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May 02, 2008

イズミ、2008年2月期決算、好調、来期5,000億円へ!

   イズミが2008年2月期の決算を4/11、公表した。営業収益4,706.98億円(105.3%)、営業利益247.98億円(102.7%:営業収益比5.26%)、経常利益247.63 億円(102.6%:営業収益比5.26%)、当期純利益136.64億円(103.9%:営業収益比2.90%)と増収増益となる堅調な決算であった。ここ最近イズミの売上が急回復しており、特に、この2/22に広島では約30年ぶりとなる「ゆめタウン広島」をオープンするなど、2月期の全体の売上がそれまでは100数%であったが、この月一気に110%を超え、3月度の直近では115%となるなど、全体へのインパクトも大きかった。来期はゆめタウンが3店舗の新規オープンが予定されているので、当面、110%から115%の高成長が継続されるものと予想され、イズミが成長軌道に乗り始めたといえよう。これで、来期はいよいよ、年商5000億円を突破することが確実となった。

   実際、イズミ自身は来期予想を営業収益5,155.00億円(109.5%)、264.00億円(106.5%:営業収益比5.12%)、経常利益253.00億円(102.2%:営業収益比4.90%)、当期純利益153.00億円(112.0%:営業収益比2.96%)としているが、現在の状況を加味するとさらにプラスアルファも期待できる勢いである。ただ、不安定予想もあり、既存店が単体で見ると、売上高前年比、全部門計が98.7%、衣料品 98.2%、住居 98.7%、食料品 99.1%、賃貸店舗 98.6%と、いずれの部門も100%を切っており、厳しい状況が続いている。今後、既存店をどこまで活性化できるかが来期の最重要経営課題といえよう。

   この堅調な決算と最近の高い成長率が評価されてか、ここ最近のイズミの株価は急上昇している。イズミの株価は3/17に年初来最安値の1,300円をつけて以来、株価は上昇に転じ、この決算発表の4/11前には1,600円前後まで上昇した。そして、決算発表のあった4/11の翌営業日の4/14、それまで数10万株の商いであった株が、この日100万株を超える大商いとなり、株価が上昇、その後、3日間100万株前後の大商いが続き、株価は1,700円を突破、その後も株価は上昇気味で推移し、4/25には1,791円となる年初来最高値を付け、現在、1,750円前後で推移している。投資家はイズミを買いと判断したといえよう。

   さて、イズミの営業利益率は5%を超え、食品スーパーマーケット業界の中では高収益であるが、その要因を見てみると、商品売買から得られる売上総利益は22.4%(22.6%)とかなり低い数字であり、昨年よりも0.2ポイント下がっている。ただ、イズミは食品スーパーマーケットというよりもGMS、SCに近い業態である「ゆめタウン」が主力業態であるため、食品の売上構成比は約35%であり、食品以外が65%と大きな売上を占めている。その内訳は衣料品約20%弱、住居約10%、テナント等約35%強という状況となる。したがって、粗利率もテナントその他の影響が大きく、食品26.7%、衣料品37.8%、住居31.7%と高い粗利率であるが、約35%強を占めるテナント等が8.0%となるため相乗積をとると粗利率が22.4%と低くなるという営業構造である。したがって、販売費及び一般管理費が21.6%(昨年21.6%)であるので、差し引き、0.8%(昨年1.0%)のプラスしかないが、これに不動産収入等の営業収入が何と4.7%(昨年4.7%)乗り、営業利益率が5%を超えるという高収益につながっている。

   また、来期もイズミは3店舗の新規出店が控えており、いよいよ年商5,000億円を突破することになるが、それを支えるイズミの財務構造を見てみると、自己資本比率が27.6%(昨年29.7%)と極めて低いのが気になるところである。イズミは「ゆめタウン」というSC業態が主力業態であるので、出店にかかわる資産は巨額なものがあり、土地、建物、差入敷金及び保証金の合計は2,501.69億円(昨年2,311.12億円)となり、総資産に占める割合は70.3%となる。したがって、自己資本比率27.6%ではカバーできず、負債に大きく依存する構造となっており、その主要項目である長短借入金等は1,644.72億円(昨年1,471.79億円)と総資産の46.25%となり、自己資本比率の27.6%を足すと73.8%となり、ちょうどバランスがとれる構造である。出店にかかわる資産の60%強を借入金等に依存する出店構造となっており、今後、安定的な成長路線を堅持するためには自己資本の充実が経営課題といえよう。ちなみに、イズミは現在72店舗であるので、1店舗当たりの出店にかかわる資産は34.74億円となり、食品スーパーマーケットとは全く異なり、巨額の資産を前提とした不動産ビジネスに近い小売ビジネスという構造である。

   このように今期のイズミの決算は増収増益の堅調な決算となり、特に、この2月に出店した地元では30年ぶりとなる「ゆめタウン広島」が全店の売上を牽引しており、成長路線に乗りつつあるといえる。ただ、既存店は依然としてやや厳しい状況にあり、自己資本比率も27.6%と低い状況であり、今後、安定成長路線に乗るためには、既存店の一層の活性化と自己資本比率の充実が経営課題といえる。今後、イズミがどのように既存店の活性化に取り組み、また、財務面に関しては、自己資本の充実にどのように踏み込むかに注目したい。

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May 2, 2008 in 経済・政治・国際 |

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