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April 16, 2008

オオゼキ、2008年2月度決算、増収増益、無借金へ!

   オオゼキが2008年2月期の決算を公表した。売上高650.13億円(103.9%)、営業利益49.95億円(108.6%:売上対比7.68%)、経常利益50.84億円(110.1%:売上対比7.81%)、当期純利益29.52億円(107.8%:売上対比4.54%)と増収増益となる好決算であったが、売上高の方がこの2年間新店がなく、既存店のみの数字となり、伸び率がやや低い数字となった。

   食品スーパーマーケットの売上は新店で決まるといえるが、オオゼキは2006年6月、 東京都品川区に戸越公園店を開店して以来、約2年間新店がなく、ここ最近は、既存店の活性化と改装に専念し、売上を伸ばしてきた。新規出店に関してオオゼキは、「出店につきましては、年度当初に新規出店確定案件がなく予算計上を見送りましたが、店舗開発の専従スタッフを配置し、当社からの開発提案も手掛けてきたものの、期内出店には至りませんでした。提案中、交渉中の案件を継続して契約締結を進めるとともに、安定的かつ計画的出店の基盤造りを今後とも構築してまいります。」としており、さらに、「昨年6月より、店舗開発担当者を、兼任から専任へと変更いたしました。早期出店が見込める入替出店、その他新築案件等交渉中の案件は保有しており、また、日々の新規情報にも迅速に対応しておりますが、現段階においての既契約物件はない・・。」とのことで、当面、新規出店の意欲はあるが、思うように進まないという状況であるという。

   財務的には、今期、長期借入金1.7億円を返済し、無借金経営となり、自己資本比率がここ数年では最高の77.8%となり、超健全な財務体質となった。過去数年の自己資本比率は74.8%(2007年2月期)、73.9%(2006年2月期)、70.7%(2005年2月期)であるので、着実に自己資本比率を引き上げており、財務体質が改善されている。出店にかかわる資産である土地、建物、長期差入保証金の合計も155.34億円(昨年158.1%)である。総資産に占める割合は50.18%であり、全29店舗で割ると、1店舗当たり5.3億円と東京の都心部への出店だけあって、通常の食品スーパーマーケットよりも、やや高い出店にかかわる資産となる。ただ、自己資本の十分な範囲内であり、現状の当期純利益29.52億円で約5店舗は出店が可能であり、少なくとも安定的に毎年数店舗は出店余力が十分にある財務状況といえよう。

   一方、オオゼキの営業利益率であるが、何と7.7%となり、まだすべての決算発表が終わってはいないが、恐らく、今期日本一の食品スーパーマーケットの営業利益率となろう。その要因を見ると、売上総利益が24.8%(昨年24.3%)と0.5ポイント粗利率が改善しており、不動産賃貸収入1.1%(昨年1.2%)が加わり、営業総利益が25.9%(昨年25.5%)と0.5ポイント改善したことが大きい。販売費及び一般管理費が18.2%(昨年18.1%)と昨年よりは0.1ポイント増加したが18.2%は驚異的な販管費であり、差し引き、7.7%(昨年7.4%)と食品スーパーマーケットではありえないような高い営業利益率を達成した。

   オオゼキがここまで高い営業利益率を達成できるのは、その販管費の低さにあるが、それを支えるのが、業界常識を超える坪売上の高さである。通常の食品スーパーマーケットは店舗面積がここ最近拡大し、年間約400万円(坪)ぐらいが平均であるが、オオゼキの今期の坪売上は1,276.77万円(昨年1,243.77万円)と昨年をさらに上回った驚異的な数字である。これが、固定費を激減させ、社員比率70%弱の人件費、都心部の高家賃をも相殺し、販管費18.2%を達成している理由である。また、オオゼキは食品スーパーマーケットの大型化には踏み込まず、平均売場面積は175.57坪であり、この店舗面積であることも、経費を下げる要因といえよう。

   したがって、この豊富な社員の潜在能力を最大限に引き出す、個店主義を採用し、全面的に店舗へ裁量権を与えていることも既存店の活性化へつながっているといえよう。オオゼキはこれについて、「当社では、「個店主義」を採用し、店舗運営に関する主な権限を各店舗に委譲しております。当社の各店舗は、地域のお客様毎のニーズにあわせたきめ細やかな運営を行うよう努めており、「個店主義」は当社の強みであると認識しております。一方、この「個店主義」が維持されるためには、「お客様第一主義」の意識と販売する商品知識及びノウハウを持った幹部社員の確保・育成が不可欠となります。当社では、今後新規に出店する店舗においても、既存店同様に「個店主義」を導入していく方針であります。」としており、個店主義は今後とも堅持する方針である。

   さらに、オオゼキのマーチャンダイジングの強さは、青果の売上構成比21.6%にも表れており、日配(19.4%)、食品(18.0%)を超え、すべての部門でトップの売上構成比といえ、PI値最高の商品に経営資源を集中させる戦略が徹底していることも強さのポイントといえよう。最近、やっと惣菜の強化にも踏み込み、戸越銀座店、戸越公園店に続き、上町店でも惣菜部門を直営化し、まだ、売上構成比は全体では0.4%に過ぎないが、伸び率は153.1%となり、今後、数年で都心部という立地上からも驚異的な成長が予想される。

   なお、オオゼキを創業した佐藤達雄氏が平成19 年4 月に逝去されたが、オオゼキは今後、その創業の精神として、創業者夫妻の言葉に凝縮された「あのお客様、また明日来てくれるかね?」という言葉を創業の精神として発展、継承してゆくという。

   このように、2008年2月期のオオゼキの決算が公表されたが、増収増益の好決算となり、今期、無借金経営となり、自己資本比率77.8%と極めて健全な財務状況となった。あとは、ここ約2年間新規出店がストップしており、いつ、新規出店を再開するかにかかっており、次の新店がいつかが注目である。

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