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February 24, 2008

PI値1%の意義、その1!

   食品スーパーマーケットのコンサルティングをはじめてもう20年になるが、この20年間一度も反証されなかった事実がある。それは、PI値1%以上の単品はどんな食品スーパーマーケットでも約200品ぐらいしかないということだ。PI値1%とは、1日の客数が1,000人であれば、1日10個以上、2,000人であれば、20個以上売れる単品、SKU(Stock keeping Unit)のことである。実際、現場で活用するには、月間PI値1%以上の単品を見てみるのがわかりやすいと思う。POS端末をたたき、数量順に並び変え、月間客数が、1日1,000人であれば約30,000人になるので、月間300個のところでラインを引けば、それ以上の単品がPI値1%以上の単品である。1日2,000人であれば、月間60,000人であるので、600個のところでラインを引けば良い。これで、PI値1%以上の単品が見えるはずである。

   これを部門別で見ると、最もPI値1%以上の単品が多いのが野菜と日配であることがわかる。この2つで70品から80品近くになる。いかに、この2つの部門がお客さまの食生活をささえている部門であるかが改めて認識できる。極論すれば、食品スーパーマーケットはこの2つの部門をしっかり確立することがお客さまから信頼を売るための最優先課題であり、この2つの部門が弱い食品スーパーマーケットは競争には絶対に勝てないともいえよう。なぜなら、お客さまの食品生活を根幹から支える商品がぐらついていることになり、そんな食品スーパーマーケットにお客さまが安心して来店するはずがないからである。この2大巨頭についで、鮮魚、精肉、デリが続く。それぞれ、20品前後のPI値1%の単品がピックアップされる。そして、果物、食品、菓子、酒、雑貨、その他となり、5品からせいぜい10品程度となる。

   以上がPI値で見た時の1%以上の食品スーパーマーケットの単品であるが、食品スーパーマーケットには約10,000の単品があるが、PI値1%の水準を超える単品はこれら、約200品ぐらいしかないのが実態であり、この事実が、いまだかつて反証されたことがないことである。

   そして、この事実を発見した当時、いまから優に10年以上も前になるが、その時は、このPI値1%以上の単品の欠品を徹底的に防ぐことがマーチャンダイジング政策の根幹であった。そのために、毎月、赤丸シールをはるなりし、いまでいう「見える化」をし、店内の誰でもが一目でわかるようにし、最新の注意を払うようする体制をつくった。また、発注についても、販売点数=客数×PI値であるので、これらは客数予測を100人以内の誤差にとどめるように訓練し、PI値が1%であるので、100人につき、×1%=1個であり、客数に応じて1個づつ発注数量を調整し、絶対に欠品のない発注に心がけるような体制をつくっていったことがなつかしく思い出される。

   いまでも、このようなことをコンサルティングをスタートさせる時には、はじめに話し、本部、特に店長には徹底してこの約200品の単品に細心の注意を払うようにしてもらっている。最近では、CRMデータを分析するようになり、このPI値1%以上の約200品の位置付けがより、明確になりつつある。それは、CRMの極意でもあるが、IDが把握できるようになり、顧客の消費動向が段階的に理解できるようになったことである。IDが把握できない場合は、客数が全体客数のみでの把握しかできないので、PI値は販売点数÷全体客数でしかとれない。ところが、IDが把握できるとPI値1%はまず、ID-PI値=購入頻度×PI値となり、ID-PI値は同じPI値1%でも購入頻度によって様々に変化するのである。たとえば、PI値1%で、客数が1,000人、買上点数が10個の場合であっても、ID-PI値は購入頻度が2.0回の場合は2%、1.0回の場合は1%となり、倍も違う。購入頻度2.0回とは、客数は1,000人であるので、ID数が500人の場合である。同様に、購入頻度が1.0回という場合は、客数は1,000人であるので、ID数が1,000人の場合である。

   このような事実がCRMによってわかると、同じPI値1%でもID-PI値が大きく違うため、PI値の中身がよく見えるようになり、より多くのIDを獲得している単品と、限られたIDしか獲得していない単品を比較することにより、激しく購買頻度を引き上げている単品が見えるようになる。そのため、PI値1%の強化を考える場合、より、消費実態にあった手が打ち安くなったことである。そして、PI値1%も大事であるが、もうひとつ、ID-PI値1%も重要ではないかと最近では思うようになったことである。ただ、まだ、完全な検証はしていないので、現段階では何ともいえないが、ID-PI値1%は極端な話、ID数が1の場合は、先の計算式から10個÷1IDとなるため、1,000%となってしまうので、1%は無限に存在する可能性があり、100%水準ぐらいがもしかすると最適かもしれない。近い将来、この検証はしてみたいと思うが、その意味でPI値1%も新たな次元に入ってきたといえる。

   実は、もうひとつ、CRMでPI値1%を検討しなければならないテーマがある。それは、PI値1%をCRMでひもといてゆくと、段階的にPI値が深まってゆくことである。これは、単純な客数ではなく、IDが把握できるために、部門、カテゴリー、単品段階でもIDを把握することができるために、PI値1%の構造がさらに階層的に把握できることである。これについては、稿を改めて、後日のブログにしたい。いずれにせよ、PI値1%がCRMと結びつき、何か、おもしろくなってきたように感じる。

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