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October 08, 2008

キューピー、2009年2月期第3四半期決算、増収減益!

   食品スーパーマーケットの調味料の主力カテゴリー、マヨネーズの主力メーカーであるキューピーの2008年11月期の第3四半期決算が10/6、公表された。売上高3,558.45億円(101.4%)、営業利益96.70億円(81.4%:売上対比2.6%)、経常利益 97.98億円(81.9%:売上対比2.7%)、当期純利益52.55億円(90.5%:売上対比1.5%)となる増収減益、特に利益が2桁以上下がるという厳しい決算となった。キューピーは食品スーパーマーケットのマヨネーズカテゴリーの売上の約60%を占め、独占に近い強さを発揮しているが、今期はまさに資源、エネルギー関連の値上げ問題が直撃し、売上こそ微増となったが、利益を押し上げるまでにはいかず、大きく減益となる決算であった。

   実際、キューピーの主力マヨネーズの店頭価格を食品スーパーマーケットのPOSデータで見ても、昨年と比較すると115%近い価格上昇となっているが、その売上を見ると、微増という状況であり、数量は大きく下がっているのが現状である。No.2メーカーの味の素についても、データを見る限り、キューピーと同様の動きであり、マヨネーズの売上は微増という状況といえる。一方、PBのマヨネーズは大きく売上を伸ばしており、この分がマヨネーズ全体の売上に貢献しているものと思われ、実際、マヨネーズ全体の売上を見ると、キューピーの今回の決算数値101.4%以上の伸びを示しているのが実態といえる。

   これは、この8月度の家計調査データを見ても裏づけられる数字であり、マヨネーズ・ドレッシングの数字は8.61円(109.4%)と好調な数字である。ちなみに、7月度9.32(109.1%)、6月度9.87円(100.3%)、5月度9.45円(94.8%)、4月度9.47円(108.8%)、3月度8.68円(108.0%)、2月度7.83円(106.1%)、1月度6.71円(108.3%)、昨年12月度8.48円(108.7%)とキューピーの決算期12月からの推移を見てみると、5月、6月は少し下がり気味であるが、全体としては2桁に近い伸びであり、売上ベースでは、マヨネーズは値上げ後も好調に推移したといえる。

   問題は利益であり、今回のキューピーの決算数値にも表れているように、値上げと反比例するように数量が落ち込み、これが、売上の微増にはなったが、利益を大きく圧迫したものといえよう。キューピー自身も「利益面では、原資材のグループ一括購入や生産歩留りの改善などに努めたほか、販売促進費の低減を進めましたが、食油を中心としたコストの大幅な上昇を吸収するには至らず、・・」と説明しているように、厳しい状況であったようである。また、キューピーの事業別の状況でも、食品事業では、売上高2,841.44 億円(100.6%)、営業利益115.60億円(84.3%)、物流事業では食品メーカーを主な顧客とする共同物流は伸び悩み、売上高は717.00 億円(104.3%)、営業利益11.30億円(75.3%)とどちらも、営業利益が大きく下がっている状況である。

   実際、キューピーの原価、経費の状況を見てみると、売上原価は77.6%(昨年76.0%)と1.6ポイントと大幅に上昇しており、結果、売上総利益は22.4%(昨年24.0%)と大きく下げており、原価の上昇が大きなインパクトであったことがわかる。また、販売費及び一般管理費であるが、19.7%(昨年20.6%)と0.9ポイント削減しており、コストの圧縮に懸命に取り組んでいるが、原価の上昇分は吸収できず、結果、営業利益は2.7%(昨年3.4%)と0.7ポイント下がり、これが大幅な減益となったと要因といえよう。

   また、これが資産、負債、資本にどのような影響があったかを見てみると、今期のキューピーの自己資本比率は47.6%(昨年48.2%)と若干、自己資本比率を下げているが、ほぼ、昨年同様の数字を維持している。その状況を負債面で見てみると、長短借入金等の合計は435.02億円(昨年431.74億円)とほぼ変わらず、総資産の14.5%であるが、支払手形及び買掛金が533.28億円(昨年388.04億円)と約150億円増加し、総資産の17.78%となっていることが気になるところである。また資産に目を転じると、メーカーの成長戦略を担う工場関連の建物、機械などの設備関連と土地の合計は1,186.38億円(昨年1,192.70億円)とほぼ同じ数字であり、総資産の39.5%である。また、メーカー特有の受取手形及び売掛金は731.35億円(昨年701.20億円)と若干増加しており、総資産に占める割合は24.3%であり、これらを合計すると63.8%と総資産の大半を占める。こう見ると、自己資本事態には大きな影響はなく、設備関連も大きな変化はない。若干気になるとすれば、手形関連が増加していることであるが、今回の大幅な減益がバランスシートへの影響はほとんどないといえよう。

   これを受けて、10/7の株式の状況であるが、日経平均が10,155.90円(-317.19)と下げる中996円(+23円、+2.36%)と上げに転じており、今回のキューピーの決算結果は買いと判断されたようである。キューピーは真じかに迫った11月の本決算に向けて通期予想を出しているが、売上高4,780.00億円(102.1%)、営業利益150.00億円(94.8%:売上対比3.1%)、営業利益148.00億円(93.5%:売上対比3.0%)、当期純利益77.00億円(105.1%:売上対比1.6%)とこの第3四半期決算よりも内容は改善し、特に、当期純利益は一転プラスの予想であり、堅調な決算結果を予想している。今後、本決算まであと2ケ月足らずであるが、キューピーが収益改善に向けてどのような対策を講じるかに注目である。

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