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February 08, 2008

関西スーパー、2008年3月期、第3四半期決算、増収増益!

   2/1、関西スーパーマーケットが2008年3月期の第3四半期決算を公表した。いよいよ食品スーパーマーケット業界も3月度決算企業の第3四半期決算がはじまり、今後、続々と第3四半期の決算が公表されてくるものと思う。本ブログでは、可能なかぎり、第3四半期の決算速報を取り上げてゆく予定である。まず、今回は関西スーパーマーケットを取り上げてみたいと思うが、営業収益は796.62億円(102.3%)、営業利益18.27億円(114.5%、営業収益比2.29%)、経常利益20.09億円(121.0%、営業収益比2.52%)、当期純利益11.11億円(124.1%:営業収益比1.395)と増収増益の好決算であった。ただ、ここ最近、新店がないため、営業収益は既存店のみの数字であり、既存店のみで、102.3%は堅調な伸びであったといえよう。

   関西スーパーマーケットのここ最近の新店は2006年7月に、約500坪、年商目標18億円の関西スーパー舞多聞店を出店して以来、約1年半に渡ってない。この第3四半期は4/1から12/31までの9ケ月間の数字であるので、まるまる既存店の数字である。既存店がこれだけ、堅調な数字となった理由は、この4月に西冠店、7月に稲野店、10月に古市店の既存店を改装したのに加え、ポイントカード、電子マネーedyを2007 年、2/1より神戸の2店舗から順次、全店(52 店舗)へ導入を図ってきたことが大きかったといえよう。この第3四半期決算時点の12/31現在、全52店舗中「おさいふカード導入45店舗、クレジットカード導入47店舗という状況であり、この四半期中にほぼ全店に導入がなされており、これが、既存店の営業収益を押し上げた要因のひとつといえよう。このEdyを活用したポイントカードは月間の買い物金額を5段階評価に分けており、翌月の割引率が0.5%引きから2.5%引きまでと幅広い設定となっているのが特徴である。

   また、この第3四半期の営業利益率が昨対114.5%と2桁となった要因をさらに詳しく見てみると、商品売買から得られる売上総利益、いわゆる粗利は24.3%と昨年と全く同じ数字であり、さらに不動産収入等の営業収入が昨年の2.0%から1.9%へと0.1ポイント下がり、結果、営業総利益は26.4%から、26.3%へと0.1ポイントダウンした。これに対し、販売費及び一般管理費は昨年の24.3%から、23.9%と0.4ポイント改善し、結果、営業利益が昨年の2.1%から2.3%と0.2ポイント(四捨五入による誤差があり、差引0.3ポイントではなく、0.2ポイントになったものと思われる)の上昇となり、率では109.5%、これに営業収益の102.3%が加わり、営業利益が2桁の伸びとなった。したがって、粗利が改善したことによる営業利益の改善ではなく、経費が大きく削減されたことによる営業利益の改善であったといえよう。

   一方、この第3四半期は新規出店がなく、出店にかかわる新たな大きな資産の増加はなかったと思われるが、自己資本比率は41.3%と昨年の41.0%、昨年の本決算時の42.0%と比べ、大きな変化はなかった。これを、負債面から見てみると、長短借入金は135億円と昨年の137億円とくらべ、若干改善したが、依然として、22.5%とかなりの負担となっている。また、出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金の合計は308.88億円と昨年の340.44億円と比べ、約30億円削減されているが、これは、差入保証金が27.5億円削減されたためである。総資産に占める割合は51.4%であり、自己資本比率41.3%ではまかなえない構造となっており、やや借入金に依存する出店構造となっている。また、これを単純に全52店舗で割ると5.94億円となり、関西スーパーマーケットは都心部への出店が多いせいか、やや出店にかかわる資産が重い状況といえ、坪効率の高い営業戦略が必須な状況といえよう。

   これを受けて、投資家の反応であるが、この決算公表が2/1の金曜日であったため、次の株式取引は2/4の月曜日となったが、2/4現在、730円 (+11円、+1.52%)と上昇ぎみで推移している。ここ最近は関西スーパーマーケットの株価は上昇傾向であるが、1/16、通常は数千株の売買高が、この日は約10倍の約40万株の大商いとなり、大きく株が売られ、いきなり年初来最安値となる670円をつけた。その後は、株価は700円弱でしばらく推移していたが、月末に入り、700円を超え、その後、この第3四半期決算をはさんで、株価は再び上昇しはじめており、今後の株価が気になるところである。

   なお、通期の関西スーパーマーケットの予想であるが、営業収益1,041.70億円(101.5%)、営業利益21.90億円(104.3%:営業収益比2.10%)、経常利益24.00億円(108.3%:営業収益比2.30%)、当期純利益12.10億円(103.8%:営業収益比1.16%)とこの四半期よりもやや低い予想ではあるが、堅調な増収増益の予想である。

   このように、この第3四半期の関西スーパーマーケットの決算は増収増益となる好決算とはなったが、新店が約1年半ない状況での既存店のみの数字であり、既存店の改装、ポイントカードの全店導入が寄与したといえよう。また、利益が2桁の好調な要因は粗利が改善したことではなく、経費が下がっての利益の増加である。さらに、借入金、保証金等の資産が若干改善されたが、依然として、自己資本比率は41.3%と低い水準であり、今後、新規出店を再開し、高成長を目指すには、一層のキャッシュフローを生み出す経営改善が課題といえよう。今後の関西スーパーマーケットの経費面だけでなく、粗利面の動向にも注目したい。

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