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April 24, 2009

タイヨー、2009年2月決算、減収減益、来期は回復!

   鹿児島のタイヨーが、2009年2月期の決算を4/13、公表した。結果は営業収益1,271.73億円(97.4%)、営業利益33.74億円(91.6%:営業収益比2.6%)、経常利益34.14億円(92.5%:営業収益比2.6%)、当期純利益6.76億円(37.3%:営業収益比0.5%)となり、減収減益の厳しい決算となった。特に、当期純利益は、9.98億円の減損損失及び1.98億円の投資有価証券評価損が発生し、合計、11.96億円の損失となったことが大きく、昨対37.3%と大幅な減益となった。ただ、来期は、これらの損失がなく、さらに、売上も好調に推移する予想であり、決算予想は、営業収益1,346.00億円(105.8%)、営業利益40.00億円(118.5%:営業収益比2.9%)、経常利益40.00億円(117.1%:営業収益比2.9%)、当期純利益18.00億円(265.9%:営業収益比1.3%)と、一転、大幅な増益となる予想である。

   今期は、この減損損失、評価損以外にも、タイヨーには、イレギュラーなことが起こっており、通常は決済が済んでいるはずの買掛金45.32億円が、決算日が金融機関休日であったため、支払期日が翌月になり、増加したことである。当然、資産の現金及び預金も増加しており、この分、総資産が増加した。したがって、自己資本比率が今期は56.5%(昨年58.6%)とやや下がっているが、この分を相殺して、計算しなおすと、ほぼ同じ数字となり、自己資本比率は健全な数字であり、財務は安定しているといえよう。この金融機関の決済日の問題はタイヨーに限らず、多くの食品スーパーマーケットでも同様の状況が今期決算では多くみられる。

   また、負債の主要項目である、長短借入金等の状況については、201.48億円(昨年217.59億円)と昨年より約15億円削減されている。ただ、総資産952.01億円に占める割合は21.1%と、まだ大きく、今後、この長短借入金等の削減により、自己資本比率はさらに向上するものと思われる。ちなみに、出店構造を見てみると、出店にかかわる資産、土地、建物等の合計は701.90億円(1店舗当たり8.06億円)であり、総資産の73.72%となり、自己資本比率56.5%から引いた出店余力は、-17.2%と負債に依存する出店構造となっている。通常の食品スーパーマーケットと比べ、特に、土地の割合が大きく、店舗用以外の用途も大きいと推測される。ただ、今期の新規店舗、西原店(7月)、フレスポ国分内に出店した広瀬北店(11月)は、自己資本を充当したということで、実際、先に見たように借入金の増加はみられなかった。

   そこで、今期のキャッシュフローの流れをみると、営業活動によるキャッシュフローは89.66億円(昨年39.12億円)と、昨年よりも、大きく増加している。ただ、これは先にも見たように、金融機関の決済の関係で仕入債務の増加45.32億円が増加しているが、これを差し引いても44.34億円と、昨年よりも営業活動によるキャッシュフローが増加しており、豊富なキャッシュフローである。そして、投資活動によるキャッシュフローであるが、22.97億円(昨年43.59億円)であり、その中身は20.23億円の有形固定資産の取得による支出であり、これが、新規出店に関する資産であると思われる。結果、この時点でフリーキャッシュフローは66.69億円(昨年-4.47億円)と、仕入債務を差し引いてもプラスとなった。

   したがって、財務活動によるキャッシュフローは-19.06億円(昨年-13.58億円)とマイナスとなり、その中身を見ると、短期借入金が15.20億円増加しているが、長期借入金の返済を36.31億円しており、長短借入金は削減されている。キャッシュの中でも、今期の新規出店はキャッシュフローの範囲内で行われており、借入に依存していないことわかる。そして、結果、トータル47.62億円(昨年-18.06億円)と、ほぼ仕入債務の増加45.32億円がプラスとなっており、キャッシュフローはスムースな流れであったといえよう。

   今期は当期純利益が減損損失、評価損が発生し、苦しい状況であったにもかかわらず、キャッシュフローの流れは昨年よりもスムースであり、新規出店も自己資本を当てて行っており、経営のバランスが保たれているといえよう。来期予想は当期純利益がもとの状況にもどり、さらにプラスとの予想であり、財務は一層改善されよう。

   そこで、当期純利益のもととなる営業利益の構造を見てみると、今期は、原価が78.6%(昨年79.1%)と0.5ポイント下がっており、原価改善が進んでいることがわかる。結果、売上総利益は21.4%(昨年20.9%)となった。一方、販売費及び一般管理費は19.8%(昨年19.0%)と0.8ポイント上昇しており、今期は経費上昇がみられる。結果、差し引き、マーチャンダイジング力は1.6%(1.9%)と、昨年より0.3ポイント下がり、これに営業収入が1.1%(昨年1.0%)のり、最終、営業利益は2.7%(昨年2.9%)と0.2ポイントのダウンとなった。今期は原価は改善できたが、経費上昇が見られ、ややマーチャンダイジング力が下がったのが気になるところである。

   このように、タイヨーの2009年2月期の決算は減収減益とはなったが、財務は改善しており、特に、新規出店2店舗を自己資本で充当しており、成長余力も高まりつつある。ただ、まだ、負債の中の長短借入金は多く、総資産の20%を超えている状況である。来期以降は当期純利益も正常にもどり、キャッシュフローが大幅に増加するので、負債の圧縮が一層進み、財務はさらに改善されるものと思われる。来期は、安定しつつある財務をもとにタイヨーがどのような経営戦略を打ち出すかに注目である。

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April 24, 2009 in 経済・政治・国際 |

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