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April 29, 2008

イズミヤ、2008年2月期、増収減益、スーパーセンター好調!

   イズミヤが4/9、2008年2月期決算を公表した。営業収益3,810.66億円(100.6%)、営業利益67.94億円(88.1%:営業収益比1.78%)、経常利益55.51億円(83%:営業収益比1.45%)、当期純利益20.10億円(89.9%:営業収益比0.52%)と増収減益となる厳しい決算であった。増収もわずか0.6%の伸びにとどまったが、既存のスーパーセンターに関しては好調であったという。特に、八幡店、堅田店、神戸ポートアイランド店、神戸玉津店が客数、客単価を伸ばし、4店全ての売上の昨対が2桁の伸びとなったという。

   イズミヤは様々な業態開発に積極的に取り組んでいるが、その中でも、現在、最も力を入れているのが、このスーパーセンターであり、すでに5店舗を出店している。その5店舗の内、4店舗が2桁の売上増ということでスーパーセンターがイズミヤの売上を牽引しつつあるが、売上構成比はまだ10%以下と、全店へのインパクトを与えるには10店舗ぐらいの店舗数が必要といえよう。ただ、この4/23に、6号店となるイズミヤスーパーセンター紀伊川辺店を和歌山県和歌山市にオープンしており、年商55億円を目指すという。これまでのスーパーセンター5店舗のノウハウを投入し、よりEDLC(エブリディ・ローコスト)を追求し、EDLP(エブリディ・ロープライス)を徹底するとのことである。スーパーセンターはこの値上げ問題の中で価格面において有利なポジションとなり、追い風が吹いているといえ、今後、イズミヤにとって、より、重要な戦略業態となろう。

   また、今期、イズミヤは小型業態でもEDLPを追求する新業態「まるとく市場」の開発に取り組み、2007年3月にデイリーカナートイズミヤ平田店、デイリーカナートイズミヤ北助松店をまるとく市場に業態転換している。この新業態は、販促経費、及びクレジットカード決済、商品券、サービスコーナーなどのサービス機能を削減して、EDLPに徹する食品スーパーマーケット業態であり、今後、業態転換を中心に店舗数が増えてくるものと予想される。

   ただ、主力のGMSについては苦戦が続いており、今期は新規出店がなく、既存店3店舗を改装し、不振店の2店舗を閉めた。特に衣料品の既存店が96.2%と厳しい状況であった。今後、GMSについては、国内よりも、海外、特に、中国にシフトする方針を打ち出しており、中国蘇州市に、昨年11 月に駐在員事務所を設立し、この1月にはマーケット調査をもとに取締役会において出店することを決議しており、GMSは海外、特に中国への新規出店が主体になってゆくのではないかと予想される。

   イズミヤはこのように国内ではEDLPを営業政策の根幹にすえ、スーパーセンターとまるとく市場を主力業態に新規出店、業態転換を積極的に行い、海外においては中国においてGMSを主体に展開してゆく方針といえる。そこで、これらをささえる財務状況を見てみると、今期の自己資本比率は40.4%(昨年40.2%)という状況である。今期の出店にかかわる資産である土地、建物、敷金及び保証金の合計は1,819.53億円(昨年1,834.25億円)と総資産に占める割合は69.27%であり、自己資本では賄えず、かなりの部分を負債に負う出店構造となっている。負債の主要項目である有利子負債は1,044.61億円(昨年1,032.01億円)であり、総資産の39.29%である。ちょうど、自己資本比率40.4%を足すと出店にかかわる資産を約10%上回るが、イズミヤはGMSが主体であるので、棚卸資産が264.54億円(昨年260.42億円)と総資産の約10%と在庫負担も大きく、これを足すとちょうどバランスがとれる状況である。ちなみに、イズミヤ全87店舗で出店にかかわる資産を割ると20.91億円となり、GMSが主力業態である分、出店にかかわる資産が食品スーパーマーケット業態と比べると、巨額な構造である。

   したがって、今後、スーパーセンターを主力業態として国内での出店を増やし、海外においてはGMSの新規出店を行ってゆくためには有利子負債を削減し、一層、自己資本比率を引き上げ、安定した出店をささえる財務体質の改善が経営課題といえよう。今期は増収減益という厳しい数字となったが、今後、売上だけでなく、収益性の高い業態開発も課題といえよう。

   これを受けてのイズミヤの株価の推移であるが、3/17、1,300円と年初来最安値をつけてから、株価は上昇に転じており、この決算発表があった4/9以降も株価は上昇傾向が続いており、特に、4/14、4/16と通常数10万株の商いが、100万株を超える大商いとなった。直近の4/25には年初来最高値となる1,791円を付けた。投資家はイズミヤの今期決算、来期以降の経営方針に買いと判断したようである。

   このようにイズミヤの今期決算は増収減益と厳しい決算であったが、今後の戦略業態にすえたスーパーセンター5店舗の内、4店舗が2桁の売上増と好調に推移しており、6号店も4/23に和歌山県にオープンしている。さらに、今後、成長が期待できる中国へのGMS等の出店も決まり、業績が回復する兆しがみえはじめたといえよう。ただ、依然として、主力業態である国内のGMSの活性化については課題が残っているといえ、今後、この国内のGMSに対しどのような思い切った改革に踏み込むかが注目される。

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