Google、1/31、第4四半期決算、2007年12月度決算を公表!
Googleが、2007年12月期決算の第4四半期決算と12ケ月トータルの本決算を1/31公表した。Googleは現在、NASDAQに上場しており、株価は2/1現在、515.90ドル(-48.40ドル、-8.58%)とマイクロソフトのyahooへのM&A打診の情報が流れ、急落しており、厳しい株価が続いている。ここ最近の株価を見ても、昨年は約700ドル前後で推移していたので、厳しい状況であるといえよう。ただ、この第4四半期及び、12月までの通期業績は好調に推移しており、増収増益の好決算であった。気になるとすれば、伸び率であり、これまで、googleは売上を過去6年間509% 、334%、 218%、 192%、 173%、 156%と異常な高成長を遂げてきたが、年々売上規模が拡大するにつれ、伸び率を下げてきており、この2007年度は156%と通常の企業では十分すぎる成長率であるが、これまでの伸びと比較すると明らかに鈍化しており、伸び悩んでいるといえよう。ちなみに、2007年12月期通期の売上は165億9,398.6万ドル(約1兆7,600億円)であり、さすがに売上規模がここまで来ると伸び率では高成長を維持するのは至難のわざといえよう。
今後、Googleが安定成長に入るのか、それとも、再び、高成長に入るのかが見極めにくい状況といえ、そこへ、マイクロソフトとyahooとのM&Aの話であり、Googleが次の一手をどのように講じてくるかが注目される。
そこで、この1/31の通期の決算の状況を見てみると、まず、売上であるが、先にも述べたように、165億9,398.6万ドル(約1兆7,600億円)であり、昨対では156%という結果であった。この中身を見てみると、Googleは売上をGoogle web sitesとGoogle network web sitesの広告収入とLicensing & other revenuesに分けて管理している。いわゆるアドセンス広告が主体であり、Googleの検索サイトにアドセンス広告を出すGoogle web sitesからの収入とGoogleのサイト以外のGoogleと契約をしたホームページ上にアドセンス広告を出す広告収入とに分かれている。その比率であるが、まず、合計の金額は164億1,264.3万ドル(約1兆7,400億円)であり、全体の99%が広告収入である。その他のLicensing & other revenuesはわずか約1%であり、金額では1億8,134.3万ドル(約200億円)である。その意味でGoogleは次世代型のインターネット検索に特化した広告代理店といってもよく、広告収入がすべてといえる売上構造である。
そして、その広告の比率であるが、Google web sitesは106億2,470.5万ドル(約1兆1千億円強)であり、Google network web sitesが57億8,793.8万ドル(約6,000億円強)であり、比率は約2:1となる。検索サイトの方が約2倍の広告収入である。また、伸び率は、Google web sitesが168%に対し、Google network web sitesは139%であり、google本体の検索サイトの方が伸び率も高い。ただ、ここ数年の推移をみると、その比率は2007年64%対35%、2004年は50%対49%の時期もあり、年々比率がダイナミックに代わっており、今後はまた、Google network web sitesの比率があがる可能もあるといえよう。
これに対し、経費、利益面を見てみると、トータルコストが115億958.6万ドル(約1兆2千億円)であり、これは売上対比69%となる。その中身は、いわゆる一般管理費(売上対比8%)に加え、マーケティング費用(9%、)、研究開発費(13%)、その他(40%)となる。したがって、差し引き営業利益は50億8,440.0万ドル(約5,400億円)となり、売上対比では31%となる。ここから、さらに様々な費用を差し引き、最終的な2007年12月期の純利益、Net incomeは42億372.0万ドル(約4,500億円)である。
一方、GoogleのBSの方であるが、総資産は253億3,580.6万ドル(約2.7兆円)であり、純資産は226億8,967.9万ドル(約2.4兆円)であるので、何と自己資本比率は88.88%と異常に高い数値であり、健全な財務体質であるといえよう。長短借入金も0であり、無借金経営である。また、資産の中で最も大きいのが、有価証券であり、81億3,702.0万ドル(約8,600億円)、ついで、固定資産40億3,926.1万ドル(約4,300億円)、現金及び預金が60億8,159.3万ドル(約6,500億円)となる。
このように、Googleの1/31に公表された決算数値と株価をもとにGoogleの現状を見てみたが、ちょうど、マイクロソフトがyahooへ対して、M&Aの打診を提案したところであり、しかも、Googleの決算発表に合わせてのタイミングでもあり、このネット業界の競争の激しさをまさに表しているといえよう。しかも、この発表が、増収増益ではあるが、これまでの高成長がスローダウンした結果にもなり、これらが重なり、2/1はGoogleの株が売られ、株価が大きくダウンしてしまったといえよう。
今後、Googleがこのような動きに対し、どのような手を打つかが注目される。それにしても、何気なくやっているGoogleでのサイトや、私自身もアドセンスを行っているが、これらが積もり積もって、年間約1兆7,400億円 にもなっているとは驚きである。またGoogleも検索1本に磨きをかけ、これを短期間で巨大ビジネスにしたことも見事である。ビジネスは様々な商品を販売することにより、売上を大きくしてゆくことが通常ではあるが、検索ひとつという、本当にひとつの技術に特化し、それを深く掘り下げて、磨き上げ、世界No.1となり、売上を大きくしてゆく方法もあるということをGoogleはまさに示しており、改めてビジネスの奥深さを感じる。
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