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March 03, 2008

マルエツの新組織改革を見る!

   2/26、マルエツが大幅な組織改正と人事異動を公表した。マルエツは、「復活と挑戦」をテーマとする、今年、2008年度からの2ケ年計画であるキャロフィプランを昨年10月に公表しているが、それに先立っての組織改正と人事異動である。その背景には2004年度~2005年度において、マルエツは、大幅な当期利益の赤字となり、創業以来初の営業赤字に転落した経緯がある。マルエツは、その状況を打開すべく“競争力のある企業体質への転換”をメインテーマに掲げ、2006年度~2007年度までの2カ年の「中期経営計画」を策定し、昨年まで改革に取り組んできた。その結果、2007年度中に2008年度以降の目標であった連結営業利益率2%を前倒しで達成する目処がつき、今回の新たな中期経営計画であるキャロフィプラン策定にいたったという背景がある。そして、その初年度となる2008年度にあたって、今回、3/1からの新たな組織改正と人事異動を2/26に公表した。

   今回の組織改正では商品面、店舗運営面、店舗開発面のチェーンストアの根幹をささえる組織改正に踏みきっており、日本最大の食品スーパーマーケットのチェーンストアとして、さらなる成長性を重視する組織体制を整えたといえよう。

   具体的には、商品面では、商品本部を商品統括に改組し、副統括(商品調達担当)と副統括(商品企画担当)を配置する点である。特に商品統括には高橋社長自らが兼務する体制となり、商品重視の姿勢が鮮明になった。そして、そのもとに早見取締役執行役員が商品調達担当の副商品統括となり、もう一方の副商品統括の商品企画担当には喜多川執行役員がつき、商品統括を社長を含む3名で管理する体制となった。

   店舗運営面では、これまでの小型店事業本部が廃止され、都心販売本部が新設されたことである。そして、この都心販売部にフーデックスプレス事業部から改称されたフーデックスプレス販売部とポロロッカ事業部から改称されたポロロッカ販売部を統括することになったことである。また、もうひとつの小型店であるサンデーマート事業部は廃止され、各エリアにそれぞれ配置されることになった。昨年来、マルエツが力を入れてきた小型店の食品スーパーマーケット事業を都心型食品スーパーマーケット事業と位置付け、一販売本部を設け、本格的な都心型食品スーパーマーケットの成長戦略を策定することになるといえ、今回の組織改正の重要な新設組織である。さらに、エリアの販売本部についても、これまでは埼玉販売本部のみ3エリア制であったが、今回の組織改正で、神奈川販売本部、東京販売本部も3エリア制となり、販売エリアが増え、今後の重点新規出店エリアを明確にした。

   そして、店舗開発面では、店舗開発機能を強化するため、開発管理部を廃止し、不動産物件とテナントの管理を行う不動産管理部、店舗開発計画機能を行う開発計画部を新設することである。これは先の都市型食品スーパーマーケットの新たな展開とNSC(近隣型ショッピングセンター)開発への布石ともいえ、今後、マルエツとしては、NSCの本格展開も視野に入れた成長戦略がとられてゆくのではないかと想定される。

   また、新たなプロジェクトとして、絆(きずな)プロジェクトを設置し、お客様がお買物しやすい店舗や高齢化社会に適合した店舗、およびサービスの研究・開発を行ってゆくという。

   マルエツは、今回のこの組織改正と人事異動を3/1からスタートさせるとのことであり、これによって、2008年3/1からの2ケ年計画である新中期計画のキャロフィプランを実行する体制を整えたといえる。ちなみに、キャロフィプランでは、2008年度の売上高3,340.00億円(昨年対比100.9%)、営業利益80.00億円(昨年対比125.0%:売上対比2.39%)、経常利益75.00億円(昨年対比127.1%:売上対比2.24%)、当期純利益62.00億円(昨年対比147.6%:売上対比1.85%)である。特に、営業利益80億円はマルエツが特にこだわっている数字のひとつであり、1990年台前半に確保していた数字であり、この時の水準を超えることがマルエツの復活となり、今年はその意味でもマルエツにとって重要な年となる。

   また、キャロフィプラン最終年の2009年度の数字目標は売上高3,43.00億円(昨年対比102.7%)、営業利益85.00億円(昨年対比106.3%:売上対比2.47%)、経常利益80.00億円(昨年対比106.7%:売上対比2.33%)、当期純利益67.00億円(昨年対比108.1%:売上対比1.95%)である。初年度の目標が達成できれば、最終年度は十分に可能な数字目標であるといえ、その意味でも初年度、今年のキャロフィプランの達成が今後のマルエツ復活の鍵を握っているといえよう。

   このように、マルエツが今年度からはじまる新中期経営計画であるキャロフィプランに先立ってその実行組織と実行部隊を整えた組織改正と人事異動を2/26に公表した。その内容は先に見たように商品面、販売面、そして、チェーンストアの成長の根幹を担う開発面のチェーンストアの組織の根幹である3つの柱のバランスを重視した内容となっている。現在239店舗という日本最大の食品スーパーマーケットのチェーンを統括し、成長を図ってゆく上での新たな組織ができあがったといえよう。今期、マルエツがこの経営計画と組織、人事により、どのような結果がでるかに注目したい。

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March 3, 2008 in 経済・政治・国際 |

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