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April 10, 2008

丸和、2008年1が決算を公表、11期ぶりの増収!

   福岡で43店舗の食品スーパーマーケットを展開する丸和が3/31、2008年1月度の決算を公表した。売上高397.24億円(109.0%)、営業利益6.67億円(205.2%:売上対比1.67%)、経常利益3.63億円(85.2%:売上対比0.91%)、当期純利益1.40億円(700.0%:売上対比0.35%)と営業利益段階では増収増益となる好決算となった。丸和のここ最近の売上推移は2007年(364億円)、2006年(395億円)、2005年(436億円)、2004年458億円)、2003年(483億円)、2002年(501億円)、2001年(519億円)、2000年(540億円)、1999年(578億円)と厳しい状況が続いていた。今期の増収は何と11期ぶりの増収であり、しかも、2期連続の黒字が確保でき、3年前から、本格的に取り組んできた構造改革が数字となって表れ始めたといえよう。

   丸和は2005年1月に広島のユアーズとの資本・業務提携を締結し、現在、ユアーズが株式の41.2%を所有する親会社となっている。そのユアーズの全面支援を受けて、中期経営計画を策定し、2006年1月期の下期から実施してきた。この中期経営計画の実行により、2009年1月期に経常利益10 億円、有利子負債100 億円未満の達成、及びこれに伴う企業価値の更なる向上を目指すとしている。今期決算を見る限り、その成果が表れつつあるが、中期経営計画の今期の経常利益目標は6.45億円、有利子負債は118.63億円であるので、やや厳しい状況で推移している。中期経営計画を確実に達成するには、さらに、経常利益の増額と有利子負債の一層の削減が必要といえ、今期、さらに経営改善にどこまで踏み込めるかが課題といえよう。

   その中期経営計画の骨子であるが、ユアーズの全面バックアップを受けており、大きくフロントオフィスの改革とミドルオフィスの改革に分かれての計画である。フロントオフィスの改革には店舗運営の改革、商品販売政策の改革、外食事業の改革の3つの改革があり、ミドルオフィスの改革は物流業務の改革、情報システムの改革、人事政策の改革、財務政策の改革の4つの改革がある。この7つの改革の中で特に注目の改革は、まず店舗運営の改革であり、24時間営業に挑戦することである。これにより、客数増を目指すことになる。また、情報システムの改革も注目であり、販売系システム・管理系システム・債権債務管理システム・労務管理システム等経営に関わるすべての基幹系システムを更新あるいは新規に導入し、親会社のユアーズと共同でデータセンターを利用し、チェーンストア運営ができる環境となるという。これら7つはすべてユアーズで実施検証済みの項目であるという。

   そのユアーズであるが、2006年9月期の決算が丸和から公表されているが、営業収益393.10億円、粗利25.5%、販売費及び一般管理費22.9%、営業利益2.6%、経常利益2.8%、当期純利益0.4%である。また、自己資本比率は12.6%、有利子負債133.4億円、総資産に占める割合は60.4%である。資産の内、出店にかかわる土地、建物、差入敷金保証金の合計は113.2億円、総資産に占める割合は51.3%であるので、出店構造は自己資本では賄えず、負債に大きく依存する構造となっているのが気になる。

   同様に、丸和の今期決算状況を見てみると、売上総利益は23.6%(昨年26.5%)と粗利率が約3ポイントと大きく落ちている。これに営業収入が0.9%(昨年1.1%)乗るが、昨年より、0.1ポイント下がったため、営業総利益は24.5%(昨年26.5%)と3ポイント下がってしまった。ただ、販売費及び一般管理費が22.8%(昨年26.7%)と4ポイント下がったため、結果、営業利益が1.7%(昨年0.9%)となり、増収となった。ただ、これほど、劇的に数字が変化するのも珍しく、今期は粗利も経費も下げ、しかも、経費が異常に下がっており、思い切った経費削減を実施したといえよう。実際、経費項目の中身を見てみると、広告宣伝費1.5億円(63.1%)、役員報酬並びに給与及び手当が約2億円(95.6%)、その他約2億円(93.7)とこの3つの項目の削減が大きかったといえよう。

   一方、財務面であるが、自己資本比率は11.7%と厳しい状況である。今後、成長と直結する出店にかかわる資産を見てみると、土地、建物、敷金保証金の合計は163.1億円(164.7億円)と総資産の75.8%であり、自己資本では新規出店ができない構造である。したがって、負債面の主要項目である有利子負債は118.6億円(123.8億円)と総資産の55.1%となるが、これを足してもバランスがとれない状況であり、中期計画の有利子負債、今期100億円以内は、今後の成長戦略を考えると重要な数字であるといえよう。

   このように、丸和の2008年2月期決算を見ると、ユアーズの全面バックアップを受け、増収増益という結果となったが、中期計画の目標を達成するにはもう一歩経営改革に踏み込む必要があるといえよう。また、現状の自己資本比率も11.7%と低く、今後、安定的に新規出店を果たし、成長してゆくには厳しい数字であり、この面からもさらなる経営改革が必要といえよう。この4/2には懸案の石原商事の更生計画の認可の決定がなされ、今後は、ユアーズを中核に、丸和、石原商事の3社の食品スーパーマーケットグループが誕生することになるといえ、その意味でも、丸和の中期計画、最後の年となる今期の数字がどこまで改善されるかに注目である。

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