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February 10, 2008

ハナマサ、大量閉店、厳しい経営!

   2/6の日経新聞に「ハナマサ、スーパー半数、一斉閉鎖」という記事が載った。この2/12に、現在102店舗展開しているハナマサのホールセールスーパー(業務スーパー)の内、47店舗という大量の店舗を閉鎖するという。記事でも言及しているが、チェーン店が一斉に大量閉店するのは異例なことであり、昨年の九九プラスの92店舗の大量閉店につぐ、大規模な閉店となる。ハナマサはここ数年で急激に店舗の拡大を図ってきた。2004年には50店舗をきっていたが、その後、わずか、3年で50店舗を超える急激な出店を行い、2007年3月現在102店舗となり、売上は376億円となった。業務スーパー業界は現在ビジネス形態が直営主体とFC主体に大きく分かれているが、ハナマサは直営が90%以上と、FC化が経営課題となっていた。そのため、直営が黒字化するまでに数年を要し、時間がかかる状況であり、この数年の大量出店が経営に重くのしかかっていたことに加え、商品構成比の高い中国製品への信頼が揺らぎ、資源の高騰等も加わり、売上が伸び悩んでいたことも大きかったといえよう。

   ただ、今回の大量閉店の背景にはもうひとつ、ハナマサの資本政策の問題もあったといえよう。つい最近まで、ハナマサの株式を25%所有し、ハナマサを持分法適用関連会社化した投資ファンド、ジャレコホールディングス(JASDAC上場企業)の公開資料を見ると、ジャレコがハナマサへ投資したのは2005年11月であり、すでにハナマサに投資をしていたVC(ベンチャーキャピタル)から株式を取得したという。したがって、ハナマサのここ数年の怒涛の出店、2003年には36店舗であったが、2004年46店舗(+10店舗))、2005年68店舗(+22店舗)、そして、2年後の2007年102店舗(+34店舗)の急成長はVCの資金を活用しての出店であったことがわかり、しかも、VCとしては、上場を早期に実現させ、投資回収を早めようとしたと思われる。その後、ジャレコがその株式を取得し、その支援を受け、さらに、不振のレストラン事業からの撤退、業務スーパー100店舗体制の構築をめざしたが、ここへ来て、急ぎすぎた急激な出店が裏目となり、今回の47店舗の大量閉店となったといえる。

   ジャレコは昨年の8/28に、特別損失の発生および中間期、通期(連結・個別)業績予想の修正に関するお知らせの中で、「当社持分法適用関連会社である株式会社ハナマサは、平成17 年11 月の当社による投資以降、業務用スーパーの新規出店を加速し、業容は急成長いたしました。しかしながら、出店費用等の初期費用増大が収益を圧迫、加えて、新規店舗が収益に寄与するまで相応の期間を要していることから、現状では、当社が同社株式取得時に期待した収益性、成長性については実現に至っておりません。」とハナマサの厳しい経営の現状を総括した上で、「このような状況を鑑み、現時点における同社株式の実質価額と当初の取得価額の乖離状況、取得価額へ回復可能性について検討を重ねた結果、同社の収益力が短期間で当初期待した水準まで回復することは困難との結論に達したため、平成19 年12 月期中間連結決算において投資有価証券評価損1,448 百万円、個別決算において投資損失引当金繰入額1,551 百万円を計上することに致しました。」として、特別損失を計上している。その後、この数字が訂正され、1,448百万円が2,456百万円、1,551百万円が2,118百万円へと訂正され、さらに特別損失が膨らみ、昨年11/22に公表されたジャレコの第3四半期決算は1,797百万円の赤字となった。

   また、この2/6には、すでにハナマサの持株比率が126,500 株(16.09%)となったことから、ハナマサの経営に影響を与えているとは言えないと判断し、ハナマサを持分法の適用対象から除外することにしたという。これで、ジャレコとしては、ハナマサの株式をいつ手離しても良い状況となったといえ、ハナマサとしては、自ら、抜本的な経営再建に取り組むか、新たな投資を募り、その協力を得て経営再建に入るかの選択となったといえよう。

   ハナマサのこの2年間の経営数字が先の8/29のジャレコの公表資料に掲載されているが、売上は2007年3月期376.73億円(昨年332.65億円:113.25%)、売上総利益119.30億円(昨年103.79億円:114.9%、売上対比31.66%)営業利益1.23億円(昨年3.62億円:33.9%、売上対比0.32%)、経常利益0.19億円(昨年2.15億円:8.83%、売上対比0.05%)、当期純利益0.35億円(昨年0.05億円:700%、売上対比0.09%)と売上、粗利は順調に伸び、特に粗利率は約30%と食品スーパーマーケットよりもはるかに高い数字であるが、営業利益以下、すべての利益が厳しい状況で推移している。また、自己資本比率も6.3%(昨年8.2%:76.8%)と厳しい状況であり、資本の増強がない限り、これ以上新規出店を行う余力はない状況といえる。

   このように、今回の日経の記事の背景には当初はVCのそして、現在はジャレコの投資政策が大きく影響しており、ハナマサが上場を急ぐあまり、小売業界の業態の中でも投資回収に時間のかかる業務スーパーを大量に出店したことにより、投資採算バランスが崩れ、全店の約50%という47店舗の大量閉店を余儀なくされたといえよう。業務スーパー業界は現在、直営化からFC化への流れが急激に進んでいるが、これは直営では、投資回収が長引き、出店がなかなか進まない状況があり、これをいっきに解消する高成長戦略として注目されたことによる。ただ、現在のハナマサにはFC化を進める余裕はないといえ、今後、どのような状況になるか、予断を許さない経営状態に入ったといえ、次の展開を注視したい。

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February 10, 2008 in 経済・政治・国際 |

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