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February 09, 2008

九九プラス、2008年3月期、第3四半期、減収減益!

   ここへ来て、2008年3月期、第3四半期決算が続々と公表されはじめた。第3四半期は4月から12月までの、決算であり、値上げ、そして、今回の中国食品の冷凍ギョーザ事件前の決算であり、これらの影響はうけていない状況での経営内容である。今回は昨年3月にローソンとの業務・資本提携をした成果がどのように経営内容に表れているかが注目であるが、決算内容は、売上935.01億円(98.0%)、営業利益7.82億円(87.6%:売上対比0.83%)、経常利益6.53億円(74.8%:売上対比0.69%)、当期純利益3.09億円(昨年赤字:売上対比0.33%)と減収減益となる厳しい決算であった。

   九九プラスによれば、「昨年3月にスタートした株式会社ローソンとの業務提携は順調に進んでおり、物流合理化や商品開発などの分野で既に成果は出始めていますが、更なる提携強化を目的として、同社に対する2度目の第三者割当増資を平成20年1月10日に実施いたしました。これにより同社が当社の筆頭株主となったことで、信頼・協力関係がより強化され、ローソングループの一員としてスピードを伴った事業の発展・拡大が可能となりました。」とのコメントをしているが、決算内容を見る限り、現時点では明確な提携メリットがでているとはいえない状況であり、筆頭株主となったローソンが今後どのような思い切った経営改革に入るかがポイントといえよう。

   九九プラスは、ここ数年、怒涛の新規出店により、急成長し、売上を伸ばしてきただけに、昨年の創業以来の92店の大量閉店が大きく響き、その後、新規出店を抑制し、リストラに入ったため、売上が急激に鈍化し、ついに昨対を切ってしまった。ここ数ケ月の売上推移を見ても、2007年12月98.5%、11月98.8%、10月97.8%、9月97.2%、8月97.9%、7月95.9%、6月101.2%、5月101.7%、4月101.3%とこの7月から昨対を切っており、厳しい状況が続いている。ちなみに2007年度3月期決算時は売上114.0%、2006年3月期は167.5%であるので、2008年3月期決算はまさに経営の転機といえ、今後、抜本的な経営戦略の再構築が必要な段階に入ったといえよう。

   先にも言及したように、この1/10にローソンへの第3者割当増資を行い、ローソンが九九プラスの筆頭株主になったが、それまではローソンは第2位の株主であり、20.80%の所有であった。筆頭株主はキョーデンであり、38.33%であり、ローソンとしても思い切った経営改革に踏み込むにはキョウーデンとの調整が必要な状況であった。今回は、この比率が逆転し、ローソンが34.2%の筆頭株主となり、イオンvs CFSの時も問題になった1/3超を保有し、経営の主導権を握った。その結果、キョーデンは29.6%となり、第2位の株主となった。ただ、依然として、ローソンが50%以上の比率ではないため、ひきつづき、キョーデンとの連携が必要ではある。

   さて、九九プラスの営業状況であるが、売上総利益は26.79%(昨年26.84)となり、昨年と比べ、わずかではあるが下がった。販売費及び一般管理費は25.95%(昨年25.90%)とわずかではあるが、上昇している。したがって、差し引き、営業利益は0.83%(昨年0.93%)となり、0.1ポイント下がり、さらに売上が2%下がったことにより、営業利益が厳しい結果となったといえよう。粗利減少、経費上昇のダブルでの営業利益の悪化であり、ローソンとの資本・業務提携効果は営業数字にはまだ表れてきていないといえよう。

   また、財務面を見てみると、ローソンとの資本提携により、資本が増強されたことにより、純資産が昨年の63.35億円から、一気に103.15億円と100億円台に乗り、自己資本比率が37.0%と昨年の24.8%と比べ、大きく改善した。ただ、37.0%は小売業の平均が50%前後である点と比較すると高くはなく、さらに引き上げて行く必要があろう。特に、新規出店を自己資本の範囲内で実施してゆくためには、60%から70%は欲しいところであり、今回の第2弾のローソンからの資本増強、そして、営業収益をさらに改善しての自己資本の強化は九九プラスの今後の出店を考えた場合は最優先課題といえよう。

   この財務面をさらに詳しく見てみると、自己資本比率は37.0%であるが、その要因を負債面から見てみると、長短借入金が47.67億円(昨年66.62億円)であるので、約20億円削減されている。総資産に占める割合は12.58%となり、経営への圧迫はかなり改善された。一方、資産面に目を転じると、特に出店にかかわる資産である土地、建物、敷金保証金の合計は92.03億円(昨年91.36億円)と昨年とほぼ同じであり、総資産に占める割合は33.0%であり、自己資本比率37.0%の範囲内であり、自己資本比率は一般の小売業と比べると低いが、現時点では借入に依存しない出店構造となり、バランスがとれた状況といえよう。ただ、現時点の財務状況を見ると、現金及び預金が75.48億円と総資産の27.07%と異常値となっており、資本剰余金48.23億円がほぼ現金であり、今後、この資金が新規出店再開とともに活用されたり、新たな設備投資等へ活用さたり、借入金の返済に活用されてくると、財務構造は大きく変わってくるものといえよう。

   このように、この第3四半期の九九プラスの決算状況を見ると、営業面では不安を残す数字ではあるが、財務面では着々と改善が進んでおり、今後、新たな設備投資、新規出店への展開、借入金の削減等、思い切った経営戦略が打ちやすい財務的な体制が整いつつあるといえよう。また、この1月からローソンが1/3強の株式を取得したことにより、これまで以上にローソン主導の経営改革が進むものといえよう。その意味で、来期、九九プラスがどのような思い切った経営改善を打ち出すかに注目したい。

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