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April 08, 2009

マックスバリュ東海、2009年2月期決算、増収減益!

   マックスバリュ東海が2009年2月期の本決算を4/6公表した。結果は、売上高1,254.72億円(110.3%)、営業利益45.70億円(94.6%:売上対比3.6%)、経常利益46.28億円(93.6%:売上対比3.7%)、当期純利益22.95億円(90.8%:売上対比1.8%)と増収幅は大きかったが、減益となるやや気になる決算結果であった。これまで公表された食品スーパーマーケットの決算結果を見ても、増収減益の企業が多いが、食品スーパーマーケット業界も、前期は好調であったが、後期は、特に利益を確保することに苦戦したようである。

   ただ、マックスバリュ東海の好調な売上に関しても、2008年8月にシーズンセレクトを連結子会社化し、11店舗を取得したことが大きく、既存店の伸びは100.4%と昨対ぎりぎりであり、売上についても特に後半は厳しかったようである。実際、後半の買上点数÷客数の一人当たり買上点数、PI値の推移をみると、9月(97.2%)、10月( 94.9%)、11月(97.6%)、12月(96.5%)、1月( 97.8%)、2月(97.0%)という状況であり、9.15のリーマンブラザーズショック以降、世界的な金融不安により、日本でも景気後退が鮮明になり、節約志向が高まった結果、PI値の低迷が続いたものといえよう。

   また、利益面について見てみると、売上原価は72.4%(昨年72.4%)と昨年と同じ数字をキープし、結果、売上総利益は25.8%(昨年25.8%)となった。これに対して、販売費及び一般管理費であるが、24.1%(昨年23.7%)と0.4ポイント上昇しており、今期は経費の上昇が利益を圧迫している。これは、M&Aにより経費が上昇し、さらに既存店が伸び悩み、相対的に固定費が上昇気味で推移しこともその要因であろう。結果、差し引き、マーチャンダイジング力は1.7%(昨年2.1%)と0.4ポイント下がった。

   これに不動産収入等のその他の収入が1.9%(昨年2.1%)のり、営業利益となるが、この数字が0.2ポイント下がっており、最終的に営業利益は3.6%(4.2%)と0.6ポイント下がる結果となった。率にすると85.7%のダウンであるので、売上の110.3%ではカバーできず、減益となった。すなわち、原価は昨年並みの数字を確保し、粗利は横ばいであったが、経費増とその他収入減、特に経費が上昇し、利益を圧迫したという結果である。

   この結果を受けて、マックスバリュ東海は、今後の方針を、「危機こそ改革のチャンス 『コスト競争力』と『現場力』の強化」を2009年度のスローガンに掲げ、危機こそチャンスととらえ、当社の強固な財務体質を基盤とし、積極的な改革と投資を行ってまいります。」と宣言している。

   具体的には、マックスバリュ富士八幡町店及びマックスバリュ藤枝田沼店を含め13店舗の新規開設を目指し、同時に、静岡県袋井市に新物流センターを開設し、加えて、IT投資として、電子マネーに対応できる新レジの全店導入や基幹システムの老朽化対応など、顧客ニーズの変化への適応と現場力の強化を図り、将来に向けたインフラの整備を推進するという。また、「マックスバリュEX(エクスプレス)」業態の構築も進めるという。

   実際、次期決算の通期予想は、売上高1,462.00億円(118.5%)、営業利益49.00億円(97.9%:売上対比3.4%)、経常利益48.00億円(94.6%:売上対比3.3%)、当期純利益23.00億円(100.2%:売上対比1.6%)と今期以上に積極的な増収予想である。ただ、今期同様、利益は減益を予想しており、売上に重点をおいた積極的な経営戦略を打ち出したといえる。

   では、マックスバリュ東海がこれだけ、積極的な経営戦略、すなわち、利益よりも売上重視の経営戦略が可能な財務状況を見てみたい。まず、今期のマックスバリュ東海の自己資本比率であるが、69.4%(昨年70.5%)と食品スーパーマーケットとしては、限界に近い高い数字であり、強固な財務基盤であることがわかる。負債の前期の短期借入金5.0億円も今期はすべて返済し、無借金経営となった。自己資本比率が昨年より、若干下がっているのは、今期は金融機関への決済日が決算日とずれたため、約10億円(総資産の約2.0%)が買掛金に上乗せされているためである。

   一方、マックスバリュ東海の積極的な新規出店をささえる出店にかかわる資産、土地、建物、差入保証金の合計は291.60億円であり、これは総資産516.65億円の56.4%である。したがって、出店余力、自己資本比率-出店にかかわる資産は13.0%と、十分な出店余力である。ちなみに、1店舗当たりでは、現在74店舗であるので、3.9億円となり、仮に、今期の営業キャッシュフロー61.50億円を全額充てると、毎年15店舗は新規出店が可能であり、来期13店舗の新規開設は数字的には可能であり、それだけ、現状のマックスバリュ東海の財務基盤は強固な状況といえる。

   このように、今期、2009年2月期のマックスバリュ東海の決算は増収減益となり、利益面がやや気になる決算となったが、これを受けて、利益改善に向かうのではなく、来期は、強固な財務基盤をもとに、さらに積極的な投資を行い、利益を落としてでも売上重視戦略を打ち出し、それを支える物流、IT、新業態開発などへ積極的に投資を行う経営戦略を鮮明にした。ここが、成長のまさに絶好のチャンスと見ての積極的な経営戦略の発動といえよう。今後、マックスバリュ東海がどのような新店を次々にオープンしてゆくかに注目である。

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April 8, 2009 in 経済・政治・国際 |

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