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July 02, 2008

平和堂、2009年2月期、第1四半期、厳しい決算!

   平和堂の2009年2月期の第1四半期の決算が6/24に公表された。第1四半期は3月から5月までの3ケ月間であり、ちょうど、値上げ問題が真っ盛りの中でのはじめての注目の決算であった。結果は、営業収益1,007.40億円(99.6%)、営業利益25.60億円(88.2%:営業収益比2.54%)、経常利益24.66億円(87.8%:営業収益比2.44%)、当期純利益7.91億円(58.3%:営業収益比0.78%)と減収減益となり、平和堂にとっては厳しい決算となった。特に当期純利益が58.3%となるなど、売上面よりも、利益面での減益幅が大きい決算となった。

   今期の平和堂の特に利益面の状況を見てみると、売上原価は70.9%(昨年70.9%)と値上環境の中、原価が上昇したわけではない。したがって、売上総利益(粗利)は29.1%(昨年29.1%)と昨年と全く同じ比率の粗利率を確保した。営業収入に関しては、平和堂はフレンドマート(食品スーパーマーケット)、GMS、アルプラザ(SC)があるが、特にアルプラザ(SC)の売上構成比が65%強と高く、ここから上がるテナント収入等が大きい。今期も7.6%(昨年7.5%)と0.1ポイント上昇しており、結果、営業総利益は36.7%(昨年36.6%)と0.1ポイント改善しており、いわゆる総粗利率は好調であった。ところが、販売費及び一般管理費が34.0%(昨年33.5%)と0.5ポイントと上昇し、結果、営業利益が2.7%(昨年3.1%)と減少し、営業収益も99.6%と伸び悩み、結果、減益となった。特に、売上高については、「衣料品や輸入品などの高額商品及び、携帯電話販売不振の他、堅田店建て替えによる閉鎖影響などもあり、・・」、前年を下回る結果となったという。また、当期純利益がさらに減益となったのは、減損損失として特別損益を8.03億円(昨年1.02億円)計上したためである。

   ただ、今回、同時に公表された、2009年度通期の見通しは、通期予想、営業収益4,300.00億円(102.1%)、営業利益154.00億円(112.9%:営業収益比3.58%)、経常利益151.00億円(108.2%:営業収益比3.51%)、当期純利益78.00億円(123.8%:営業収益比1.81%)と増収増益となる公算であり、今後、第2四半期、第3四半期、そして、第4四半期で挽回してゆくという。

   これを受けて、平和堂の株価であるが、好決算であった本決算後の3月、4月は順調に株価が上昇し、5月中旬には一時1,850円近辺まであがった。ただ、その後はやや株価が軟調となり、ゆるやかに下がりはじめ、1,700円前後で推移していたが、この第1四半期決算が公表された6/24の翌日、6/25には1,600円近辺まで下がり、その後、やや戻し、現在、1,650円前後で推移しており、この第1四半期の状況を投資家は敏感に反応したといえよう。

   一方、平和堂の自己資本比率であるが、34.7%(昨年34.1%)と食品スーパーマーケットよりもGMS、SCが主体であるため、通常の食品スーパーマーケットと比べると低めではあるが、昨年よりはやや上昇している。ただ、今後、安定的に成長を持続してゆくには、さらなる自己資本の充実が課題といえよう。平和堂の出店にかかる資産を見ると、建物及び構築物、土地、差入敷金及び保証金の合計1,971.78億円(昨年1,980.92億円)、となり総資産の70.65%となる。これを全店舗数102店舗で割ると、19.33億円となり、通常の食品スーパーマーケットと比べると巨額な出店にかかわる資産となる。当然自己資本ではまかうことが難しく、借入に依存する構造となるが、今期の長短借入金の合計775.59億円(昨年783.81億円)であり、総資産の27.79%である。これに自己資本比率34.7%を足すと62.49%となり、ほぼバランスとなるが、今後、安定成長を持続するには、さらなる自己資本の充実が経営課題といえよう。その意味でも、今後、増益をどう確保してゆくかが当面の課題となった。

   ちょうど、6/30、日経MJで平和堂の夏原平和社長のインタビュー記事が掲載されたが、これを見ると、今後の平和堂の経営戦略が垣間見える。また、ここ最近のPB戦略、業界再編についても興味深い記事が掲載されているので、そのポイントを見てみたい。まず、消費者の価格志向についての見解であるが、現在、平和堂は、節約、内食志向への対応としての「くらし応援価格」による価格据置政策の継続、調理用品、台所消耗品の品揃え、販売強化を推進しているが、その中で、この6/1から価格据置商品を1,000品目に増やしたという。この内、1割は利益を削り、残りは滋賀県No.1のシェアの強みを生かし、メーカーからの協力が得られているという。PB戦略に関しては、ニチリウの強化は進めるが、原材料価格が上がる中で、利益が出せるかどうか疑問との見方を示し、実際、PB比率も加工食品で10%弱とのことである。したがって、全体では5%と強と推定され、相乗積もまだ低い状況であり、PBの粗利改善効果にはつながっていないようである。また、今後の業界再編については、平和堂もいいところがあれば、買う意欲はあるが、積極的にM&Aに動く状況ではないという見解のようである。

   このように、平和堂の第1四半期決算が減収減益という厳しい結果となったが、その中身は、値上げ環境の中での原価上昇による影響ではなく、経費の上昇と減損損失の計上によるものであり、消費環境の影響ではないといえよう。むしろ、価格据置きやPB強化により、原価が安定し、粗利はしっかりとれている状況であり、今後、計画どおり新店が展開されてくれば、売上が増加し、粗利高も増加する可能性は高いといえ、次の第2四半期(中間決算)の数字がどのように動くかが今期の決算を決める重要な数字となろう。平和堂の次回決算で、数字がどこまで改善されるかに注目したい。

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