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August 11, 2008

食回帰、永谷園、絶好調、第1四半期増収大幅増益!

   消費者の内食回帰が鮮明である。8/9の日経新聞でも、「食品各社、決算に明暗、値ごろ商品、家で食事、好調」、「オエノンHD、営業益2.1倍」という記事が掲載された。記事では、食品メーカーの好調企業と不調企業の営業利益の一覧が掲載されているが、これを見ると、好調企業は、その営業利益がオエノンHD210%、山パン132%、日清食110%、永谷園162%、ハウス食104%であり、不調企業はカゴメ34%、キッコマン78%という状況である。そこで、本ブログでは、この好調企業の1社、永谷園の2009年3月期第1四半期決算に焦点を当て、内食需要の現況を見てみたい。

   永谷園の2009年3月期第1四半期の決算であるが、売上高144.10億円(109.1)、営業利益6.27億円(161.6%:売上対比4.4%)、経常利益7.21(147.7%、売上対比5.0%)、当期純利益3.42億円(118.8%、売上対比2.3%)という増収増益の好決算であった。売上が109.1%と好調であったことに加え、それ以上に、利益がすべての段階で2桁、特に、営業利益は161.6%と大幅な増益となった。

   その好調な要因を売上、原価、粗利、販売費及び一般管理費、営業利益で見てみると、売上は109.1%であったが、原価は売上対比53.7%(昨年52.9%)と0.8ポイント上昇している。やはり、原材料高の影響が出ているといえ、原価が高まっている状況である。したがって、差し引き売上総利益、すなわち粗利率は46.3%(昨年47.1%)と0.8ポイント下がっており、粗利については厳しい状況であったことがわかる。これに対し、販売費及び一般管理は41.9%(昨年44.2%)と2.3ポイントと大幅に削減しており、結果、営業利益4.4%(昨年2.9%)と大幅な営業利益率となった。これに、売上の109.1%が相まって、結果、営業利益が昨対161.6%と大幅な増益となったといえよう。すなわち、原価の高騰を経費の大幅削減でカバーし、好調な売上が利益を底上げしたという状況である。

   こう見ると、食回帰の追い風は、売上の好調さから、確かに食品メーカーに吹いているといえるが、食品メーカーがその売上の好調さを受け、高騰する原価高による粗利率のダウンを大幅な経費削減でカバーし、利益を大きく押しあげたという構図である。ただ、一般的に売上が好調な場合は固定費が相対的に下がるために、経費比率が低く抑えられるので、間接的には経費削減にも売上は貢献しているといえ、食回帰の追い風が利益にも貢献したといえよう。

   ちなみに、永谷園の株価であるが、この決算発表があった8/8は884円(-1円、-0.11%)と横ばいであったが、ここ最近株価は上昇気味で推移している。この3月までは、株価はやや下がり気味であり、一時は800円を割ったが、3月以降株価が上昇気味に転じた。5月に入ると850円を超えたが、6月に入り一旦株価が下がったが、その後、反転、また上昇しはじめ、ここ最近では900円に迫る勢いであった。今後、永谷園の株価の推移が気になるところである。

   では、食回帰が現在、実際に起こっているかどうかを家計調査データから見てみると、直近のこの6月度の永谷園のお茶づけが属するふりかけの動向を見てみると、ふりかけは4.37円(108.3%)と好調に推移しており、しかも購入世帯のみの消費額は11.38円(101.2%)、購入世帯の割合は38.4%(106.9%)であり、購入世帯のみの消費額ではなく、購入世帯の割合が増加しての消費額増であり、食回帰の流れが、ことふりかけには起こっているといえよう。また、この傾向がいつ頃から見られるかであるが、5月度はふりかけ4.19円(108.3%)、10.60円(102.4%)、39.6%(105.8%)、4月度はふりかけ4.43円(100.0%)、10.90円(97.7%)、40.7%(102.4%)、3月度はふりかけ4.23円(109.2%)、10.62円(103.2%)、39.8%(105.8%)、2月度はふりかけ4.45円(115.2%)、11.51円(103.7%)、38.7%(111.1%)、1月度はふりかけ 3.94円(100.8%)、10.67円(97.4%)、36.9%(103.6%)12月度はふりかけ3.81円(87.4%)、11.10円(92.5%)、34.3%(94.5%)であるので、4月度はやや伸び悩んだが、1月から明らかな上昇といえ、この1月から食回帰の流れができ上がったといえよう。

   ちなみに、今回の日経MJの記事に掲載された企業の商品群についても、この6月度のみの数字を見みていると、焼ちゅう25.07円(102.5%)、101.40円(103.3%)、24.7%(99.2%)、食パン25.93円(110.4%)、31.09円(109.3%)、83.4%(101.0%)、カップめん7.40円(108.8%)、18.30円(110.0%)、40.4%(99.0%)、カレールウ5.00円(116.3%)、11.13円(110.1%)、44.9%(105.6%)と好調な商品は値上げ問題も絡んでいるようであるが堅調な数字であるといえよう。逆に不調なカゴメ、キッコマンについては、果実・野菜ジュース26.30円(90.4%)、39.27円(95.0%)、67.0%(95.2%)、しょう油5.60円(89.4%)、15.88円(96.9%)、35.3%(92.3%)と消費額も厳しい状況にあり、特に、消費世帯の割合が下がっている状況である。

   このように、永谷園のふりかけは内食回帰の典型的な商品であるといえ、家計調査データでも消費世帯の割合が増加している傾向が鮮明であり、この1月から内食回帰は明らかに数字でも裏付けられるといえよう。今後、本ブログでも値上げ問題に加え、内食回帰という観点からも消費動向、企業動向をさらに掘り下げてゆこうと思う。

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August 11, 2008 in 経済・政治・国際 |

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