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May 09, 2008

カスミ、2008年2月期決算、増収増益、客数1億人突破!

   カスミが4/18、2008年2月期の決算を公表した。営業収益2,028.29億円(107.3%)、営業利益61.31億円(115.5%:営業収益比3.02%)、 経常利益67.32億円(116.7%:営業収益比3.31億円)、当期純利益24.87億円(170.9%:営業収益比1.22%)と増収増益の好決算であった。特に、今期は営業収益も2,000億円を超え、売上ベースでは客数も1億429万人(年間延べ)と1億人の大台を超えた。現在、カスミの客単価は1,867円であるが、これで客単価1円が年間1億円の重みとなる。食品スーパーマーケットのチェーンストアは、100店舗を超えると、客数が年間延べ1億人近くとなるが、カスミもいよいよ年間1億人の客数を超えるチェーンストアとなった。

   ただ、今期は既存店が100.0%(客数101.5%、客単価98.5%)とやや伸び悩んでおり、売上が伸びた要因は積極的な新規出店に負うところが大きかった。新規出店に関しては、押堀店(千葉県東金市)、フードスクエアロックシティ水戸南店(茨城県東茨城郡茨城町)、フードスクエアロックシティ守谷店(茨城県守谷市)、荒川本郷店(茨城県稲敷郡阿見町)、ミーモ店(茨城県水戸市)、田間店(千葉県東金市)、笠間店(茨城県笠間市)、フィズ店(茨城県猿島郡境町)と計8店舗をオープンしている。これにより、茨城県85店舗、埼玉県19店舗、千葉県19店舗、栃木県7店舗、群馬県3店舗の計133店舗となった。

   また、今期の営業利益であるが、商品売買から得られる売上総利益は27.8%(昨年27.9%)と価格競争が厳しかったと見え、0.1ポイント下がっている。これに不動産収入等の営業収入が3.4%(昨年3.6%)乗るが、これも0.2ポイント昨年よりも下がり、結果、営業総利益は31.2%(昨年31.5%)と0.3ポイントダウンし、今期の粗利は厳しい状況であった。これに対し、販売費及び一般管理費は28.1%(昨年28.6%)と0.5ポイントと大きく改善し、結果、差し引き、営業利益が3.1%(昨年2.9%)と0.2ポイント改善し、営業利益が営業収入の伸び107.3%と相まって、115.5%と2桁の大幅増となった。粗利は苦しかったが、大幅な経費の削減が利益を押し上げたといえよう。

   カスミは現在、イオンの子会社であり、株式は32.8%をイオンが所有している。現在取締役9名、監査役4名で経営の意思決定をしているが、イオンからは社外取締役として、1名受け入れ、岡田元也社長自らが取締役相談役となっている。したがって、経営の独立性は保たれてはいるが、イオンとの関係は徐々に深まっており、イオンが株式を1%増やすと33.3%を超え、イオンの発言権が大きく増すことになるので、今後、イオンがどこまでカスミの経営権に踏み込むかが注目である。最近はイオンのPB、トップバリュの扱いもはじめているが、今期の売上総利益を見る限りでは、売上総利益の数字が昨年よりも落ちており、まだ経営へインパクトを与えるほどにはなっておらず、今後、どこまでイオンとの関係が深まるかがポイントであるが、それも、あと1%イオンが株式の所有比率を引きあげるかにもよるといえよう。

   これに対して、カスミの今後の成長をうらなう上で、その出店余力であるが、今期決算の自己資本比率は46.8%(昨年43.9%)と昨年よりも増加しており、ここ数年の中でも最も高い自己資本比率となった。カスミの出店にかかわる資産である土地、建物、敷金・保証金の合計は433.82億円(昨年440.56億円)と昨年より若干減り、総資産に占める割合は55.5%であり、自己資本比率を約10%うわ回る出店にかかわる資産構造となっている。ちなみに、全133店舗で割ると3.26億円であり、食品スーパーマーケット業界の平均よりもやや低い数字といえ、出店コストを抑えた新規出店体制ができているといえよう。

   一方、負債面を見てみると、その主要項目である長短借入金は110.36億円(昨年166.08億円)と約50億円削減されており、これは一昨年の208億円と比べると約半分となる金額であり、ここ数年で、この好調な決算を受け、急激に長短借入金を削減しており、財務体質が改善されつつある。今期、総資産に占める割合も14.12%となり、自己資本比率の46.8%を足すと、60.92%となり、出店にかかわる資産55.5%をうわ回る構図となる。来期以降も好決算が続けば、数年後には無借金経営も視野に入り、出店余力は増し、堅固な財務状況となろう。

   これを受けて、カスミの株価であるが、4/18以前の1ケ月前の3/17には年初来最安値457円をつけていたが、その後、株価は反転し、上昇に転じた。4月に入り、株価は540円まであがり、しばらくこの近辺でもみ合っていたが、4/18に今回の好決算が公表されると通常数万株の商いであった売買高が、いきなり、約20万株の大きないとなり、この日を境にさらに株価が上昇しはじめ、4/30には年初来最高値となる602円を付け、5月に入っても600円前後で推移している。投資家はカスミを買いと判断したといえよう。

   このように、2008年2月期のカスミの決算が好決算となり、積極的な新規出店と経費の削減により、大幅な増収増益となった。また、ここへ来て、借入金も大幅に削減されつつあり、自己資本比率も改善され、財務内容が確実に改善されつつあり、新規出店余力が増しつつあるといえよう。今後、この好調な決算を背景に、イオンとどこまで資本・業務提携が深まってゆくのかに注目したい。

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