日経MJ新製品週間ランキング、化粧品1、2フィニッシュ!
日経MJ新製品週間ランキングが2/27公表された。先週のバレンタインデーのチョコレート関連の嵐が通り過ぎ、正常にもどりつつあるが、これまでの状況とややおもむきを異にし、金額PI値の高い新製品が登場しはじめたようである。特に、今週は化粧品が全新製品の中で、No.1、No.2を占め、しかも、いずれも金額PI値がAクラスの500円を超え、1、2フィニッシュとなる結果となった。化粧品は食品スーパーマーケットの通常の商品と違い、平均単価が10倍から30倍、さらに高額な場合は50倍もある超高額商品であり、改めて、食品スーパーマーケットにおいても高額商品の価値が示された数字といえよう。
折しも、この6月からは、改正薬事法の施行により、薬が食品スーパーマーケットに徐々に導入されてくることになると思われるが、薬の平均単価は化粧品ほどではないが、食品スーパーマーケットの平均単価約200円の2倍から3倍となると思われ、今後、食品スーパーマーケットとしても高額商品をいかに販売していくかが問われ、そのノウハウを確立した食品スーパーマーケットが一歩マーチャンダイジングで抜け出ることも予想される。その意味でも、この日経MJの化粧品の新製品の動向は気になるところである。
今回、家庭用雑貨部門、1位、全新製品でもNo.1となったのは、金額PI値888円、先週比294円となった資生堂、HAKUメラノフォーカスEX45gである。平均単価が何と7,429円という高額商品であり、カバー率は29.8%と対象45チェーン、250店舗の中で約75店舗での数字であるが、極めて高い数字である。ちなみに、PI値を逆算すると、888円÷7,429円÷1000人=0.011%である。したがって、平均的な食品スーパーマーケット、1日2,000人の客数では、2,000人×0.011%であり、0.22個となり、4日から5日で1個売れる商品となる。生鮮ではありえない数字であるが、それでも、金額PI値がAランクとなるので、このマーチャンダイジングを今後、食品スーパーマーケットとしては学ぶ必要があろう。特に、薬は、ここまでPI値は低くはなららないと思われるが、傾向としてはこの化粧品のようなマーチャンダイジングが求められよう。
したがって、ただ、在庫のように置いておくのではなく、たった1個をいかに販売するかというコンサルティングセールスが決め手となる。一般的に高額商品のPI値は極限まで下がるために、通常の金額PI値=PI値×平均単価の公式が逆転し、金額PI値=平均単価×PI値となり、PI値が限りなく、極小となり、最後は見えなくなり、金額PI値=平均単価となる。したがって、点数を売ることではなく、顧客をつかむことがすべてであり、つかんだら、必ず買っていただく、しかも、それをさりげなく、実行することがポイントとなる。そのためには、その商品を五感に訴えた、考え抜かれた珠玉のPOPで説明するのはもちろん、試食、試飲、試用など初回購入をうながす様々な顧客へのきめ細かな対応が必要となる。それらを前提として、マーチャンダイジングを実践することにより、金額PI値が飛躍的に向上してゆくのが実態である。その意味で、この化粧品の動向は、今後の薬のマーチャンダイジングもにらんだ上で、参考となる数値といえよう。
No.1についで、No.2も化粧品であり、マックスファクター、SK-ⅡWSダーム・ディフィニションUVローション30gであり、金額PI値は633円となり、Aクラスである。平均単価はNo.1同様、高額であり、8,381円である。ただ、カバー率は16.5%とかなり低く、客数の多いごく限られた店舗でのデータであろう。ただ、先週95位からの急浮上であるので、今後、注目の新製品といえよう。家庭雑貨部門はこの2品が断トツであり、3位以下は金額PI値100円台となる。
今週は、この化粧品2品に加え、金額PI値はBクラスの300円以上の新製品も6品登場しており、ここへ来て、新製品も少し活況がでてきたようである。順にあげてみると、金額PI値458円の日本コカ・コーラ、コカ・コーラゼロ500mlペットボトル、金額449円の同じく1.5L、しかも、この2品のカバー率は93.1%と92.7%であるので、すごい数字といえよう。そして、金額PI値418円のネスレ日本、ネスカフェエクセラ(瓶)+(チャージ)ぴったりつめかえセット150g+120g、金額PI値406円の初登場のキリンビバレッジ、世界のKitchenからとろとろ桃のフルーニュ320mlと続く。さらに、金額PI値343円の初登場のグリコ乳業、Dororichフルーツミックスクリームin200g、金額PI値322円の森永乳業、ビヒダスプレーンヨーグルト脂肪0(ゼロ)500gとなり、以上が300円以上の今週の新製品である。
このように、今週は興味深い新製品の動向が見られ、1、2フィニッシュが高額商品の化粧品となり、改めて、今後、食品スーパーマーケットとしても高額商品のマーチャンダイジングを検討してゆくことが課題となったように思える。食品スーパーマーケットの商品群の中では、化粧品に加え、酒、米、そして、この6月からは薬と、これらが高額商品候補であり、これを機会に高額商品のマーチャンダイジングへ挑戦したいところである。少し動きはじめた新製品ランキング、来週以降もその動向が気になるところである。
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