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July 18, 2008

オオゼキ、2009年2月期第1四半期、好調な決算!

   オオゼキの2009年2月期の第1四半期の決算が7/8公表された。結果は、売上高167.09億円(101.5%)、営業利益13.73億円(107.8%:売上対比8.21%)、経常利益13.96億円(107.9%:売上対比8.35%)、当期純利益8.17億円(106.3%:売上対比4.88%)と増収増益の好決算であった。ただ、売上高が101.5%と伸び悩んでおり、今期、新規出店がないために、既存店のみの数字となったためである。その既存店であるが、客数99.5%、販売点数98.1%、一品単価103.3、客単価102.0%という状況であり、客数ダウン、客単価アップであり、客単価の中でもPI値ダウン、平均単価アップとなり、平均単価のアップにささえられた売上アップであったといえる。

   ここ最近、あらゆる商品で値上げが起こっており、ほとんどの値上げ商品のケースでは金額PI値アップ、PI値ダウン、平均単価アップという構造となり、数量ベースでは確実にダウンしているが、平均単価のアップほどダウンがなく、結果、金額PI値がアップするという傾向が強い。今期のオオゼキの決算内容は、まさに、全体として、この傾向が出た構図となっており、食品スーパーマーケットにこのような形で値上げ問題が影響を与え始めたといえよう。

   一般的に金額PI値が上がるケースは、PI値と平均単価双方アップ、PI値のみアップ(平均単価がダウンするが、PI値のアップよりも低い幅)、平均単価のみアップ(PI値がダウンするが、平均単価のアップほどダウンしない)の3パターンある。今回のオオゼキのケースはこの3番目に当るケースであり、実際、多くの食品スーパーマーケットでも現在見られるケースである。この場合の注意点は、平均単価とPI値のバランス次第では、いつ金額PI値がダウンするかわからない不安定な状況にあるといえ、少し、平均単価に変化があると、たちまち、PI値が予想以上に下がり、金額PI値ダウンになりかねないということである。実際、現在、値上げ関連商品を見ても、まちまちであり、平均単価の値上げ幅によっては、PI値が予想以上に落ち、金額PI値がダウンしている商品も出始めている。したがって、今後、もう一段の値上げがあると、食品スーパーマーケットの大半の既存店の売上がダウンすることも十分に考えられる。今回のオオゼキの売上はその微妙なバランスの中での増収、101.5%であったといえよう。

   実際、オオゼキは、通期予想を売上高655.16億円(100.8%)、営業利益50.90億円(101.9%:売上対比7.76%)、経常利益51.84億円(102.0%:売上対比7.91%)、当期純利益30.67億円(103.9:売上対比4.68%)と慎重に見ており、今回の好調な状況が今期いっぱい続くかは現段階では予想が難しい状況といえよう。

   オオゼキの今期、特に、利益面が好調であった要因を原価、経費面から見てみたい。今期は原価が75.09%となり、昨年の75.63%と比べ0.5ポイント下がっている。これだけ値上げ問題が本格している中、原価を下げており、結果、売上総利益は24.89%と昨年の24.36%と比べ0.5ポイント改善しており、これがまず、利益の確保にとって大きな要因であったといえよう。ただ、今後、値上げが一段と激しさを増すと、この仕入原価が上昇する可能性も高く、今後の値上げ動向を注意深く見守る必要があろう。また、これに不動産収入等が加わり、オオゼキの今期の最終粗利である営業総利益は25.93%(昨年25.46%)と0.5ポイントの粗利が改善された。

   一方、販売費及び一般管理費は、17.71%となり、食品スーパーマーケット業界では屈指の経費比率である。昨年が17.72%であるので、ほぼ昨年と同じ比率であり、経費の上昇は見られなかった。したがって、営業利益は8.21%(昨年7.73%)と約0.5ポイント改善し、大幅な営業利益の改善につながった。

   首都圏という高コストの立地で食品スーパーマーケットを展開し、ディスカント業態ではなく、経費比率を17.71%で抑えることは驚異的なことであるが、その最大の要因はオオゼキの驚異的な集客力にあり、その結果、業界屈指の坪効率日本一の約1,200万円を維持していることにあるといえよう。これが食品スーパーマーケット最大の経費、人件費を相殺し、経費率を引き下げ、高収益をもたらしているといえる。今期もオオゼキの集客の源泉となる青果と食品の構成比が青果21.9%(昨年21.5%)、食品18.3%(昨年18.1%)と伸ばしており、さらに、内食回帰の象徴的な商品である精肉も12.4%(昨年12.2%)と伸ばしており、オオゼキのマーチャンダイジング力は増しているといえよう。

   この好調な決算により、自己資本比率77.7%(昨年76.2%)と限界に近いところまで上昇し、借入金0の無借金経営となり、自己資金で成長可能な安定的な堅固な財務状況ともなった。ただ、ひとつ、気になることは、新規出店である。ここ最近、オオゼキの新規出店がストップしており、通期予想でも新規出店が想定されていないところを見ると、今期も新規出店が難しい状況のようである。財務的には全く問題ない状況であり、オオゼキがいつ成長戦略、場合によってはM&Aに踏み切るかに注目したい。

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