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May 05, 2009

エコス、2009年2月期決算、減収減益、厳しい決算!

   エコスが4/15、2009年2月期決算を公表した。結果は営業収益1,180.16億円(95.9%)、営業利益6.20億円(88.8%:営業収益比0.52%)、経常利益5.50億円(88.4%:営業収益比0.46%)、3.38億円(1,031.4%:営業収益比0.28%)となり、当期純利益はわずかに増益となったものの、営業、経常段階では減収減益となる厳しい決算となった。また、自己資本比率も15.2%(昨年13.9%)となり、昨年よりは若干改善したが、なお、厳しい状況が続いており、今後、営業面だけなく、財務面の改革も急務といえ、今期は、一段と経営改革に踏み込む必要があろう。

   その今期の通期予想であるが、営業収益1,121.20億円(95.0%)、営業利益10.00億円(161.1%:営業収益比0.89%)、経常利益9.30億円(169.0%:営業収益比0.82%)、当期純利益3.50億円(103.3%:営業収益比0.31%)であり、依然として、減収となる予想ではあるが、利益に関しては増益を予想しており、今期は成長性よりも、利益を重視した経営戦略を打ち出すものといえよう。ただ、営業利益率は営業収益比で0.89%という予想であり、今後、いかに、営業利益率を引き上げるかも課題といえよう。

   では、エコスの営業構造を見てみたい。今期の原価であるが、74.1%(昨年74.6%)となり、昨年よりも原価は0.5ポイントと大きく改善されている。結果、売上総利益は25.9%(昨年25.4%)と上昇した。一方、販売費及び一般管理費であるが、27.4%(昨年26.9%)と0.5ポイント上昇しており、今期は経費の上昇がみられ、利益を圧迫している状況である。その要因は、経費の総計は-7.85億円と減少しているが、売上が減収となったため、率では上がるという結果となったためである。経費比率は絶対額を下げることではなく、売上とのバランスで引き下げることがポイントであることがわかる。その結果、差し引きマーチャンダイジング力は-1.5%(昨年-1.5%)と、昨年と同じ比率となったが、依然として、マイナスの状況であり、利益の確保が厳しい状況である。

   これに、営業収入が2.0%(昨年2.1%)のり、営業利益は0.5%(昨年0.6%)となり、売上の減収とあいまって、88.8%という営業利益の減少となった。原価は改善したが、経費が売上のダウン以上に改善できなかったために、相対的に経費増となり、さらに、営業収入も0.1ポイント下がったために、収益が減収となった構図である。特に、気になるのは、経費自体は絶対額ではほとんどの項目がマイナスとなっているが、減価償却費のみ大きくプラスになっており、出店にかかわる資産が財務だけでなく、営業面にも影響がでていることである。

   その出店にかかわる資産の状況、土地、建物、敷金保証金等の状況を見てみたい。今期の数字は227.5億円(昨年234.2億円)であり、これは総資産378.00億円の60.1%である。この数字を見る限り、他の食品スーパーマーケットと比べても極端に高い数字ではないが、問題は、この資産の原資である。現在、エコスの自己資本比率は15.2%であり、ここから差し引き、出店余力を計算すると、-44.9%となる。これは、出店の大半を負債に負う財務構造となっているということであり、自己資本の範囲内では、新規出店が難しい状況であり、成長戦略を打ち出すことが財務上厳しい状況にあることである。

   その負債の状況であるが、有利子負債が168.21億円(昨年175.69億円)と多額な金額であり、総資産に占める割合は44.5%となり、負債の中では52.7%と半分以上であり、経営に重くのしかかっている状況である。経営構造がレバレッジとなっており、負債、その中でも有利子負債に依存する財務構造となっており、新規出店余力が厳しい状況であり、成長戦略を打ち出しにくい財務構造である。

   このような今期の厳しい結果を踏まえ、4/15、エコスは組織改革を断行し、営業戦略の強化を打ち出している。その内容は、商品部の再編成と店舗運営部の活性化である。商品部の再編については、社長自ら営業本部長を兼ね、率先して営業の指揮を執ることである。そして、そのもとに、商品部を生鮮食品部(売上構成比45.1%)とグロサリー部(売上構成比54.6%)の2つに分け、しかも、販売促進担当を店舗運営部から分離し、営業本部長の直轄のもとで、商品部と店舗が一体となって販促効果の強化を行うという。一方、エリア区分もこれまでの8エリアから5エリアへ再編し、エリア単位での活性化を進めるとともに、エリアマネジャーの役割を高め、執行責任と利益責任を明確にするという。事実上、社長が直接、現場の指揮を執る社長直轄の組織体制への転換であり、非常時の体制に入ったといえよう。

   このように、エコスの今期、2009年2月期の決算は、当期純利益では増収を確保したものの、営業、経常段階では減収減益の決算となり、自己資本比率も15.2%という厳しい経営状況にあるといえる。食品スーパーマーケットの経営の根幹はマーチャンダイジング力の強さにあるが、現在、このマーチャンダイジング力がエコスでは-1.5%のマイナス状況であり、ここをいかにプラスにもってゆけるかが、最優先課題であるといえよう。そのため、来期は、社長自らが陣頭指揮をとる、非常時の組織体制をつくって臨むことになるが、その効果がいつ数字に表れるか、まずは、次の第1四半期、そして、中間決算の数字に注目である。

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May 5, 2009 in 経済・政治・国際 |

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