食品スーパーマーケットのための財務3表連環表、完成!
食品スーパーマーケット最新情報では、様々な食品スーパーマーケットの最新情報を発信しているが、その中でもここ数年、力を入れているテーマが上場食品スーパーマーケットの決算情報である。決算情報は日経新聞、業界専門誌等がこの時期になると特集を組み、また、速報でも報じる。これを見て、以前からしっくりこなかったのが、食品スーパーマーケットの決算速報、決算特集がどこか他人ごとのような分析となっており、食品スーパーマーケットの本質に迫っていないように感じていたことである。
そこで、ここ数年、様々な独自の工夫を試み、本ブログでもその工夫の成果を踏まえて、食品スーパーマーケットの決算結果をいち早く分析し、発信してきた。昨年は、たまたま、業界誌から決算分析の依頼を受けたり、また、投資家の方から食品スーパーマーケットの経営内容についての見解を聞かれるなどがあり、食品スーパーマーケット上場企業の決算内容をまとめる機会があった。そして、今年も、今期決算の結果を踏まえたセミナーの依頼を受けるなど、少しづつであるが、工夫の成果がではじめている。
昨年は食品スーパーマーケットの決算分析として、P/LとB/Sを連環させ、マーケティング力と出店余力、そして、借入依存度を分析し、食品スーパーマーケットの独自格付けを試みた。ただ、この時点では、CF(キャッシュフロー)の役割がはっきりしていなかった。そこで、今期は、昨年のP/LとB/Sの連環に加え、CFも連環させてみようと試み、ほぼ、その連環が完成し、3つの財務諸表、P/L、B/S、そして、CFが見事に連環する図表ができあがった。すでに、ブログの裏画面でその図表を公表しているが、かなり完成度の高い財務3表連環図ができあがったと思う。
この財務3表連環表ができあがったことにより、食品スーパーマーケットの財務3表、P/L、B/S、CFの分析がスムーズにできるようになった。しかも、かなり時間をかけて、今回、思いきって、上場食品スーパーマーケット全52社の財務3表を連環させる一覧表をも作った。もっと早く完成させる予定であったのだが、思いの他、時間がかかってしまったが、現時点では、ほぼ納得のゆく一覧表ができあがったと思う。
特に今回、力を入れたのは、P/L、B/S、CFを別々の表にして分析するのではなく、すべての指標を横一線に並べ、その連環を可能な限り、わかりやすくしたことである。しかも、食品スーパーマーケット全52社が一目で把握できるようにすることも重要であり、結果、巨大な1枚のExcelでのシートとなった。さらに、欲張って、出店戦略も同時に分析したかったので、各食品スーパーマーケットの都道府県別の出店状況もこの表の中に入れてしまった。
その結果、食品スーパーマーケットの上場企業数は52社であるが、個別、連結があるので、縦100行、横100列を超え、データ入力数は10,000件ぐらいになったのではないかと思う。要するに、結果、約10,000件の巨大なExcelシートでの決算分析表ができあがったことになる。今後、この巨大な財務3表連環表をもとに、本ブログで、様々な分析結果を独自の視点で発信してゆきたいと思う。
ところで、この財務3表連環表は、食品スーパーマーケット最新情報のブログに活用するだけではなく、恐らく、食品スーパーマーケットの経営者の方、従業員の方、メーカー、卸などの取引業者の方、そして、投資家、一般の方にも役に立つのではないかと思うので、今回、特別に有料とはなるが、広く提供してゆきたいと思う。本ブログから、申込みできるので、是非、アクセスください。
さて、今回は、この財務3表連環表に、もうひとつ工夫を加えてみた。現在、日本の食品スーパーマーケットはナショナルチェーンは1社もなく、少なくとも、上場52社はすべて、戦略ドミナントを明確にした経営戦略をとっているのが実態である。実際に今回、全52社をつぶさに調べてみたが、各都道府県ごとにNo.1の食品スーパーマーケットが明確であり、2つ、3つの都道府県で同時にNo.1となっている食品スーパーマーケットはごくわずかである。それだけ、食品スーパーマーケットは戦略ドメインが明確であり、地域密着な業態であるといえる。したがって、分析にも、工夫を凝らし、52社一覧表と全国を7つのエリアに分けて、分析したものと2つのパターンを作ってみた。
実際、7つのエリアごとに、立地戦略、マーチャンダイジング戦略、出店戦略、そして経営者の経営方針、心理などを分析してみると、その違いが明確であり、食品スーパーマーケットも様々な経営戦略があることがわかる。今回はここまでの分析でとどめているが、今後、これをもとに、さらに知恵を絞り、工夫すれば、新たな視点、分析も可能なように思える。
本ブログでは、今回の財務3表連環表の完成を機に、今期の第1四半期、中間、そして、第3四半期決算の分析も試み、来期、2010年度版はさらに完成度の高い、より食品スーパーマーケットのための独自の分析に挑戦してみたいと思う。
食品スーパーマーケットのための独自決算分析、財務3表連環法、詳細はこちら!
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