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April 16, 2009

マルエツ、2009年2月度決算、増収増益、来期は?

   マルエツが4/14、2009年2月期の決算を公表した。結果は、営業収益3,423.37億円(102.0%)、営業利益83.04億円(109.7%:営業収益比2.4%)、経常利益78.47億円(113.2%:営業収益比2.29%)、当期純利益62.03億円(131.7%:営業収益比1.8%)となり、増収増益の好決算となった。既存店についても昨対102.3%の売上であり、今期はこの数年間では最も安定した決算となった。その結果、2006年2月期以降ストップしていた配当が復活し、今期は1株当たり年間6.00円の配当、配当性向12.1%となり、総額7.49億円が株主に還元されることになる。

   今期、増収となった要因は、既存店の好調さに加え、新店についてもマルエツ勝どき六丁目店(東京都)、ポロロッカ護国寺駅前店(東京都)、フーデックスプレス白金台プラチナ通り店(東京都)、ポロロッカ港南シティタワー店(東京都)、マルエツ行徳駅前店(千葉県)、国内最大級の“エコ・ショッピングセンター”「イオンレイクタウン」内にマルエツ越谷レイクタウン店(埼玉県)、ポロロッカ西早稲田駅前店(東京都)の7店舗を新設し、閉鎖2店舗を含め、5店舗の純増となり、全部で242店舗となったことも底上げにつながったといえよう。

   これに対して、営業利益が2桁近い伸びとなった要因を見てみたい。まず、今期の原価は72.1%(昨年72.1%)と昨年と同じ結果であった。今期は、マルエツの独自の低価格型のプライスPBをはじめ、業務・資本提携をしているイオンのトップバリュの導入がはじまったが、原価の改善にはつながらなかったようであるが、資源・エネルギー関連の高騰による原価の高騰は押さえたといえ、一定の効果はみられたといえよう。結果、売上総利益は27.9%(昨年27.9%)となった。一方、販売費及び一般管理費であるが、27.3%(昨年27.6%)となり、昨年よりも0.3ポイント削減し、経費の削減が進んだ。

   結果、差し引き、マーチャンダイジング力は0.6%(昨年0.3%)と、0.3ポイント改善した。粗利横ばい、経費削減により、マーチャンダイジング力がプラス0.3ポイントという結果である。これは、既存店が102.3%となったことが大きいといえよう。食品スーパーマーケットにとっては、既存店の売上アップは、利益に直結するといえ、既存店の売上が上がることで、固定費が相対的に下がり、経費削減となるといえ、改めて、食品スーパーマーケットにとっては、既存店の活性化が重要な経営課題であるといえよう。今期、マルエツは52店舗の改装、リニューアルも実施しおり、これは全242店舗の21.4%に当たる数字であり、この改装、リニューアル効果も大きかったといえよう。

   そして、これに不動産収入等が1.9%(昨年2.0%)のり、結果、営業利益が2.5%(昨年2.3%)となり、安定した収益の確保ができたといえよう。また、経常利益も2.3%(昨年2.1%)、当期純利益も1.8%(昨年1.4%)と好調であったが、当期純利益に関しては、今期、減損損失等、特別損失が発生しており、この部分が、昨年の0.8%よりは、低くなったが0.6%響いており、少し、利益を押し下げる結果となった。

   これに対して、この好調な増収増益の結果が、財務へどのような好影響を与えたかを見てみたい。まず、自己資本比率であるが、42.2%(37.7%)と、昨年よりも約0.5ポイント改善しており、上昇したが、まだ、低い数値であり、今後、財務の安定のためにも一層の改善が期待される。したがって、まだ、負債に負うところが大きく、その主要項目である長短借入金の合計は302.98億円(昨年361.01億円)となり、昨年よりは、約60億円の削減とはなったが、まだ、総資産1,257.60億円の24.0%とやや重い借入比率である。

   一方、資産の中でも、今後の成長戦略の根幹となる出店にかかわる資産、土地、建物、差入保証金の合計を見てみると、897.52億円(1店舗当たり3.7億円)であり、これは総資産の71.3%となる。これを自己資本比率から差し引いた出店余力を算出すると、-29.1%となり、依然として、負債に大きく依存する出店構造となっており、今後、安定した新規出店を果たしてゆくためには、一層の自己資本の充実が当面の経営課題といえよう。

   ただ、キャッシュフローの流れは、営業キャッシュフローは113.82億円、投資キャッシュフローは-56.68億円であり、フリーキャッシュフローが57.14億円と順流となり、財務キャッシュフロー58.35億円をほぼ賄い、しかも、その中身は大半が長短借入金等の返済に充てられており、財務改善が確実に進んでいるといえる。

   これを踏まえて、通期予想であるが、3,470.00億円-3,500.00億円(101.4%-102.2%)、営業利益75.00億円-85.00億円(90.3%-102.4%)、経常利益70.00億円-80.00億円(89.2%-101.9%)、当期純利益52.00-67.00億円(83.8%-108.0%)と、上下の予想幅が大きく、先が読みにくい状況となっている。

   このように、マルエツは、今期の決算については、増収増益の好決算となり、財務改善も進み、配当も3年ぶりに復配となり、経営改善が確実に進みはじめたといえよう。ただ、通期予想に見られるように、来期の経営環境は、この数日の各社の決算発表を見ても読みにくく、厳しい状況が予想される。特に4/14に、イオンが数年以内に首都圏に500店舗小型店を出店するとの表明もなされるなど、マルエツにとっては直競合となることが予想され、一層、先が読みにくいところであろう。マルエツがこのような厳しい経営環境の中、今期の好調な決算結果を踏まえて、どのような経営戦略を打ち出すかに注目したい。

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April 16, 2009 in 経済・政治・国際 |

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