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July 25, 2008

今年は読めない、うなぎ、丑の日はいかに?

   7/24は土用の丑、うなぎが年間で最も売れる日であるが、今年は実に読みにくい丑の日となったのではないかと思う。中国産食品問題に加え、直前にうなぎの偽装問題も起こり、消費者がどのような反応を示すかが読めず、品揃え、プライスラインの設定には苦労したのではないかと思う。実際、ここ最近の家計調査データの数字を見ても、うなぎのかば焼きは厳しい状況が続いている。現在最新データの直近の5月度は6.68円(68.5%)と厳しい数字であり、これをさらに分解し、うなぎのかば焼きのみの購入顧客の消費額と購入顧客の割合を見ると、45.92円(109.4%)、14.5%(62.7%)という数字であり、うなぎを購入した消費者の購入金額は上がっているが、購入する消費者の数そのものが昨年の62.7%と激減しており、明らかに、昨年と比べうなぎが敬遠されている数字である。

   少し、さかもどって、この状況を見てみると、4月度5.73円(61.4%)、49.38(117.8%)、11.6%(52.1%)、3月度4.77円(55.0%)、47.08円(114.1%)、10.1%(48.2%)、2月度 4.34円(63.0%)、46.62円(110.5%)、9.3%(57.0%)、1月度 4.03円(62.8%)、42.36円(98.8%)、9.5%(63.6%)という状況である。この半年、ほぼ同じ傾向であり、昨対で約60%で推移しており、しかも、その中身は、購入世帯の数が激減している状況である。明らかに、うなぎを買い控えており、丑の日だからといって昨年並みの数字を確保することは極めて難しい状況といえよう。

   さらに、昨年の7月度のうなぎのかば焼きの家計調査データを見てみると、うなぎのかば焼き30.00円(89.9%)、64.84円(101.9%)、46.3%(88.2%)という状況であり、昨年も90%と厳しい状況であり、しかも、その中身は購入世帯の数が10%以上減ったことである。参考にその前後の数字を見てみると、6月度 13.61円(115.9%)、48.17円(105.1%)、28.3%(110.3%)であり、6月度は順調な伸びであった。8月度は13.58円(87.2%)、55.09円(103.9%)、24.7%(83.9%)であるので、まさに、うなぎの消費額の減少は昨年の丑の日、7月からはじまったといえ、まるまる1年間、同様な傾向が続き、さらに、その数字がここへ来て落ちていることがわかる。

   単純に今年の数字を予測すると、丑の日だけは企画が当たれば成功することもあるかもしれないが、7月全体の数字は60%近い数字となることが予想され、昨年と同じような売り方では極めて厳しい状況となろう。

   そこで、たまたま、自宅に入ったサミットストアのちらしを見てみると、あきらかに平均単価アップ戦略に打って出ており、PI値が下がるのは織り込みづみの内容となっている。実際、先の家計調査データを見ても、ここ最近の状況はうなぎのかば焼きを購入する世帯は60%前後まで落ち込んでいるが、購入世帯の消費額は110%ぐらい伸びており、これは購入世帯が何度も購入し、数量が増えているのではなく、購入単価、すなわち平均単価が上がっていると推測される。なぜなら、うなぎのかば焼きはここ1年で中国産の安いうなぎが店頭での姿を減り、価格の高い国産が売場の中心となっているからである。客単価はPI値×平均単価であるが、うなぎのかば焼きは明らかにPI値ダウン、平均単価アップという状況であり、全体では客単価は下がっているが、購入顧客のみでは客単価があがっているからである。

   そのサミットストアのちらしを見てみると、表の半分を土用の丑の日特集としており、メインのうなぎは、立澤バイヤーおすすめの霧島湧水うなぎ長焼1尾1,280円である。そして、これを引き立てる形で、プライスラインが4つあり、下に3つ480円の中国産うなぎ長焼(大)1尾、780円の国内産うなぎ蒲焼(串なし)1切、1,480円の国内産うなぎ蒲焼(特大)1串、そして、上に1,580円の宮崎産やわらか新仔うなぎを配置した構成となっている。特に問題の中国産に関しては、「輸出、輸入時の政府による検査を含む5回の検査に合格したうなぎです」というキャッチフレーズがつけられており、安全性を強く打ち出しているのが特徴である。また、これに加え、土用丑の日の7/24のみ、店頭販売を実施し、1串1,500円の国内産うなぎ蒲焼(特大)をいかに売込み客数アップもはかるのちらしとなっている。

   さらに、関連商品として、土用しじみ、奈良漬の定番はもちろん、お惣菜のうな重、うなぎの握り寿司、うな丼&牛丼、豚どん、土用の餅、ビール、日本酒等も一緒にちらしで訴求されており、うなぎ関連商品も強く打ち出しているのが特徴である。

   このように、今年の土用丑の日は例年になく、極めてアゲインストの大風が吹く中でのうなぎの蒲焼を売り込む状況となったが、ポイントはサミットが今回打ち出したような平均単価をいかに引き上げるかであろう。そのためには、プライスラインをしっかり設定し、メインの商品の上下のプライスラインを確実に訴求することがポイントとなろう。その意味でサミットのちらしは理にかなった商品構成となっており、どのような結果となったか興味深いところである。今年は、この土用丑の日が象徴するように、前例のない消費状況の中に入ったといえ、このような時こそ、過去の事例にとらわれず、原理原則に立ち返って、顧客の消費動向をよく見て、大胆な仮説を打ち出すことが重要といえよう。7月度の家計調査データは8月末に公開となるが、今年の土用丑の日がどのような数字となっているか気になるところである。

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