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May 19, 2008

関西スーパーマーケット、2008年3月期、増収増益!

   関西スーパーマーケットが2008年3月期の決算を5/12公表した。営業収益1,057.14億円(103.0%)、営業利益23.23億円(110.7%:営業収益比2.19%)、経常利益25.59億円(115.5%:営業収益比2.42%)、当期純利益5.53億円(47.5%:営業収益比0.52%)と当期純利益は特別損失が発生したため下がったが、営業、経常段階では2桁の増益となる増収増益の好決算となった。特に、今期は新店なしの既存店のみでの増収であり、既存店が好調に推移しての好決算であった。

   関西スーパーマーケットの既存店が好調に推移した要因を見てみると、今期は既存店が102.8%、全店が103.1%であり、しかも、中間決算段階では既存店は101.3%と伸び悩んでいただけに、後半の伸びが少なくとも104.0%以上は伸びていたこととなり、特に、後半好調に推移したことによるといえよう。関西スーパーマーケットは3月期決算であるため、2月期決算の食品スーパーマーケットよりも、3月末と後半1ケ月多くなることにより、この値上げ問題による食品スーパーマーケットへの追い風を既存店がもろに受けての結果ともいえよう。また、今期、関西スーパーマーケットは、Edyを利用した電子マネーの「おさいふカード」やクレジットカードの全店への導入に取り組んでおり、この効果も大きかったといえよう。

   さらに詳しく、既存店が好調な要因をみてみると、関西スーパーマーケットの客単価は今期1,665円(昨年1,659円:100.3%)であり、客単価が上昇しての既存店のアップではなく、客数が3,189人(昨年3,112人:102.4%)上昇しての既存店のアップであることがわかる。ちなみに、客単価の中身はPI値が989%(昨年991%:99.8%)、平均単価が168.25円(昨年167.08円:100.7%)であり、ほぼ横ばいである。したがって、今期の関西スーパーマーケットの既存店の好調さの要因は客単価ではなく、客数アップによる売上増であり、各店舗での客数が増えている状況である。昨対割れした既存店も昨年は22店舗あったが、今期は46店舗中8店舗であった。

   また、商品面を見てみると、最も伸びた部門は菓子の104.8%、精肉の104.7%が好調であり、ついで、一般食品104.3%、青果103.5%と、ポイントと連動して比較的価格訴求のかけやすい部門であり、Edyの全店導入の効果により、ポイント還元が功を奏したといえそうである。ただ、少し気になるのは、海産が99.8%、惣菜が102.0%と伸び悩んでいることである。特に、惣菜は売上構成比が8.1%と惣菜の強い食品スーパーマーケットと比べるとまだまだ低く、今後の課題といえよう。

   ポイントについては、関西スーパーマーケットは優良顧客(お買い上げが多い顧客)ほど還元率を高く設定しており、月間5万円以上となると2.5%還元となる。最も低い月間1万円から2万円で0.5%還元であり、その次が1.0%、1.5%、2.0%と還元率が上昇してゆき、5段階のポイント還元政策をとっているのが特徴である。まだ、数10%の会員比率であるというので、経営へは大きなインパクトにはなっていないと思うが、会員のみの還元率は1.5%から2.0%に近いのではないかと想定される。

   関西スーパーマーケットの売上、利益の状況であるが、商品売買から得られる売上総利益は24.4%(昨年24.5%)と0.1ポイント下がり、原価の上昇がやや見られる状況である。また、営業収入も1.9%(昨年2.1%)と0.2ポイント下がっており、合計、営業総利益が26.4%(昨年26.6%)と0.2ポイント下がっており、粗利はやや苦しい状況であった。これに対し、販売費及び一般管理は24.1%(昨年24.5%)と0.4ポイント削減しており、経費削減を徹底している。人件費は昨年より、絶対額で上昇しているが、販売費が下がっており、Edy等へ販促を傾けた結果、その他の販促を削減したと思われる。結果、営業利益が2.2%(昨年2.1%)と上昇し、既存店の売上の好調さとあいまって、営業利益が2桁の伸びとなる好調な決算となった。

   一方、今後の出店をうらなう、財務面であるが、自己資本比率は45.9%(昨年42.7%)と上昇しており、出店余力がたかまりつつあるといえよう。その中身を資産面と負債面から見てみると、出店にかかわる資産である土地、建物、差入保証金の合計は293.62億円(昨年336.89億円)と差入保証金が削減され、減少しており、総資産に占める割合は54.47%である。したがって、約10%分が自己資本ではまかなえない構造であり、その負債の主要項目である長短借入金の合計を見てみると、104.5億円(昨年136.5億円)と今期の好調な決算を受け、約30億円削減され、総資産に占める割合は19.3%である。今後、この好調な決算が続けば、長短借入金はさらに削減可能であり、自己資本比率の大幅な上昇も望める財務状況といえよう。ちなみに、1店舗当たりの出店にかかわる資産は全46店舗で割ると6.38億円と都心部へのSSMタイプでの出店も多く、通常の食品スーパーマーケットと比べやや大きな資産構造といえよう。

   このように関西スーパーマーケットが2008年3月期の決算を公表したが、増収増益の好決算となり、来期からは新たに中期3ケ年計画もスタートする。いよいよ100店舗体制へ向けての新規出店も再開されることとなり、すでにこの4月に出屋敷店(兵庫県尼崎市)がオープンしており、既存店が今後とも好調に推移すれば、高成長も期待できる今期決算内容であったといえよう。関西スーパーマーケットの次の第1四半期の決算に注目したい。

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May 19, 2008 in 経済・政治・国際 |

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