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April 03, 2008

マックスバリュ中部、2008年1月期決算、10ケ月を公表!

   マックスバリュ中部が3/19、2008年1月期の決算を公表した。マクスバリュ中部はこれまで3月決算であったが、イオンの決算と連動をはかるために、今期から1月に決算を変更したために、10ケ月の変則決算となった。そのため、昨年対比がない決算である。営業収益は932.77億円、営業利益は9.15億円(営業収益比0.98%)、経常利益9.12億円(営業収益比0.97%)、当期純利益6.68億円(営業収益比0.71%)となり、営業利益、経常利益ともに1%を切る厳しい決算であった。ただ、すでに公表されている直近、2月度の売上を見ると、昨対129.5%と食品スーパーマーケット業界屈指の売上伸び率であり、昨年10月、マックスバリュ名古屋を吸収合併したことにより、店舗数も89店舗となり、急激な増収となっている。

   これを受けて、マックスバリュ中部の株価であるが、3/19(875円)、3/20(860円)、3/24(857円)、3/25(865円)、3/26(861円)、3/27(846円)、3/28(850円)、3/31(860円)、4/1(860円)、4/2(883円)と株価は850円前後で推移している。チャートを見ても、昨年暮れは1,000円を超えていた株価が今年に入り、950円を割り、2月いっぱい、横ばいをつづけていたが、3月に入り、株価は850円近辺まで下落し、今回の本決算の公表があった3/19以降も先に示したように厳しい株価が続いている。成長性は食品スーパーマーケット業界屈指であるが、収益性が厳しい状況にあるといえ、積極的な買いにつながっていないものといえよう。

   マックスバリュ中部の営業利益が低い要因であるが、商品売買から得られる売上総利益は24.9%(昨年25.6%)と0.7ポイント下がっており、厳しい競争による影響が大きかったものと思われる。不動産等の営業収入は2.4%(昨年2.3%)とこちらは0.1ポイント上昇しており、結果、営業総利益は27.3%(昨年27.9%)と0.6ポイント下がった。また、販売費及び一般管理費は26.3%(昨年25.8%)と0.5ポイント上昇しており、経費が上昇したことにより、ダブルで収益を圧迫しており、結果、営業利益1.0%(昨年2.1%)と1.1ポイント下がってしまい、今期の営業利益が厳しい結果となった。粗利、経費ともに厳しい状況となり、今後、経費を削減するだけでなく、粗利の改善も急務であり、マーチャンダイジングの再構築が経営改革の大きな課題といえよう。

   そのマックスバリュ中部のマーチャンダイジングの状況を見ると、客単価がここ数年下がっており、厳しい状況が続いている。この過去5年間の推移を客単価=PI値×平均単価の関係で見てみると、2004年(1,979円=960%×206円)、2005年(1,849円=940%×197円)、2006年(1,829円=940%×194円)、2007年(1,833円=960%×191円)、そして、2008年(1,792円=950%×187円)という状況であり、客単価の下落はPI値よりも、平均単価のダウンが大きく、5年前と比べると20円と約10%と下がったことが大きい。ちなみに、客数であるが、4,652.4万人であるので、これを10ケ月、87店舗で割ると約1,800人/日となる。5年前は58店舗で客数は3,359.9万人であるので、約1,600人/日であるので、客数は増加しているが、平均単価が下がったため客単価が下がっており、結果、マーチャンダイジング力が下がっている状況といえよう。

   さらに、その中身を見てみると、マックスバリュ中部の商品構成比が5年前と比べると、農産が11.2%から10.4%、水産が9.2%から7.7%とこの2部門が特に下がっており、逆にデイリーが22.9%から24.0%、一般食品・リカーが21.9%から23.6%と、この2部門が大きく増加しており、生鮮の構成比が下がったことが大きいといえる。デイリー、グロサリーの価格訴求で集客を図ることには成功しているが、生鮮食品の強化がそれに応じて十分になしえておらず、結果、平均単価が下がり、客単価が下がっている状況といえよう。今後、いかに生鮮食品の改善を図るかがマーチャンダイジング再構築の課題といえよう。

    一方、マックスバリュ中部の自己資本比率であるが、32.3%とかなり厳しい数字である。ここ数年の数字を見ても、2007年(32.4%)、2006年(43.9%)、2005年40.5%、2004年37.1%)と昨年から、急激に下がっており、このまま下がり続けると、今後の新規出店も厳しい状況となり、成長そのものが厳しい状況となろう。その要因を負債面と資産面で見てみると、負債面では、有利子負債は72.34億円(総資産の17.5%)と、さほど大きくはないが、未払金及び未払費用25.39億円、設備支払手形18.29億円、預かり保証金39.72億円とこの3つで83.4億円となり、総資産の20.2%となる。これらが、自己資本比率を低めている要因といえよう。これに対し、資産面の特に出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金の合計を見てみると、278.2億円となり、総資産の67.5%となる。自己資本比率の32.3%、有利子負債の17.5%の合計約50%を大きく上回っており、未払金及び未払費用、設備支払手形、預かり保証金が出店にかかわる資産の鍵を握っている構造となっており、自己資本の充実は今後の安定成長をはかる上には急務といえ、今後、マーチャンダイジングの改善に加え、財務的な改善も経営課題といえよう。

    このように、今期から3月度から1月度に決算を変更し、いち早く、マックスバリュ中部の本決算が公表された。ただ、成長性は食品スーパーマーケット業界屈指の数字となったが、利益の方が厳しい状況であり、また、今後の成長性の鍵となる自己資本比率も低い状況であり、今後、マーチャンダイジングと財務改善の双方を同時に取り組むことが強く示された決算結果といえよう。M&Aによる急激な成長がマーチャンダイジングと財務を圧迫した構造となっており、今期、どのように双方を同時に改善するかが課題といえよう。マックスバリュ中部が、この決算結果を受けて、今後、どのような経営戦略を打ち出すかに注目したい。

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