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December 13, 2007

マーチャンダイジングの改善ポイント、単品を特定せよ!

   食品スーパーマーケットにおいてマーチャンダイジングを改善することは最重要課題であり、そのためには現状をしっかり認識し、結果に対しての原因を特定し、その原因を克服してゆくことがポイントとなる。また、結果についても、良かった場合は良かった原因、悪かった場合は悪い原因を明確にすることが重要であり、悪かった場合のみ原因を特定するのではなく、良かった場合もその原因を特定し、さらにマーチャンダイジングの改善につながる仮説を作ったり、いち早く、全店に成功事例、ベストプラクティスとして情報を伝達し、情報共有をはかることが望ましい。ところが、意外に実際の場面にぶつかると正確に現状を認識し、その結果に対して原因を特定することが難しいのが実態である。特に、悪い場合のみ、目がいってしまい、良い場合の原因に関しては後回しになったり、忘れてしまったりする場合があり、マーチャンダイジングの改善が欠点の克服のみに終始してしまいがちとなる。

   そこで、ここではまず、マーチャンダイジングの改善は欠点よりも、良い点、成功事例の抽出を優先的に取り組んだ方がよいということ、またその際、その原因を単品で特定することが最重要課題であることが重要である点を考えてみたい。実際の現場ではどうも全く逆の方向に動いていることが多く、まず、欠点を指摘し、その原因を単品ではなく、商品以外の要因、特に外部要因にもっていってしまう場合が多いように感じる。

   たとえば、豆腐のマーチャンダイジングを考えてみた時、改善する着眼点が金額PI値が上がった場合よりは、下がった場合に先に着目し、その原因を単品に求めるのではなく、競合店のちらし、競合店の価格、競合店の品揃え、気温の状況などの外部要因に求めてしまう場合が多い。これでは、豆腐のマーチャンダイジングが改善するどころか、欠点の指摘に終わってしまい、しかも、その原因が単品で特定されずに、外部要因の問題となってしまうため、マーチャンダイジングの改善には全く結びつかない。マーチャンダイジングの改善とは、客数×客単価(金額PI値)の客単価を1円でも多く引き上げることであり、そのためにはまず、マイナス要因を改善することよりも、プラス要因を付加した方が圧倒的に早いのであり、しかも、その要因を外部要因にしてしまったら、外部要因が変化しない限り、解決が不可能となってしまい、マーチャンダイジングの改善にはいっこうに結び付かないことになる。

   マーチャンダイジングの改善はまず、金額PI値(客単価)がアップした豆腐の事例を片っ端から集め、その原因となった単品を特定することが第1番目のステップである。単品を特定するとは、豆腐全体の金額PI値がアップしている場合は、必ず、金額PI値のアップに貢献している単品が明確に存在するはずであり、全体が少しづつ満遍なくアップすることは、ないとはいえないが、極まれなケースであり、ほとんどの場合、わずか数品に特定できる。したがって、そこから、その単品がなぜ伸びたかをあらゆる情報を集め、特に内部要因を優先して仮説をつくり、その仮説をもとにさらにその単品を伸ばす政策をつくり、実践してゆくことである。

   次に、今度は豆腐の金額PI値が下がった事例を集め、その原因となった単品を特定することが第2ステップである。ここでも単品を特定すると、豆腐全体の金額PI値を下げた要因が明確に数品に限定されるはずであり、その単品が明確になることによって、その単品の金額PI値アップの仮説を、これも内部要因を優先してつくることにより、豆腐全体のマーチャンダイジングの改善、金額PI値アップにつながってゆく。

   よく、豆腐の担当者にマーチャンダイジングの改善を何もいわずに意見を聞くと、このようなステップで単品を特定し、仮説を提示することはめったになく、金額PI値がダウンした場合にのみに目が行ってしまい、その要因を単品で特定するよりも、いきなり外部要因に求めてしまう場合が往々にしてある。どうも、人間はほってほくと欠点を見てしまい、その原因を外部要因に求め、欠点の克服に結び付かない場合が多いといえ、なかなか良い点に目をつけ、その要因を内部要因に求め、さらに良い点を伸ばすということが不得手のように思える。

   私ももう20年も前になると思うが、船井総研に入社した時、当時の船井社長からコンサルティングの極意は長所伸展法であることを繰り返したたきこまれたが、なぜ、当たり前のことをいうのかとはじめは思ったものだが、実際の現場に出くわし、また、私自身も意識しないと、欠点の指摘となってしまい、長所を見つけ、限界まで伸ばすという長所伸展法はなかなか自然には実行できないことがわかった。いまでは、なるほどと思えるが、それほど、長所伸展法は難しいテーマであり、意識的に実行しないとできないことであるといえよう。また、その単品を特定することはさらに意識的に取り組まないとできないことである。マーチャンダイジングの改善は、まず、長所をみつけ、単品を特定することからはじめると、意外に数字が伸びてゆくものである。

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