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March 18, 2008

イオン、CFS決着、3/17、新たな資本・業務提携公表!

   膠着状態であった、イオンとCFSとの問題が決着した。3/17、イオン、CFSが同時に「(株)CFSコーポレーションとイオン(株)との業務・資本提携について」と題し、その詳細を公表した。また、同日、CFSから「代表取締役社長の異動に関するお知らせ」が公表された。それによると、3/17にCFSの取締役会で5/14をもって現在の代表取締役会長兼社長の石田健二氏が退き、名誉会長に就任し、代表取締役社長に石田岳彦取締役副社長が就任するという内容である。これで、プロキシーファイト(委任状争奪戦)まで繰り広げた1/22のCFSの臨時株主総会、CFSとアインファーマシーズとの経営統合する議案が反対票42.87%で否決された問題が決着したといえ、今後、イオン主導型でCFSの経営再建が本格的に進むことになる。

   これを好感して、CFSの3/17の株価であるが、日経平均が12,000円を割り、11,787.51円(-454.09円、-3.71%)となる厳しい状況にもかかわらず、550円(+23円、+4.36%)と株価は上昇し、投資家はこの業務・資本提携を買いと判断したようである。一方、イオンの株価であるが、1,013円(-19円、-1.84%)となり、一時は年初来最安値となる995円となる明暗を分けた株価となった。イオンの株価は今期の業績が厳しい決算となることが予想されており、2月下旬から右下がりの株価が続いており、このCFSの問題が決着しても、イオンの株価を押し上げるほどのインパクトはないといえ、株主の反応は厳しいものがあったといえよう。

   さて、資本・業務提携の内容であるが、最も重要なイオンの出資比率であるが、現在の15.01%から33.3%へと引き上げることである。これにより、イオンが重要案件に対し、拒否権を持てることとなり、今回のプロキシーファイトのような事態は避けることが可能となる。ただ、イオンはこれまで、CFSをはじめ、提携企業との関係をゆるやかな連帯を掲げ、15.0%前後の株価での資本提携を実施してきただけに、今後のイオンの資本提携戦略の見直しが必要となろう。イオンが現在、資本提携をしている食品スーパーマーケットとしては、ベルク15.0%、いなげや15.07%、カスミ32.40%、マルエツ20.33%等があるが、いずれも33.3%に達しておらず、今後、イオンの出資比率を33.3%へ引き上げるかどうかが課題となろう。

   その出資比率の引き上げ方法であるが、1)イオンは280万株を上限として友好的株式公開買付けを行う。2)株式公開買付けを実施したのち、33.3%に達するまでの株数につきCFSはイオンに対し第三者割当増資を行うという2段階での取得となる。したがって、まず、TOBが4月上旬から、5月上旬まで1株600円で実施される予定であり、その後も1株600円で33.3%まで第三者割当増資を受けることになるという。3/17の株価が550円へと4.36%上昇したことも頷ける話であり、いずれ600円に収束するものと思われる。今回このように2段階の資本の取得となった背景には、CFSの資金需要を満たすことが必要と判断したことにあるといい、最大600万株の増資となるため、単純計算で36億円となり、その分の新規資金がCFSに入ることになる。

   そして、この出資比率に伴い、取締役構成も大きく変わり、先に述べたように代表取締役会長兼社長の石田健二氏の退任、名誉会長への就任、石田岳彦取締役副社長の代表取締役就任に加え、これまでのイオンの岡田元也社長(社外取締役)のほか、イオンから新たに常勤の取締役1名(副社長へ就任予定)が入り、さらに、イオンとの協議の上で、社外取締役2名を入れ、8人構成となるという。これにより、社内取締役4名とイオン側取締役2名、社外取締役2名となり、社内取締役のみでは多数決できず、さらに重要案件に関してはイオン側が拒否権を握ることにより、イオン主導の経営体制となるといえよう。

   今回の公表資料ではこの資本提携以外の業務提携については具体的な内容がなく、今後については、「CFSおよびイオンは、CFSの業績回復、企業価値向上のための具体的な計画の策定とその早期実現へ向けて協力する。なお、実効性のある諸施策を迅速に実行していくために、両社は直ちに共同プロジェクトチームを編成する。」というにとどめており、株主総会後、新たな事業計画が公表されるのではないかと思う。

   このように、3/17、イオンとCFSとの新たな資本・業務提携が公表された。これまでイオンの資本構成比が15.01%ということによるゆるやかな連帯であったが、これがCFS独自の経営戦略の発動に繋がり、プロキシーファイトにまで発展した。今回の資本・業務提携による33.3%の株式の取得は、このようなCFS独自の経営判断を、今後は許さないという、イオンの強い意志の表れといえる。この8月にはイオンは持株会社への移行も視野に入れており、その意味でも、今回の資本・業務提携は今後のイオンのM&A戦略の方針を示したともいえよう。今後、イオンが現状の関係企業との資本構成を見直してゆくのか、そして、新たなM&Aに対してどのような方針で臨むかに注目である。

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