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August 17, 2008

ホールフーズ、業績悪化、2008年9月期第3四半期決算!

   自然食品に特化したオーガニック食品スーパーマーケットを全米で展開するホールフーズマーケットが8/5、7/6までの12週間、2008年9月期の第3四半期決算を公表した。売上は1 8.41億ドル(約2,000億円:昨対121.5%)、営業利益0.64億ドル(約70億円:昨対80.5%:売上対比3.47%)、当期純利益0.33億ドル(約36億円:昨対61.9%:売上対比1.47%)と増収減益の厳しい決算となった。また、ホールフーズマーケットは、同時に40週累計の決算も公表しているが、同様に、増収減益の決算であり、破竹の勢いで成長を続けていたホールフーズマーケットも、いよいよ転換期に来たといえよう。

   これを受けてホールフーズマーケットの株価であるが、この1年株価は急落しており、この第3四半期の増収減益の決算が公表された8/5以降も株価は下がりつづけている。ホールフーズマーケットの株価は昨年10月には50ドルを超えていたが、その後、今年、2008年に入ると、35ドル台になり、5月になると30ドルを割り込み、6月、7月と株価はさらに下がり続け、25ドル台となる。その後、8月に入り、とうとう20ドルを割り込む展開となり、今後、どこまで株価が下がるか予測ができない状況となっている。ホールフーズマーケットも、今回の減益は深刻に受けとめており、当面、配当も凍結とのことである。投資家は明らかに売りと判断しており、ホールフーズマーケットの株がどこまで売られるか、ここ数週間が山であるといえよう。

   現在のホールフーズマーケットは、1980年、アメリカのテキサスで設立された食品スーパーマーケットであり、世界をここ数年リードしてきた自然食品、オーガニックに特化した食品スーパーマーケットである。店舗数は272店舗、年商7,200億円であり、1店舗当たり約26億円である。出店地域はアメリカだけでなく、カナダ、イギリスへも展開しており、海外戦略にも力を入れ始めている。

   では、ここまで急激に営業利益が悪化した要因を粗利、経費の面から見てみたい。ただ、アメリカの会計制度は日本と少し違うため、必ずしも日本の営業利益とアメリカの営業利益とは同じ計算式ではない面があり、ダイレクトに比較するのは無理がある。そこで、ここでは、アメリカの会計に即して数字をみることにする。まず、粗利であるが、これをGross profitとして見ると34.3%(昨年35.5%)であるので、約1ポイント減少しており、粗利率が下がっていることがわかる。ただ、この中には、Direct store expenses(店舗関連経費)が入っているので、これを際し引いた、粗利を見てみると、7.7%(昨年9.48%)であるので、この段階の粗利は2ポイント弱減少しているのがわかる。逆に見ると、店舗関連経費が今期は大きかったということである。

   アメリカの会計では、ここから、販売費及び一般管理費を差し引き、さらに、プレオープン費用と店舗移転費用を差し引き、その結果、算出された利益をOperating incomeとし、これを営業利益と呼んでいるようだが、この数字は3.48%(昨年5.25%)であり、大幅に営業利益も落ち込んでいることがわかる。ということは、経費が大きく上昇したことになるので、どの経費かを見てみると、店舗関連経費は124.1%、一般管理費は123.8%、プレオープン費用は114.9%、リロケーション費用157.3%であり、経費関連も大きく増加していることとがわかる。さらに、この営業利益に、営業外費用、税金、金融収支等を差し引いた純利益は69.1%となり、大幅な減益となっている状況である。

   こう見ると、ホールフーズマーケットの減益となった要因は粗利が減少したことに加え、販売費及び一般管理費、店舗関連経費、プレオープン経費、リロケーション費用などの諸経費が増加したことが大きいといえ、ダブルでの営業利益ダウンという厳しい経営状況にあるといえよう。

   ホールフーズマーケットも当面、どう、粗利率の低下に歯止めをかけ、様々な経費の削減に取り組んでゆくかが大きな経営課題となりつつあるといえる。当然、ホールフーズマーケットも当面の対策として、重点項目を公表しているが、それを見ると、最も大きなテーマは新規出店の抑制であり、これまでの計画を大きく修正し、2009年9月期、すなわち、来期は15店舗にするとのことである。現在、全店272店舗であるので、年間15店舗は約5%強であり、今期も全体の売上は120%近い成長であるが、これでは新店効果は約105%しか計算できないこととなり、ホールフーズマーケットが来期以降、急激に売上縮小に入ることになり、利益だけでなく、売上の低迷にもつながる重点課題であり、厳しい経営決断であるといえよう。

   このように、ホールフーズマーケットの2008年9月期の第3四半期の決算が公表されたが、増収減益の、特に利益が厳しい決算となり、今後、経営の本格的な改革に入らざるを得ない状況に入ったといえよう。当然、この背景にはアメリカの資源・エネルギー高による消費環境の悪化があるといえ、ホールフーズマーケットが今後、どのような経営改革に入るか注目である。一方、ライバルともいえるウォルマートは逆に絶好調であり、アメリカの小売業界もこの消費環境の急激な変化により、追い風を受けている小売業と向かい風を受けている小売業に2極化した動きとなっているといえよう。その意味でも、ホールフーズマーケットの今後の動向が気になるところである。

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