カウボーイ、経営迷走、厳しい経営状況!
北海道のカウボーイの経営が迷走している。現在、ジャスダックの管理ポスト割り当て株となっており、株価も、40円強で低迷しており、厳しい経営状況となっている。ここ最近の動きを見ても、5/26、希望退職者募集の結果に関するお知らせ、5/26、特別利益及び特別損失の発生並びに平成20 年9 月期通期及び中間期(連結・個別)業績予想の修正に関するお知らせ、5/28、特別損失の発生に関するお知らせ、5/29、当社の決算発表の時期について、6/11、取締役の辞任に関するお知らせ、6/16、特別損失の発生及びこれに伴う業績予想の修正並びに「平成20 年9 月期 中間決算短信」の一部修正について、6/27、平成20 年9 月期半期報告書提出遅延に関するお知らせ、7/25、当社、株式会社トライアルカンパニー及びゴールドマン・サックス証券株式会社との業務提携基本合意書の締結に関するお知らせ、7/25、新株予約権の取得及び消却に関するお知らせ、7/27、平成20年9月期半期報告書に対する監査意見不表明について、という一連のIRを見ても厳しい経営が続いていることがわかる。
ジャスダックでは、カウボーイ株が7/1から整理ポストに割り当てられているが、その理由をジャスダックでは、「監理ポスト及び整理ポストに関する規則により、中間監査報告書(監査証明に相当する証明に係る中間監査報告書を含む。)を添付した半期報告書について、証券取引法第24条の5第1項に定める期間の最終日を超えてもなお内閣総理大臣等に提出していない場合において、当該最終日から起算して8日目の日までに提出できる見込みのない旨の開示を、当該最終日までに行っているとき)に該当するため。」としており、今回の中間決算の報告書の提出が期限内になされていないことが原因という。
実際、今回の中間決算の報告書の内容は厳しい状況であるようで、7/27にはカウボーイの監査法人の新日本有限責任監査法人から監査意見の表明をしない旨の中間監査報告書が提出されており、監査が通らない状況となっている。まさに、NHKのドラマ、監査法人が現実に、いまカウボーイで起こっており、予断を許さない厳しい状況が続いている。
今回の新日本有限責任監査法人が監査意見表明をしないという結論にいたった背景については、7/27にカウボーイが公表した、「平成20年9月期半期報告書に対する監査意見不表明について」に、その詳細が掲載されているが、そのポイントを整理すると以下のような状況といえよう。まず、この中間決算の状況は、多額の収益赤字を計上し、債務超過に陥ってるほか、借入金の返済条項の履行が困難な状況にあるとのことで、「継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況」となっているという。
具体的には、「671,546 千円の重要な営業損失、688,681 千円の重要な経常損失、2,053,020 千円の重要な中間純損失及び1,628,651 千円の重要なマイナスの営業キャッシュ・フローを計上」という財務状況であり、さらに567,386 千円の債務超過に陥っているという。この状況を打開すべく、カウボーイはトライアルカンパニーと業務提携を実施し、いくつかの基本合意がなされた。主なものは、既存店舗について、カウボーイが食肉・青果・鮮魚・惣菜部門へ特化し、不得意な酒、食品、日用雑貨をトライアルカンパニーが直営とし、運営してゆく。店名もTRIALを採用し、トライアルカンパニーのスーパーセンターのノウハウを全面的に導入する。そして、トライアルカンパニーのノウハウを入れ、24時間営業に順次切り替えてゆくというものである。このトライアルカンパニーとの業務提携により、「債務超過の解消につきましては、トライアルとの共闘型ビジネスモデルを確立し収益の改善による剰余金の蓄積、引当済保証債務の解消に取り組むことで債務超過からの脱却を図っていきます。」との方針が固まった。
これに対して、監査法人である新日本有限責任監査法人からは、さらに厳しい要望があり、「当社(カウボーイ)の継続企業の前提として、基本合意先からの当社への財務上の支援の確約を含むサポートレターの提出、第三者との個別契約書提出、更には事業計画及び財務計画等の詳細な提出を依頼され、・・」という。カウボーイ側でもこれに可能な限り応じるよう努めたというが、7/27、新日本有限責任監査法人から、監査意見の表明をしない旨の意見区分を記載した独立監査人の中間監査報告書が提出されたという。
その中で、「会社より提示された経営計画等の合理性に関する十分な心証を得られなかった。」とし、「このため、継続企業を前提として作成されている上記の中間連結財務諸表に対する意見表明のための合理的な基礎を得ることができなかった。」とのことで、今回の監査意見の表明をしないという結論にいたったという。
今後、カウボーイはジャスダック証券取引所の株券上場廃止基準に該当する恐れがあるとのことで、厳しい、待ったなしの経営状況が続くことになる。本来であれば、トライアルカンパニーが支援することで、監査が承認されると予想していたと思われるが、それでも監査意見の表明をしない旨が監査法人からなされたことは、カウボーイの経営がそれだけ厳しい状況にあるということであり、現在、予断を許さない、まったなしの経営状況にあるといえよう。
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