日経MJ、新製品ランキング5/22、菓子100円の時代へ
日経MJ、新製品週間ランキングが5/22公表された。先月からポテトチップスが絶好調であり、今週は何と、菓子部門ベスト4をカルビーのポテトチップス関連が独占した。その最大の要因は60gにあるといえ、容量を減らし、価格を100円以内に抑えたことであろう。ここ数年、菓子売場は100円コーナーが乱立し、各社が、100円均一に参入し、菓子は、この100円均一を中心に動いているといっても過言ではない状況であった。ところが、菓子部門の最重点商品のポテトチップスは、この100円にはまる商品がなく、微妙に100円を上回り、特売時のみ100円、あるいは、それ以下を小売り主導で打ち出していたのが実態であったといえよう。それが、ここへ来て、60gのポットチップスが開発されたことにより、この100円の値頃にぴたりはまり、今回の上位独占をもたらしたといえよう。
その上位4品であるが、1位がカルビー、ポテトチップスうすしお味60g、金額PI値212円、2位が今週初登場の四季ポテトはましお味58g、金額PI値211円、3位がポトチップスコンソメパンチ60g、金額PI値168円、そして、4位が今週初登場の四季ポテト夏のバーベキュー味58g、金額PI値161円である。なお、60gは8位、18位に湖池屋、Mサイズポテトチップスのり塩60g、金額PI値106円、Mサイズポテトチップスうすしお味60g、金額PI値77円も入り、ここへ来て、60g、100円以下がポテトチップスの攻防戦となってきたといえよう。
菓子部門についで、今週の注目ポイントは、その他食品部門である。1位に先週同様、日清食品、カップヌードル77gが入った。カップヌードルは昨年はPBにおされ、重点商品から外れることが多かったが、ここへきて、今回のリニューアルの新製品が好調といえ、重点商品に返り咲けるかどうかが気になるところである。ただ、カバー率はさすがに96.4%と対象45チェーン、250店舗のほとんどに入ったが、金額PI値390円と先週比152円のダウンであり、どの辺で落ち着くかが課題といえよう。また、これはまさに新製品であるカップヌードルのしお76gが先週36位から、今週10位へと躍進し、金額PI値156円で入っており、先週比も50円アップであり、どこまで順位を上げるかが興味深いところである。
さて、今週の全新製品の中でNo.1であるが、飲料部門の森永乳業、まきばの空1,000ml、金額PI値1,773円であり、ダントツである。No.2が同じく飲料部門の日本コカ・コーラ、爽健美茶2L、金額PI値649円であるので、1,773円がいかに高いかがわかる。PI値を逆算すると、平均単価が162円であるので、1,773円(÷1,000人)÷162円=1.09%であり、1%を超える水準である。1%以上の商品は食品スーパーマーケットの約10,000品の中に、生鮮食品を含め200品ぐらいしかないので、この数字は新製品としては、異常値といえ、最重点商品として導入したい数字である。
ただ、カバー率が35.7%と小さいが、これは、牛乳のカテゴリーにはPI値1%以上の商品が3から5品あるため、バランスを考えた上でのバイヤーの判断が働いているためと思われる。まさに、これは、CRMのテーマといえ、まきばの空が既存商品とどのような相関関係にあるか、ID-POSでの分析をし、判断すべき課題といえよう。仮に相関が弱ければ、導入することにより、牛乳の全体の売上が上がる可能性があるといえよう。
そして、No.3は冷凍食品部門の味の素、ギョーザ12個、金額PI値592円である。2/19初登場の新製品であるが、先週比87円と、この時点でも金額PI値が上昇しており、しかも、500円を超えるAランクは冷凍食品としては極めて高い数字である。味の素の冷凍食品は冷凍食品部門2位、3位も独占しており、プリプリのエビシューマイ12個156g、金額PI値361円、カップに入ったエビのグラタン4個120g、金額PI値286円が入った。
No.4は麒麟麦酒、フリー350ml、金額PI値547円であり、先週比201円のダウンが気になるが、カバー率は92.4%と高い数字である。そして、No.5は日本コカ・コーラの爽健美茶500mlペットボトルが入った。以上が、金額PI値Aランクの500円を超える今週の全新製品である。こう見ると、今週の新製品の中では、飲料の金額PI値が全体的に上がってきており、やはり、気温の上昇を踏まえた飲料の季節となってきたといえよう。今週登場の新製品も4品と菓子の6品についで多く、今後、飲料の動向には注目といえよう。
このように今週の新製品は菓子部門のポテトチップスがカルビー、湖池屋ともに満を持してといって良いと思うが、60g、100円に参入し、いよいよ、菓子部門は100円均一の本格的な時代へと突入したといえよう。この火付け役となったのは、ダイソーなどの100円ショップであったといえるが、食品スーパーマーケットも菓子部門に関しては100円均一コーナーが好調であり、今後、ポテトチップスがこのプライスラインに参入したことにより、さらに、活性化するのではないかと思う。それにしても、100円が食品スーパーマーケットにとって極めて重要なプライスラインであることが、改めて実証されたといえよう。
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