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December 09, 2007

PPIを用いた新製品ランキングの試み!

   本ブログでは毎週金曜日に発売される日経MJの新製品週間ランキングについて書き続けているが、新商品の評価は単純POSデータで評価するよりも、ID-POSデータで評価する方がより有効性が高いといえる。その理由は単純POSデータには、売上金額、売上数量での単純分析の段階、次に、総客数が加わり、PI値分析ができる段階、そして、レシート枚数を把握し、グルーピング客数が加わり、PPI分析ができる段階と3段階ある。2段階目までは、完全ではないにせよ、日本のほとんどの小売業界で現在活用が進んでいるが、レシートを活用した、PPI分析に関しては、現状のPOSシステムで、ちょっと無理すればできるが、ここに真剣に取り組み、マーチャンダイジングの改善を図っている小売業はほとんどないのが実態である。

   新商品ランキングについても、当然、この3段階があるが、日経MJは2段階目でのランキングを中心に、一部、カバー率を算出することによって、3段階目を含むランキングを算出しているといえる。カバー率は新商品の導入店舗の割合いを示しており、日経MJの客単価は全体客数で割った客単価ではなく、カバー率の店舗のみの客単価を示しているので、全体客数、このケースの場合は対象チェーン全体の客数ではなく、導入店舗のみのグルーピング客数を使っているからである。

   実はこの日経MJのデータでももう一歩、あるいは2歩踏み込んだ分析も可能である。それは、導入店舗の対象商品の購入客数のみを抽出し、客数をグルーピングし、それを分母にし、客単価を算出することにより、より、顧客の消費実態に近い客単価でランキングをつけることである。あるいは、逆に、その新商品が属する小分類の客数を分母にしてカテゴリー内での消費実態を見ることも可能となる。

   ただ、これらのデータはどこまで精度を上げていっても、あるいはあらゆるアイデアを導入しても限界がある。けっして越えられない質的な壁が存在する。それが頻度である。頻度に関しては、現状の単純POSデータでは算出不可能な指標であり、概念である。どんなにレシートをひっくり返しても不可能な指標であり、この頻度を算出するには、唯一、ID-POSデータを活用する以外に方法がない。逆にいえば、ID-POSデータが優位性を持ち、世の中に貢献できる存在意義は、唯一、この頻度を算出できるということにあり、これ以外はないといっても過言でない。

   したがって、新商品ランキングについても、日経MJのようなランキングにもうひとつ今後必要な新商品ランキング分析はID-POSデータからしか算出できない、頻度を加えることが大きなポイントとなる。

   では、頻度とは何かであるが、それはID数と回数とを区別し、ID数当たりの回数のことである。通常のレシート分析では、レシートにIDがついていないため、ID数を把握することができず、回数しかわからない。したがって、レシートが2枚あった場合、1IDのみのレシートか2IDのレシートかの区別ができず、1ID当たり1回なのか2回なのかが区別されず、レシート2枚=2回しか把握できず、そこには頻度が存在しない。頻度はレシートにIDがついた時のみ把握が可能な指標であり、ここが単純POSデータとID-POSデータの唯一の違いといって良い。

   この頻度を活用した新商品ランキングとはどのようなものになるかであるが、単純POS分析のレシート枚数に加え、頻度ごとのレシート枚数を数えることが可能となるため、初回購買のみの場合、2回以上の頻度の場合、さらに、それを小頻度、中頻度、高頻度と分けるなど様々な頻度分析が可能となる。このように自由に頻度をもとに商品の分析が可能となるのがID-POSデータの最大の特徴といえる。

   ちなみに、客単価とは何かであるが、客単価は回数(客数)当たりの売上金額のことであり、ここには頻度が一切入っていない指標である。これに頻度が入ると、ID当たりの売上、ある期間当たりのID客単価が算出可能となる。数式的には、客単価=総売上÷総回数であり、来店頻度=総回数÷総IDとなるので、この2つを掛け合わせると総回数が相殺され、総売上÷総ID=ID客単価となる。したがって、総売上=ID客単価×ID数であり、IDが把握できない場合は総売上=客単価×総回数となるので、総売上=客単価×総回数=ID客単価×ID数=客単価×頻度×ID数となる。

   したがって、新商品のランキングもこの数式を活用すれば、客単価だけで見るのではなく、頻度を加えることにより、ID客単価での分析が可能となり、より消費実態に迫る分析ができる。また、頻度×ID数=総回数÷ID数×ID数であるので、=総回数となり、総売上をID客単価=客単価×ID数と客数=頻度×ID数に分けてもよく、IDにより、客単価を掘り下げるか、客数を掘り下げるか双方が可能となり、客単価、客数双方のアプローチがIDを把握することによってはじめて可能となる。あとは、ここから様々な応用が可能となり、アイデア次第で様々な評価指標をつくることが可能である。

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Comments

来年はいろいろ面白いデータがたくさん出てくる予感がしてワクワクしています。1読者として大変楽しみにしております。

POSから得られるデータから、いかに消費実態に迫った指標が得られるのかという先生のご指摘、まさにその通りだと感じています。

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