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December 16, 2007

イオンvs CFS、いよいよプロキシーファイト(委任状争奪戦)!

  来週から、いよいよ、イオンとCFSの間で小売業では珍しいプロキシーファイト(委任状争奪戦)がはじまる。12/13にCFSがアインファーマシーズとの株式移転による経営統合を付議するための臨時株主総会を来年1/22に召集することを、筆頭株主、イオンの反対を押し切って、臨時役員会で決定したからである。イオンは現在、15.0%のCFSの株式を所有しているが、株主総会で拒否権を発動するには33%以上の議決権が必要であり、残り約18%強の株式を購入するか、それに見合う株主の委任状が必要だからである。最新の会社四季報によれば、CFSの現在の株主構成は筆頭株主がイオンの15.0%につぎ、(株)イシダ5.8%、自社共栄会4.1%、スルガ銀行3.7%、石田健二3.3%、石田岳彦2.6%、三井住友銀行2.5%、キミサワ・キャピタル(有)2.3%、石田フミ子2.1%、君澤安生2.1%であり、これら大株主の合計が43.5%となる。したがって、イオンが残り18%以上を獲得するには、大株主の金融機関がどう判断するか、また、大株主以外の株主が今回の状況をどう判断するかにかかっており、まさに波乱含みの展開といえよう。

   今回、ここまで話がこじれ、CFSの経営陣と筆頭株主のイオンとの全面対決となった背景には、10/5にCFSが公表したプレスリリース、「株式移転による経営統合の基本合意に関するお知らせ」からはじまるといえる。この中で、CFSはアインファーマシーズとの持株会社を設立しての経営統合の基本合意を公表し、その後、11/6に株式移転比率を含む株式移転計画書の作成とともに株式移転契約書を締結し、プレスリリースした。ところが、10日後の11/16に筆頭株主のイオンが「CFSコーポレーションのV字回復を目指す企業価値向上策の提案」をCFSに提出し、この経営統合は、株式移転比率を「CFS株主の利益を不当に毀損するもの」と表明し、ここから、双方の対立が激化し、修復が不可能な段階となり、とうとう、来週からのプロキシーファイト合戦となってしまった。

   イオンが問題にしている最大のポイントは、株式移転比率であり、CFSの経営統合案では、持株会社がCFSの株式1.00に対し0.30を割当て、アインファーマシーズには株式1.00に対し、1.25を割当てるということが、CFSの株主の利益を不当に既存するという主張である。

   実際、この比率で現状の双方の株式を計算してみると、CFSは現在29,911,678株であるので、0.30を掛けると8,973,503株となる。一方、アインファーマシーズは現在11,322,456であるので、これに1.25を掛けると14,153,070株となる。したがって、両社を足した株式は23,126,573株となる。問題は、この時、イオンの株式がどうなるかであるが、イオンは現在、CFSの15.0%の株を所有しているので、4,486,752株であり、これに0.30を掛けると1,346,026株となり、これは持株会社の23,126,573株の5.82%である。CFSの現在の15.0%の持株比率比べると、筆頭株主を維持できるかどうかは微妙な数字であり、新会社の15.0%、できれば33.0%以上を取得し、経営の主導権を握りたいとところであると思われる。したがって、このまま、今回の経営統合案が株主総会で可決されてしまうと、イオンの新会社における経営支配が大きく薄れてしまう。ここがイオンの譲れないところであろう。

   一方、この主張に対し、CFSは12/13のニュースリリースで次のようにきっぱりとイオンの主張を退け、来年、1/22に臨時株主総会を開催し、今回の経営統合の是非を株主に問うと宣言している。

   その内容は、「当社は、本日開催された臨時取締役会において、イオン株式会社(千葉県美浜市 以下「イオン」といいます)、ウエルシア関東株式会社(埼玉県さいたま市)及びマックスバリュ東海株式会社(静岡県駿東郡)から提出された平成19年11月16日付の「CFSコーポレーションのV字回復を目指す企業価値向上策の提案」(以下「イオン提案」といいます)について慎重に審議いたしました。その結果、イオン提案のすべてを受け入れることはできないこと及び平成19年11月6日に決定した株式会社アインファーマシーズ(札幌市東区 以下「アインファーマシーズ」といいます)との株式移転による経営統合(以下「本件統合」といいます)を付議するための臨時株主総会を来年1月22日に招集することを決議いたしましたので、お知らせします。

    ということであり、詳細はプレスリリースの付属資料で説明されているが、イオンの保有する株式の価値、配当金、議決権の個数、いずれも統合前と統合後では落ちることはないと結論づけ、イオンの主張を真っ向から否定している。さらに、イオンのV字回復の提案に関しても「合理的かつ客観的データ等で裏付けされた説得力のあるものではなく、当社及び当社株主に対する説明責任を十分に果たしていない」と結論づけており、ことごとくイオンの提案を退けている。

   このように、12/13にCFS側からの確固たる意志がイオンおよびCFSの株主へ示されたことにより、あとは、双方の主張をCFSの株主がどう判断し、1/22の臨時株主総会でどのような結論をだすかが注目される。これまでイオンは15.0%という割合の持株比率で筆頭株主となり、ゆるやかな連携において経営にかかわるケースが多かったが、今後は、この15.0%を見直さざるをえない状況を今回のケースは孕んでいるといえよう。ちなみに、食品スーパーマーケット業界では、カスミは32.3%であり、ほぼ、株主総会での拒否権をもっているといえるが、ベルク、いなげやは15.0%の持株比率であり、今回のCFSと同じ比率であり、経営の支配権を十分に掌握していない状況といえる。その意味で、今回のケースは、今後のイオンのM&A戦略に大きな影響を与えるケースといえよう。1/22のCFSの株主総会に注目である。

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December 16, 2007 in 経済・政治・国際 |

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