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May 13, 2008

天満屋ストアー、2008年2月期、減収減益、厳しい決算!

    岡山の天満屋ストアが4/17、2008年2月期の決算を公表した。営業収益954.35億円(99.0%)、営業利益31.75億円(98.6%:営業収益比3.32%)、経常利益26.41億円(103.6%:営業収益比2.76%)、当期純利益6.82億円(183.2%:営業収益比0.71%)と経常利益、当期純利益では増益となったが、営業利益ベースでは減収減益となる決算であった。一般的にチェーンストアが成長してゆくには、一定の新店の開発が必須である。今期の天満屋ストアーの新規出店は昨年の8/2にオープンした「ハピーズ大安寺店」の1店舗のみであり、全店が25店舗であるので、既存店が厳しい中、105%の成長を確実にするには2店舗は必要であったが、この1店舗にとどまったことが減収につながったといえよう。

   ただ、このハピーズ大安寺店は投資額は8億円と食品スーパーマーケットとしては、投資額は少し多めであるが、店舗面積934坪、年商20億円を目指すはじめてのNSC(近隣型ショッピングセンター)となる。しかも、団塊&団塊ジュニア中心とするニューファミリーをターゲットにした食品スーパーマーケットであり、カジュアル衣料やスターバックスコーヒーも入るなどファッション性の高いNSCであり、今後の天満屋ストアーの戦略店舗といえる。今後、このNSCの出店戦略を軌道に乗せられるか、否かが、天満屋の成長にとって重要な鍵となろう。

   その天満屋ストアーの現在の成長余力であるが、残念ながら、自己資本比率が19.6%(昨年18.6%)と厳しい状況である。天満屋ストアは食品スーパーマーケットよりもGMSに近い業態であり、食品の売上構成比が54.0%、衣料品23.4%、生活用品20.1%、その他2.5%となる。したがって、店舗面積も大きくなり、その分投資額も増えるため、出店にかかわる資産である土地、建物、敷金および長期保証金の合計は524.0億円(昨年536.7億円)であり、総資産の72.7%を占める。これを全25店舗で割ると、1店舗当たり20.96億円となり、通常の食品スーパーマーケットの5倍近い数字であり、多額な出店にかかわるコストがかかる業態であるといえよう。

   したがって、現状の自己資本比率19.6%では到底まかなえず、負債に大きく依存する構造となっている。その負債の主要項目である長短借入金をみると、408.4億円(昨年433.8億円)と昨年よりは、約30億円削減されているが、総資産に占める割合は56.7%となり、これに自己資本比率19.6%を足すと76.3%となり、バランスがとれる状況である。このように、出店にかかわる資産の大半を負債に負っている財務構造であり、新規出店が厳しい状況といえよう。

   一方、天満屋ストアの営業構造を見てみると、売上総利益は24.8%(昨年24.6%)と0.2ポイント改善されており、厳しい競合状況の中、既存店が伸び悩む中においても、粗利は改善されており、マーチャンダイジング力は改善されつつあるといえよう。ただ、販売費及び一般管理費が25.8%(昨年25.6%)と昨年より、0.2ポイント上昇しており、厳しい状況である。また、この25.8%の販売費及び一般管理費を売上総利益24.8%で補えない構造となっており、このマイナスをカバーするのが営業収入の4.4%(昨年4.4%)であり、結果、営業利益3.5%(昨年3.5%)となる。ちなみに、営業収入の内訳は約40%が不動産収入であり、約45%弱が共同配送手数料収入であり、その他約5%となり、不動産収入よりも共同配送手数料収入の方が大きい数字である。

   今後、自己資本比率を引き上げ、安定成長体制にもってゆくためにも、営業利益率をさらにたかめ、キャッシュフローを生み出し、財務改善につなげることが経営課題といえ、まずは、粗利率の改善、そして、経費の削減を一層すすめてゆくことが重要な経営課題といえよう。

    これを受けて、天満屋ストアの株価の動きであるが、1/15が年初来最高値の969円 をつけて以降しばらくは950円近辺でもみあっていたが、2月に入ると株価が下がりはじめ、3月に入ると900円を割り込んだ。そして、4月に入ると、850円前後となり、この決算発表のあった4/17も850円近辺と株価はほとんど動きがない状況であった。その後、4/24に821円まで下がり、年初来最安値となり、5月に入りやや上昇したが、現在840円前後で推移している状況といえる。投資家は買いとも売りともつかない、現状維持の判断といえよう。

   このように、4/17に天満屋ストアの決算が公表されたが、やや厳しい決算となり、自己資本比率は昨年よりは改善されたが、19.6%と依然として厳しい状況が続いている。ただ、今期は天満屋ストア初となるNSC1号店ハピーズ大安寺店が出店しており、今後、厳しい財務状況の中で、このNSC業態を増やしてゆければ、収益面でも大きく貢献することが見込まれよう。現在店舗数は25店舗であるので、NSC業態がまず5店舗を超えてくれば、全体へのインパクトも大きくなり、営業面だけでなく、財務面の改善にもつながってゆくものといえ、いかに、今後、NSCを出店してゆくかが当面の経営課題といえよう。次の天満屋ストアのNSCの出店に注目したい。

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May 13, 2008 in 経済・政治・国際 |

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