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November 30, 2008

ヤマザワ、2009年3月期中間、減収減益、厳しい決算!

   ヤマザワが2009年3月期の中間決算を11/7、公表した。結果は、売上高461.26億円(99.4%)、営業利益11.83億円(79.5%:売上対比2.5%)、経常利益11.96億円(80.0%:売上対比2.5%)、当期純利益4.11億円(59.5%:売上対比0.9%)となる減収減益の厳しい決算となった。通期予想も売上高920.00億円(101.1%)、営業利益23.00億円(80.0%:売上対比2.5%)、経常利益23.00億円(79.3%:売上対比2.5%)、当期純利益10.00億円(66.3%:売上対比1.0%)とわずかに増収とはなるが、大幅な減益となる状況であり、今期ヤマザワは厳しい結果が予想されよう。
  
   今期、決算結果が厳しかった要因をマーチャンダイジング力で見てみると、まず、今期のヤマザワの原価は72.1%(昨年72.0%)となり、0.1ポイントとわずかな原価の上昇がみられる。結果、売上総利益は27.9%(昨年28.0%)となり、ほぼ、昨年同様の数字となった。一方、販売費及び一般管理費は25.2%(昨年24.7%)となり、0.5ポイントの上昇となり、この経費の上昇が減益の大きな要因といえよう。結果、マーチャンダイジング力、売上総利益-販売費及び一般管理費は、2.7%(昨年3.3%)と0.6ポイント下がった。今期は、原価よりも経費が上昇したことがマーチャンダイジング力に響いたといえよう。  
   
   一般に減益になると、キャッシュフローが厳しい状況となる。そこで、今期のヤマザワのキャッシュフローの流れを見てみると、営業キャッシュフローは6.59億円である。これに対して、投資キャッシュフローは-12.04億円であり、その中身は有形固定資産の取得の11.51億円が大半を占めており、新規出店関連への投資であろう。ただ、この投資は営業キャッシュフローを大きく上回っており、キャッシュフローは逆流となってしまった。その結果、フリーキャッシュフローは-5.45億円となった。そして、財務キャッシュフローであるが、-6.17億円となり、長短借入金を4.66億円返済し、さらに、配当金に1.46億円を当てている。したがって、投資、財務、ともに大きくマイナスとなり、結果、合計のキャッシュフロー、資金は-11.62億円となる厳しいキャッシュフローの流れとなった。ただ、新たな借入をおこさずに、手持ち現金を取り崩しており、財務的には大きな負担とはなっていない状況である。
   
   ちなみに、昨年のキャッシュフローの流れは、営業キャッシュフローが16.94億円、投資キャッシュフローが-9.42億円となり、結果、フリーキャッシュフローは7.52億円となり、順流であった。そして、財務キャッシュフローは-5.77億円となり、トータルのキャッシュフローは、1.82億円のプラスとなり、極めてスムースな流れであったといえよう。投資対財務も約2:1と投資に重点を置いたキャッシュフローとなっており、積極的な成長戦略が意識されたキャッシュフローの配分であった。
   
   このような中で、今後のヤマザワの成長をうらなう上で、出店余力を見てみたい。今期のヤマザワの土地、建物、借地権の合計は243.35億円であり、これは総資産385.05億円の63.1%となる。また、今期のヤマザワの自己資本比率は64.3%であるので、したがって、出店余力は自己資本比率64.3%-出店にかかわる資産63.1%であり、1.2%とプラスとなった。これは、自己資本の範囲内での新規出店が可能な財務状況といえ、出店余力は高いといえよう。ちなみに、これを食品スーパーマーケットのみの全59店舗で単純に割ってみると、4.12億円となる。この中にはドラックストア60店舗も入っているので、食品スーパーマーケットだけで見ると、ほぼ通常の出店にかわる資産であるといえよう。一方、負債面であるが、主要項目の長短借入金等の合計は18.12億円であり、これは、総資産385.05億円の4.7%であり、財務的には問題ない金額である。したがって、出店余力に関しては、問題ない健全な財務状況であり、営業キャッシュフロー如何で安定的な新規出店が可能な状況といえよう。
   
   これを受けて、ヤマザワの株価であるが、この決算前の10//28に上場来最安値の1,136円をつけるという厳しい株価となったが、その後、株価は上昇し、この決算発表のあった11/7(金)には1,330円まで回復した。その後は、11/10(月)は1303円、11/11(1,307円)、11/12(1,327円)、11/13(1,278円)、11/14(1,267円)とほぼ横ばいで推移しており、投資家は冷静にこの決算結果を見ているといえよう。また、その後も、ほぼ1,250円から1,300円前後で推移しており、株価は比較的安定した推移である。
   
   このように、2009年3月期のヤマザワの中間決算が公表されたが、減収減益となる厳しい決算結果となり、キャッシュフローも逆流となった。ただ、出店余力は高く、借入金もわずかであり、財務的には安定した状況である。したがって、ヤマザワの経営課題はマーチャンダイジング力に絞られたといえ、今後、マーチャンダイジング力をいかに高め、営業キャッシュフローを増大させるかが、今後の安定的な成長戦略をはかる上においては重要な経営課題といえよう。今後のヤマザワが新店開発はもちろん、それ以上にどのようなマーチャンダイジング戦略を打ち出すかに注目したい。

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November 30, 2008 in 経済・政治・国際 |

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