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November 16, 2008

関西スーパー、2009年中間、増収減益、厳しいCF!

   関西スーパーマーケットが11/11、2009年3月期の中間決算を公表した。営業収益540.26億円(103.4%)、営業利益8.38億円(81.5%:営業収益比1.55%)、経常利益9.98億円(84.6%:営業収益比1.84%)、当期純利益2.77億円(43.2%:営業収益比0.51%)と増収減益となる決算となり、厳しい決算となった。増収となった要因は特に、既存店が103.1%と好調に推移したことが大きく、これは、競合が激化している17店舗に対し、青果物のディスカウント政策を実施したことも大きかったといえよう。関西スーパーマーケットの生鮮食品の売上構成比を見ると、青果部門が最も高く15.3%、ついで、精肉部門12.8%、鮮魚部門10.5%、惣菜部門8.0%である。したがって、生鮮部門の売上構成比最大の青果部門をディスカウントしたのは、競合対策からいえば、正解である。ただ、売上構成比も高いため、粗利へのインパクトも大きかったといえよう。

   実際、売上原価を見ると、76.2%(昨年75.8%)と上がっており、結果、売上総利益は23.8%(昨年24.2%)と0.4ポイント下がった。これは、この青果部門の問題だけではないとは思うが、厳しい結果となった。結果、マーチャンダイジング力を見ると、販売費及び一般管理費が24.1%(昨年24.2%)であるので、差し引き、-0.3%(昨年0.0%)のマイナスとなり、身を削るような競合対策であったといえよう。マーチャンダイジング力が-0.3%のマイナスとなったが、営業利益は、これに不動産収入、物流収入等の営業収入が1.8%(昨年2.0%)が加わり、結果、1.5%(昨年2.0%)のプラスとはなったが、昨年よりも粗利が減少し、経費はわずかに削減できたが、営業収入も減少したため、営業利益は昨年と比べ0.5ポイント下がるという厳しい結果となった。
   
   問題は、キャッシュフローの流れであるが、昨年よりも営業利益が減少し、営業キャッシュフローはわずか3.65億円となり、結果、投資活動によるキャッシュフローを賄える状況ではなくなった。そこで、投資によるキャッシュフローの中で有価証券を売却して、約45億円の資金調達をしており、その資金で新規出店の資産等を購入し、結果、16.30億円の大幅なプラスとし、合計、フリーキャッシュフローを19.95億円のプラスとした。ただ、営業キャッシュフローでは投資キャッシュフローを賄えず、キャッシュフローは逆流となっており、厳しい状況といえよう。一方、財務キャッシュフローであるが、-7.88億円のマイナスとなり、これは、長期借入金と配当への配分が主な用途である。結果、キャッシュフローの合計は、12.07億円となり、全体ではプラスとなったが、今後、マーチャンダイジング力を高め、営業キャッシュフローをいかに生み出すかが、経営的には急務といえよう。
   
   一方、関西スーパーマーケットの出店余力であるが、今期は、この4月に出屋敷店(兵庫県尼崎市)を新設し、後半も12月に今福店(大阪市城東区)、来年2月に倉治店(大阪府交野市)の新規出店を予定している。現在、関西スーパーマーケットの自己資本比率は47.7%(昨年45.9%)であるので、ここから、出店にかかわる資産、土地、建物、差入保証金の合計を見ると、299.63億円であり、これは総資産517.93億円の57.8%となる。結果、出店余力は、差し引き、-10.1%のマイナスとなる。これをカバーするのが負債であるが、その主要項目である長短借入金の合計は99.50億円であり、これは総資産の19.2%である。新規出店を大きく負債に負う構造ではないが、やや重い出店構造といえよう。ちなみに、関西スーパーマーケットは現在53店舗であり、1店舗当たりの出店にかかわる資産は5.6億円となり、通常の食品スーパーマーケットと比べるとやや高めの資産である。
   
   これは、出店にかかわるコストが高い都心部への出店が多いためと思われるが、逆に、通常の食品スーパーマーケットと比べ、1店舗当たりの客数が3,234人と3,000人を超える集客力があるのが強みである。ただ、結果、客単価は1,660円、PI値985%、平均単価167円とやや低めとなり、1店舗当たりの売上は1日、536.8万円となる。現在、関西スーパーマーケットの店舗面積は73,583㎡であるので、1店舗当たり約400坪強となり、年間坪効率を計算すると約450万円強となり、コストのかかる都心部ではやや重い構造である。これが、300坪ぐらいに圧縮できると、高効率の食品スーパーマーケットとなる。今後、マーチャンダイジングのバランスと客数との関係でどこまで、店舗面積を圧縮できるかが、利益を生み出してゆくための課題ともいえよう。
   
   これを受けて、通期の決算予想であるが、営業収益1,104.10億円(104.4%)、営業利益21.90億円(94.3%:営業収益比1.98%)、経常利益24.00億円(93.8%:営業収益比2.17%)、当期純利益10.50億円(189.7%:営業収益比0.95%)と、中間決算同様、増収減益の予想であり、今期はやや厳しい決算予想である。
   
   このように、関西スーパーマーケットの2009年3月期の中間決算は増収減益となる厳しい決算となった。気になるのはキャッシュフローの流れであり、借入金を返済し、自己資本比率が高まってはいるが、営業キャッシュフローからの返済ではなく、投資キャッシュフローの有価証券売却によるものであることである。特に、今期は、マーチャンダイジング力がマイナスとなっており、このままマイナスが続くと、営業キャッシュフローが厳しい状況となり、今後の出店がより厳しい状況となる。今後、関西スーパーマーケットがどこまで、マーチャンダイジング力を改善し、営業キャッシュフローを高めてゆくために、どのような戦略を打ち出すかに注目したい。

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November 16, 2008 in 経済・政治・国際 |

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