1号、Ario西新井の取材記事へ投稿!

   チェーンストアエイジ12/1号にセブン&アイホールディングスの最新業態のモール型SC、Ario西新井の取材記事を投稿した。この12/1号のチェーンストアエイジは、特集記事として、緑の来襲と題し、米国小売業レポート、テスコのアメリカ初上陸1号店のレポートに加え、食品スーパーマーケットをはじめとする主要上場小売業の中間決算の状況もあり、読み応えのある内容となっている。その特集記事の次のコーナーのFOCUS ON新店の中での取材記事、P51への投稿である。ちょうど、この同時期、イオンモール羽生もオープンしており、今回の新店特集もまず、イオンモール羽生、Ario西新井となり、これら新店以外にもいなげやのブルーミングブルーミー鴻巣駅前店、サンシャインLIO、そしてリブレ京成のララガーデン春日部も同時に取り上げている。

   Ario西新井を取材してみて、改めて感じたことは、イトーヨーカ堂がGMS業態をあきらめてはいないと感じたことである。むしろ、GMSを進化させる形で必然的にモール型SCという新業態にいきついたと感じた。特に、今回の立地、西新井はイトーヨーカ堂発祥の地、千住のすぐ近くであり、下町、足立区のほぼ中心にあたるまさに下町への出店であり、下町そのものをもリニューアルしようとしている意図も感じる。実際、西新井のSCの造りはイオンの最新SCであるイオンモール羽生の2核を約300mでつなぎ、その周辺を200店舗の専門店で1階から3階までをつなぐ、SCとは一線を画している。Ario西新井はイトーヨーカ堂の1核のショッピングモールとなっており、約100の専門店は核店舗のイトーヨーカ堂の表玄関のように配置されており、イトーヨーカ堂の手薄な業態を補っているようにみえる。

   記事の小見出しでも、「GMSを専門店で補完する近隣深耕型のSC業態」とつけてみたが、まさに、各専門店がイトーヨーカ堂というGMSの弱点を見事に補い、さらに、近隣の衣食住+サービス・カルチャー需要を掘り下げているようなテナントリーシングとなっていたように感じた。今回の記事の中では、亀井社長の記者会見の内容は間接的に記事の中に組み込んだが、亀井社長も記者会見では、基本コンセプトの「3世代対応型SC」に加え、特にArio西新井はサービス・カルチャー部門の構成比を引きあげたたことを強調しており、まさにGMSではできない弱点をSCという業態だからこそ可能になったという趣旨を述べていた。Arioはまさに、その意味で、今回の記事の結論でもあるが、ポストGMS、ポスト イトーヨーカ堂といえるセブン&アイホールディングスの新業態といえよう。ちょうど、食品スーパーマーケットがNSCで成功しているように、GMSはこのArioのモール型SCとして新たな再生、復活を遂げるような予感を抱かせる新店であるように感じた。

   また、このArio西新井は、6店舗目のSCとなるが、5店舗目の大阪のArio八尾から本格的にはじまったトータルデベロッパーとしてのセブン&アイホールディングスの開発物件としても注目といえる。今後、セブン&アイホールディングスは本格的にグループをあげてのデベロッパー事業への参入をする方向であるが、Ario西新井は、現時点の集大成ともいえ、今後のトータルデベロッパーとしての出発点ともなる開発物件でもあるといえる。

   ちょうど、11/30の日経新聞に、「セブン&アイ、商業施設開発収益源に、グループ会社の機能集約」という記事が載っていたが、その中で、今回、このArioを開発してきた三井物産とイトーヨーカ堂の共同出資の会社、モール・エスシーにセブン&アイホールディングスが増資を引き受ける形で出資し、持ち株比率を75%に高め、子会社化するという。そして、来年3月から、ヨーカ堂のテナント開発部門やグループのマーケティングを手掛ける子会社のエス・ウィルを統合し、今後3年ぐらいかけて、ヨークベニマル、ヨークマート、イトーヨーカ堂、西武百貨店、そごう、デニーズ、セブンイレブンなどの開発支援を行ってゆくという。さらには、グループ外の受託も行い、まさに、開発をセブン&アイホールディングスの収益の柱の一つにしてゆくことが意思決定された。その意味でも、このArio西新井は今後のセブン&アイホールディングスの本格的な開発物件のさきがけとなる新業態といえよう。

   Ario西新井は東武伊勢崎線の西新井から西へ約400mのところにあり、まさに足立区の中心への出店である。記事にも書いたが、ここはイトーヨーカ堂発祥の地、千住もすぐ近くであり、最も古い千住店他、創業のころの店舗やつい最近オープンしたArio4号店のArio亀有も近いので、1日かけて、この地を回り、下町の独特な雰囲気と、セブン&アイホールディングスの最新業態を見比べると良いと思う。あらためて3世代対応型のSCというコンセプト打ち出したセブン&アイホールディングスの意図がわかるのではないかと思う。

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