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October 02, 2008

アークランドサカモト、2009年2月期中間、減収増益!

   アークランドサカモトが、9/19、2009年2月期の中間決算を公表した。アークランドサカモトは1店舗巨大主義+変化対応型を標榜するメガスーパーセンターを柱とするホームセンターある。主体はホームセンターであるが、生鮮食品、日配、グロサリーもとり扱っており、食品スーパーマーケット、GMSとも競合する業態といえる。また、ホームセンター以外にも外食、不動産事業等も売上の約10%を占め、事業の多角化も図っている。その中間決算の結果であるが売上高464.51億円(94.4%)、営業利益28.15億円(110.6%:売上対比6.06%)、経常利益29.40億円(109.4%:売上対比6.32%)、当期純利益15.21億円(117.8%:売上対比3.27%)となる減収増益となる決算であり、利益は大幅に改善したが、売上が伸び悩んだ結果となった。

   売上が伸び悩んだ要因は、主力のホームセンター部門ではなく、その他小売部門に属するランドクラブの閉店の影響が大きかったといえる。ホームセンター部門は343.8億円(101.9%)と増収であったが、その他小売部門のランドクラブ新潟店を昨年6月、ランドクラブ長岡店今年1月に閉店したため売上が26.31億円(48.0%)となったことによる。外食、不動産も108.4%、113.6%と好調な売上であったことから、この中間期の減収は、その他小売部門のランドクラブの閉店にあったといえよう。

   一方、利益が大幅な増収となった要因を原価、経費の面から見てみると、まず、原価であるが、昨年の70.5%から今期は68.5%と2.0ポイントと大幅に改善している。結果、売上総利益が31.5%となり、昨年の29.5%と比べ、2.0ポイント改善したことが大きかったといえよう。資源、エネルギー関連が値上げし、食料品を中心に原価が上がり、物価が上昇している中で、アークランドサカモトの仕入れ原価は下がっており、ホームセンターの主力商品群は仕入れの強さが経営に有利に働いているといえよう。次に、経費面であるが、昨年は24.3%であったが、今期は25.4%と1.1ポイントと大きく上昇した。ただ、原価が2.0ポイント改善しているので、結果、営業利益は6.1%と昨年の5.2%から0.9ポイント改善し、大幅な増益となった。意外なことに、アークランドサカモトの増益要因は原価改善にあったといえ、売上が減少し、経費が上昇しても、それを2.0ポイントいう大幅な原価改善でカバーし、営業利益を増益にもっていった構図である。

   これを受けて、通期、2009年2月期の本決算の予想であるが、売上高907.00億円(97.7%)、営業利益45.50億円(104.1%:売上対比5.01%)、経常利益46.50億円(103.3%:売上対比5.12%)、当期純利益23.00億円(160.5%:売上対比2.53%)と、この中間決算同様、減収増益予想である。閉店したランドクラブ2店舗分を埋めるのは既存店では厳しいようで、今後、増収を目指すには、新規出店が大きな課題となろう。
 
   その新規出店であるが、昨年12月に改正施行されたまちづくり3法が、アークランドサカモトの主力業態ホームセンタームサシおよびスーパーセンタームサシを出店する上において、10,000㎡規制がかかり、これ以上の規模店舗を新規出店するのが、これまでよりは難しい状況となりつつある。したがって、アークランドサカモトも10,000㎡規模の店舗での出店を今後計画しているというが、これまでの1店舗巨大主義を実現するには難しい面積であり、今後の新規出店戦略の修正を余儀なくされつつあるといえよう。

   ちなみに、アークランドサカモトの出店にかかわる資産を見てみると、土地、建物、敷金・保証金の合計は442.87億円であり、これは総資産719.32億円の61.56%である。ただ、ホームセンターは食品スーパーマーケットと違い、在庫負担も格段に大きいため、これに棚卸資産も加える必要がある。今期の棚卸資産は130.26億円であり、総資産の18.10%と大きく、これを加えた出店にかかわる資産は79.66%と巨額の資産になる。これを現在の店舗数20店舗で割ると、1店舗当り28.65億円となり、通常の食品スーパーマーケットの5倍強の数字となる。いかに新規出店にかかわる資産が大きいかがわかる。食品スーパーマーケット業界ではイズミほどではないが、平和堂、イズミヤよりも大きな資産である。

   現在、アークランドサカモトの自己資本比率は43.6%であり、長短借入金の合計が162.37億円あり、総資産の22.5%となり、自己資本との合計66.1%では賄えず、買掛金、預かり金等で埋めている現状である。今後、新規出店を果たし、成長率を引き上げてゆくためにも、一層の借入金の削減による自己資本比率の充実も課題といえよう。

   このように、アークランドサカモトの2009年2月期の中間決算が公表されたが、残念ながら、今期は2店舗の閉店があり、この6月に新規オープンした宮城県2店舗目となる名取店ではカバーができず、減収となった。アークランドサカモトは現在20店舗であるので、安定成長をはかってゆくためには、毎年、2店舗程度は新規出店を果たしてゆきたいところである。そのためにも、原価改善が進み、安定した利益が確保されているだけに、一層の財務基盤の充実をはかり、まちづくり3法の枠の中で新規出店を果たしてゆけるかが経営課題といえよう。名取店につぐ、次の新店がいつ、どのような規模でなされるかに注目したい。

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