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November 28, 2008

スーパーバリュー、2008年2月期中間、増収減益!

   2008年2月にJASDAQに上場し、初の中間決算となったスーパーバリュ-が10/15に2008年2月期の中間決算を公表したが、その結果は、増収減益となるやや厳しい決算となった。その数字であるが、売上高182.99億円(101.4%)、営業利益5.33億円(94.4%:売上対比2.91%)、経常利益4.60億円(96.9%:売上対比2.51%)、当期純利益2.76億円(98.1%:売上対比1.50%)という内容である。スーパーバリューは、この中間期では、埼玉県(5店舗)、東京都(2店舗)、及び千葉県(1店舗)に計8店舗を出店しており、その業態は、ホームセンターに食品スーパーマーケットを融合したスーパーセンターであり、非常にユニークな業態である。11/20には、新店の川口前川店がオープンしており、現在は9店舗となった。したがって、通期は、この川口前川店が寄与し、売上高372.50億円(103.9%)、営業利益11.90億円(106.5%:売上対比3.19%)、経常利益10.00億円(108.1%:売上対比2.68%)、当期純利益5.80億円(107.8%:売上対比1.55%)と増収増益となる予想である。

   スーパーバリューの強さはホームセンターに食品スーパーマーケットを融合したスーパーセンターという業態にこだわった経営戦略を堅持していることであり、その結果、ホームセンターよりも、食品スーパーマーケットよりも、低粗利、ローコストのマーチャンダイジングを実現したところにあるといえよう。この中間期のマーチャンダイジング力を見ると、原価が79.4%(昨年80.0%)と0.6ポイント押し下げており、この厳しい資源、原材料高の中で、原価改善が図られている。結果、売上総利益は20.6%(昨年20.0%)と0.6ポイント改善した。ただ、この20.6%は通常のホームセンターと比べても、食品スーパーマーケットと比べても、約5%ぐらい低い数字であり、低粗利であり、価格競争力が極めて高いといえよう。

   一方、販売費及び一般管理費であるが、18.6%(昨年17.9%)と0.7ポイント上昇したが、それでも18.6%はウォルマートよりも低い数字であり、これも通常の食品スーパーマーケットよりも、ホームセンターよりもはるかに低い数字であり、このローコストがスーバーバリューの真骨頂であるといえよう。今期、経費が上昇した要因は、この11/20に新規オープンした川口前川店の人件費が前倒しになったことが大きく、後期はオープン後であるので、経費比率は年間では下がるものと予想される。

   このように、スーパーバリューはホームセンターに食品スーパーマーケットを融合することにより、業態としての強さを発揮し、競争力を増したといえるが、現在、スーパーバリューの最大の課題は新規出店にあるといえよう。

   スーパーバリューの出店余力を見てみると、土地、建物、差入保証金の合計は144.83億円となり、これは、総資産193.38億円の74.8%となる。現在、スーパーバリューの自己資本比率は12.8%(昨年8.3%)であるので、差し引き出店余力は-62.0%と大幅なマイナスとなる。また、現在、スーパーバリューは8店舗であるので、1店舗当りに換算すると、18.10億円と多額の出店にかかわる資産であり、自己資本の範囲内では新規出店が厳しい状況である。したがって、負債に大きく依存する新規出店構造となっているのが現状である。

   そこで、スーパーバリューの負債の主要項目である長短借入金等の合計を見ると、108.63億円と巨額の数字となり、総資産の56.1%となり、出店の大半を長短借入金等に依存する構造となっており、新規出店が財務構造から見ると、厳しい状況であることがわかる。これは、スーパーバリューが2003年から2007年まで毎年1店舗づつ、計5店舗の新規出店を続け、その出店にかかわる資金調達を自己資本ではなく、借入れに依存する財務戦略をとってきたためであるといえる。その後、2008年にJASDAQに上場するが、この中間決算を見る限り、資本金が昨年の0.9億円から一気に3.675億円、資本準備金が2.775億円と合計6.45億円増加し、自己資本が充実したにも関わらず、自己資本比率は12.8%(昨年8.3%)にとどまったため、依然として、借入に依存する出店構造が続いている。ただ、2005年の上尾愛宕店の出店に関しては、SPC(特別目的会社)の上尾企画を設立し、新たな新規出店への試みも行っており、今後の新規出店をこの厳しい出店余力の中でどのように実施してゆくかが大きな経営課題といえよう。

   では、この中間期のキャッシュフローの流れはどのような状況であったのかを見てみたい。営業キャッシュフローは22.77億円であり、投資キャッシュフローは-3.81億円であり、結果、フリーキャッシュフロー18.96億円と順流の流れである。主な投資内容は、有形固定資産と差入保証金であり、新規出店にかかわる投資であり、積極的な新規出店へキャッシュフローを当てているのがわかる。そして、財務キャッシュフローであるが-7.27億円であり、これは配当金と借入金の返済に当られており、わずかではあるが、借入金が削減されている。ただ、現在、長短借入金等は先にも見たように108.63億円と多額な金額となっており、今後、いかに、営業キャッシュフローの中から、返済できるかが課題といえよう。

   このようにスーパーバリューの2008年2月期の中間決算を見てみたが、やや厳しい数字であるが、通期では、新店の川口前川店が寄与し、増収増益の堅調な決算となる予想である。ただ、財務的には自己資本比率が12.8%と、負債に大きく依存する経営構造となっており、この点を今後、営業キャッシュフローでどこまで改善できるかが急務であろう。今後、スーパーバリューの自己資本比率がどこまで改善し、財務の健全性が強化されるかに注目したい。

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November 28, 2008 in 経済・政治・国際 |

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