« 日経MJ、新製品週間ランキング、6/27、菓子ラッシュ! | Main | Chain Store Age、7/01号、POS分析で売場改革、第4弾! »

June 29, 2008

CPI(消費者物価指数)、2008年5月度、101.7%!

   CPI(消費者物価指数)が上がりはじめた。6/27、総務省統計局が公表したCPIを見ると、101.7%と前月比0.8%の上昇となった。前年比で見ると、101.3%(生鮮食料品を除くと101.5%)となり、上昇に転じ始めたといえよう。実際に、この3年間のグラフを見ると、明らかに、この1月からCPIが上昇しており、しかも、今回公表された5月度は最高の上昇率となった。ただ、グラフは3つ公開されており、総合指数、生鮮食品を除く指数の動き、そして、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数であるが、この内、前の2つは上昇率が明確であるが、最後のグラフはむしろ下がっており、今回のCPIの上昇は明らかに、食料、エネルギーの急激な高騰によるものであるが、今後、全体のCPIの上昇につながりかねないともいえ、厳しい消費環境が予想される。

   そこで、まず食料の主な項目について、前年同月比の高いものを見てみると、スパゲティ32.2%(前月30.2%)、チーズ27.7%(27.7%)、チョコレート23.2%(1.3%)、即席めん20.7%(18.4%)、食用油16.6%(13.4%)、うなぎかば焼14.6%(11.1%)、マヨネーズ13.0%(16.0%)、マーガリン12.2%(13.3%)、落花生12.2%(10.1%)、食パン12.0%(10.8%)という状況である。チョコレートは今月から大幅な値上げとなっており、それ以外は先月に続いて高値が続いている状況である。

   同様にエネルギー関連を見ると、灯油27.6%(前月28.5%)、ガソリン18.0%(0.7%)、プロパンガス8.6%(8.4%)、電気代3.5%(3.5%)、都市ガス代3.0%(3.4%)とガソリン代は国会で法案が再可決されたことにより、もとにもどっており、エネルギー関連は全般的に高値が続いている。これに伴い、交通関連も値上げが起こっており、航空運賃7.4%(前月5.1%)、タクシー代5.6%(5.9%)である。ただ、移動電話通話料は-0.1%(-0.1%)と若干下がっており、自動車保険料(自賠責)は-26.6%(-26.6%)と大きく下がっている。

   また、これら3大項目が大きく消費者物価指数を押し上げているといえるが、全体のCPIが101.7%でとどまっているのは、耐久消費財が逆に大きく下がっており、これでバランスがとられちているためといえよう。たとえば、パソコン(ノート型)-36.0%(前月-38.8%)、カメラ-27.8%(-28.1%)、テレビ(薄型)-20.7%(-19.3%)、パソコン(デスクトップ型)-19.6%(-18.9%)という大幅に価格が下がっている状況であり、食品、資源、エネルギー関連の動きとは対照的な動きとなっている。

   ここで、さらに細かく、CPI(消費者物価指数)で見て、上昇率が高いものを見てみたい。まず、CPIが115%以上、上昇したのは、さといも178.7%、灯油155.9%、自動車バッテリー140.5%、チーズ140.1%、指輪135.6%、すいか135.5%、レモン134.0%、はくさい131.9%、ガソリン128.6%、かぼちゃ128.3%、にんじん127.2%、ごぼう126.2%、スパゲッティ126.1%、ブラウス(半袖)125.5%、れんこん124.7%、チョコレート122.3%、うなぎかば焼き121.2%、ねぎ120.6%、かつお120.4%、冷凍調理コロッケ119.9%、出産入院料(国立)119.7%、外国パック旅行118.7%、たい117.8%、メロン117.3%、婦人セーター(半袖)117.3%、即席めん117.1%、プロパンガス116.0%、スカート(春夏物)115.9%、女児スカート(夏物)115.0% の29項目である。気になるのは、いわゆる野菜の中でも土ものといわれる、さといもがトップ、それ以外にもにんじん、ごぼう、れんこんがあり、野菜の中でも明暗がわかれている状況である。また、意外なものとして、指輪、ブラウス(半袖)、婦人セーター(半袖)、スカート(春夏物)、女児スカート(夏物)、出産入院料(国立)なども大きくCPIが上昇している。

   これに対し、CPIが大きく下がり、85%以下となったものについては、パソコン(ノート型) 38.1%、カメラ40.8%、パソコン用プリンタ45.9%、テレビ(薄型)47.8%、DVDレコーダー56.9%、パソコン(デスクトップ型) 57.5%、ビデオカメラ59.7%、電気洗濯機(洗濯乾燥機)69.0%、ステレオセット71.3%、電気冷蔵庫71.6%、電子レンジ73.4%、電気洗濯機(全自動洗濯機)73.9%、自動車保険料(自賠責)77.4%、レタス78.7%、カーナビゲーション78.9%、家庭用ゲーム機(携帯型)81.0%、家庭用ゲーム機(据置型) TV 81.3%、録画用DVD81.7%、移動電話機82.3%、いちご82.4%、固定電話機 83.3%、電気掃除機83.6%、ルームエアコン84.9%、ゴルフクラブ85.1%、の24項目である。食品関連ではレタス、いちごが入っているが、それ以外は家電関連が圧倒的に多いのが特徴といえよう。

   このように、この5月度のCPIはここ最近では最大の上昇率となり、101.7%(前年同月比101.5%)となった。ただ、この中にはCPIが大きく下がった家電関連も含まれているので、食料品、資源、エネルギーのみに絞った場合はさらに上昇率は高くなるといえよう。ちなみに、食品のみでは103.3%であり、光熱・水道費では109.6%であり、この2部門は平均の101.7%を大きく上回っており、インフレの様相を呈してきたといえよう。来月以降も値上げはさらに予想されており、今後、CPIがどこまで上昇するのか、予断を許さない消費動向が続くといえよう。

まぐまぐ、プレミアムスタート、コンサルティング、現場からのレポート執筆中!
週間!食品スーパーマーケット最新情報:まぐまぐ!スタート(現在1157人)
Mixi(ミクシィ)に食品スーパーマーケット最新情報のコミュニティを創設!(現在436人)

« 日経MJ、新製品週間ランキング、6/27、菓子ラッシュ! | Main | Chain Store Age、7/01号、POS分析で売場改革、第4弾! »

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference CPI(消費者物価指数)、2008年5月度、101.7%!:

« 日経MJ、新製品週間ランキング、6/27、菓子ラッシュ! | Main | Chain Store Age、7/01号、POS分析で売場改革、第4弾! »