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September 10, 2008

ウォルマート売上速報、2008年8月度、108.7%!

   ウォルマートが2008年8月度の売上速報を9/4公表した。8月度は8/2(土)から8/29(金)の4週間であり、累計ではちょうど30週間となる。ウォルマートを含め、アメリカの小売業は週間での管理が基本であり、ウォルマートは土曜始まり、金曜終りが1週間の売上管理の期間となっている。年間を4週、4週、5週の13週の四半期に分け、中間は13週、13週の26週、年間を26週、26週の52週に分けて管理してゆくことになる。したがって、30週は26週+4週=30週となり、ちょうど後半スタートのはじめの月が今月、8月度となる。全体の売上は108.7%と堅調な数字であるが、30週累計が109.5%であるので、やや、8月度は売上が伸び悩んだといえよう。

   ウォルマートは売上を3つの部門に分けて管理しており、主力業態のスーパーセンター、ディスカウントストアを中心としたウォルマート部門、業務筋向け会員スーパーのサムズクラブ部門、そして、カナダ、南米、イギリス、アジアのウォルマートの海外部門である。この8月度、やや数字を落とした要因をこの3部門の状況から見てみると、ウォルマート部門が107.0%(30週累計107.0%)、サムズクラブ部門が108.7%(30週累計107.4%)、海外部門113.3%(30週累計117.2%)であるので、海外部門の落ち込みが全体へ響いたといえよう。したがって、国内部門は依然として好調に推移しているといえ、既存店合計では103.5%(30週累計103.7%)という数字で推移している。

   ウォルマートの海外部門はこの8月度76.14億ドル(約8,150億円)であり、ウォルマート全体の売上が306.67億ドル(約3兆2,800億円)であるので24.8%となり、約1/4を占め、インパクトは大きい。したがって、海外部門の落ち込みは、即、ウォルマート全体へ響くといえる規模となっており、ウォルマートにとって、海外戦略は重要な位置を占めているといえよう。ちなみに、昨年は67.21億ドル(約7,200億円)であり、全体に占める割合が23.8%であるので、売上金額で約1,000億円、構成比で1.0ポイント上昇しており、海外部門の重要性が大きな比重を占めているといえよう。

   その海外部門の動向であるが、イギリスのアズダは好調に推移したが、為替相場がポンドに対してドル高となり、ドルベースの売上では数字が伸び悩んだという。海外戦略の場合、為替相場が売上に影響するため、このようなことが起こることもあり、考慮する必要があろう。南米ではブラジルのハイパーマーケット、スーパーマーケット、キャッシュ&キャリーが好調であったという。カナダは横ばいであり、中国ではオリンピックで客数はやや減ったが、客単価は伸びたという。日本の西友は依然として厳しい数字がつづいているという。

   これに対し、国内は依然として好調さが続いており、既存店合計で103.5%(30週累計103.7%)という状況であるが、その中身は、ウォルマート部門が102.8%(30週累計103.1%)であり、サムズクラブ部門が107.5%(30週累計106.4%)であり、特に、サムズクラブ部門の伸びが大きい。また、この売上の中にはガソリン等のエネルギー関連の数字が含まれているが、その影響はウォルマート部門では0.0%と影響はないが、サムズクラブ部門が3.3%(30週累計3.1%)と大きなインパクトがあり、サムズクラブ部門の好調さはこのガソリン等のエネルギーによる底上げが大きいといえる。
 
  これを受けてウォルマートの株価であるが、9/7現在、62.00ドル(+1.26ドル、+2.07%)という状況であり、株価水準は過去5年間で最高水準で推移している。ウォルマートの株価は2004年前半に60ドル台に達したが、その後株価は下落し、2005年には50ドルを割り込み、2008年まで約3年間45ドルから50ドルの間を推移していた。ところが、2008年に入ると株価は上昇に転じ、5月までほぼ右上がりに上昇を続け、60ドル近辺にまで迫った。その後、6月、7月、8月と60ドル近辺で推移し、9月に入ると、60ドルを超えはじめ、株価は好調に推移している状況である。ウォルマートは上場以来最高の株価水準は1999年12月31日の70.25ドルであるので、まさに最高値を狙う勢いが今期はあり、今後のウォルマートの株価には注目といえよう。昨年は一時40ドル近辺にまで株価が急落した状況を考えると、今期の株価は60ドルを超え、まだ上昇しそうな勢いがあり、投資家はウォルマートを買いと判断しているといえよう。

   このように、2008年8月期のウォルマートの売上速報は海外部門にやや陰りがみられるものの、国内部門は堅調な数字で推移しており、好調な売上であるといえよう。アメリカではサブプライムローンの問題に加え、日本同様、資源エネルギー高が家計消費に影響を与え、小売業は厳しい環境にあるといえるが、ウォルマートが今期掲げたスローガン、Saving People Money So They Can Live Betterがまさに消費者の支持を得、これが売上に反映されているといえよう。ひところの、EDLP(Everyday Low Price)政策による価格重視の政策から、生活重視、すなわち、節約により、より良い生活をという政策がウォルマート全体に浸透しはじめたものといえよう。今月でちょうど、中間の26週を超え、後半はじめの月、30週目となったウォルマートであるが、今期も堅実な成長を維持できるのではないかと予想される。今後のウォルマートの動向に注目といえよう。

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