新製品週間ランキング、3/6、新製品続々!
2月度最後の日経MJ新製品週間ランキングが公表された。今回のPOSデータ集計期間は2/22から2/28であり、2月度最後の集計となった。今週の結果を見ると、全新製品No.1、No.2は先週同様、高額商品の家庭用品部門の化粧品、資生堂、HAKUメラノフォーカスEX45g、金額PI値835円、そして、マックスファクター、SK-ⅡWSダーム・ディフィニションUVローション30g、金額PI値634円であった。いずれも、金額PI値ではAランクの500円(一人当たり0.5円)を超えた2品であり、平均単価が7,270円、8,392円とまさに高額商品である。
金額PI値は一人当たりの売上であり、分解すると、金額PI値=PI値×平均単価となる。PI値は買上点数÷客数のことであるので、PI値×平均単価は、(買上点数×平均単価)÷客数となり、買上点数×平均単価は売上であるので、売上÷客数、すなわち、金額PI値となる。したがって、金額PI値を引きあげるには、PI値を引きあげるか、平均単価を引きあげるか、あるいは双方を引きあげるかとなる。今回のNo.1、No.2はまさに、平均単価を極限まで引き上げ、逆に、PI値は見えないくらいまで下がるが、結果として、金額PI値がAランクになる典型的な製品である。これと同様な、製品は、食品スーパーマーケットでは米がこれにあたり、さらに、酒、生鮮では牛肉、果物、鮮魚のたいなどがある。
一方、これに対して、PI値を極限まで引き上げて、金額PI値が高くなる製品もあり、今回の日経MJ新製品週間ランキングでは、No.3となった、その他食品の日清食品、どん兵衛鴨だしそば106g、金額PI値425円がある。平均単価は113円であり、PI値は逆算すると0.37%となる。0.37%のPI値は食品スーパーマーケットの中では極端に高い製品ではないが、グロサリーの中では比較的高い方であり。新製品週間ランキングの中ではトップクラスである。ちなみに、No.1の資生堂、HAKUのPI値は0.01%であり、どん兵衛の37分の1であり、約40倍近いPI値の差である。食品スーパーマーケットはこのように、両極端の製品をバランスよくマーチャンダイジングすることが、金額PI値、ひいては売上、利益を安定させるポイントであり、今回の新製品週間ランキングでも、この両極端の新製品が上位に来ているのが特徴である。
金額PI値、Bクラス300円以上の今週の新製品を見てみると、飲料部門の1位、2位となった日本コカ・コーラゼロ500mlペットボトル、金額PI値409円、同じく、ゼロ1.5L、金額PI値164円、そして、3位のキリンビバレッジ、世界のKitchenからとろとろ桃のフルーニュ320ml、金額PI値406円である。特に、1位、2位は、まさに、PI値と平均単価の関係であり、500mlは平均単価92円、PI値0.44%、1.5Lは平均単価164円、PI値0.24円と好対照な製品である。この2品はしかも、カバー率がどちらも94.0%と対象45チェーン250店舗の大半に導入されての数字であり、今後、注目の新製品であるといえよう。
さて、今週はこのトップ金額PI値の新製品に加え、各部門で今週初登場の新製品が随所に見られるのが特徴である。飲料部門では、11位にサントリー、白いなっちゃんレモンキス1.5l、金額PI値110円、菓子部門では、1位に不二家、カントリーマアム(バニラ&いちご)22枚、金額PI値250円、3位にチロルチョコ、三色だんご9個、金額PI値186円、19位に明治製菓、マカデミアクリスプ袋90g、金額PI値95円、その他食品では、1位が先ほどもとりあげた日清食品、どん兵衛鴨だしそば106g、金額PI値425円、4位に同じく、日清食品、どん兵衛とん汁うどん101g、金額PI値300円である。
そして、今週もっとも多くの初登場の新製品を出した冷凍食品部門であるが、6位に日本ハム、梅薫るチキンカツ108g、金額PI値52円、10位に日本水産、ほしいぶんだけ鶏とごぼうの香り揚げ6個150g、金額PI値38円、11位に味の素、カップに入ったエビのグラタン4個120g、金額PI値33円、15位に加ト吉、おさつちゃん6個入108g、金額PI値27円、17位に味の素、プリプリのエビシューマイ12個156g、金額PI値25円、18位にマルハニチロ食品、3色野菜のロースカツ5個入(100g)、金額PI値24円、19位に加ト吉、いまどき和膳さけの磯辺揚げてりやきたれ4個入80g、金額PI値24円、そして、20位に加ト吉、新鮮卵ふっくらオムレツ4個入140g、金額PI値20円である。
このように、今回の新製品週間ランキングもそうであるが、ここ最近、上位グループの新製品の金額PI値が高い状況で推移していることに加え、今回見たように、初登場の新製品も数多く出始めており、昨年後半から今年前半にかけての低迷していた新製品の数字と種類、双方が活性化しつつあるといえよう。特に、今週の新製品では、金額PI値の数字はいまひとつ低いが、今週初登場の新製品が8品も登場した冷凍食品部門はここへきて、食品スーパーマーケットの数字も回復しており、今後さらに各社からの新製品の登場が期待できるといえよう。消費環境はより厳しさを増し、家計の節約志向は鮮明であり、弁当、簡便食品等への需要が増し、冷凍食品へのニーズが高まりつつあることも好調な要因であろうが、今後、新製品もこれまではとは違い、いかに節約志向に合致するかが問われるといえよう。来週以降も、新製品の動向に注目である。
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