Chain Store Age、8/15号、ガムの市場動向を投稿!
チェーンストアエイジ、最新号、8/15号でガムの市場動向について投稿した。このガムの投稿はMD特別リポートの第3弾となるもので、前回のガムのPI値分析についで3回目の投稿となる。今回は、「2009年上半期、ガム市場のトレンドを振り返る」と題し、小売業の視点からヤオコー、メーカーの視点からロッテ、そして、専門家の視点からということでの投稿となった。内容は、「データで検証する上期のトレンド」、「バランスの重要性」という大きく2つのテーマの記事となった。参考に直近の最新データ5月度のベスト10にもとづき、過去5ケ月間の金額PI総店の順位を示したPOS分析の一覧も加えた。
この記事を作成する上において、TOP-NAVI-NETの過去5ケ月の全国約400店舗のガム売場のPOSデータの詳細な分析を行ったが、大きく3点が浮かびあがった。1つ目は、不動の重点商品が厳然として存在すること、2つ目は新商品が激しく動いていること、そして、3つ目は、品揃えが極めて重要であることである。POS分析から得られるガムのマーチャンダイジングは、この3つにつきるともいえ、この3つのバランスをいかに売場で表現し、顧客にアピールするかが決め手といえよう。
1つ目の不動の重点商品であるが、8/15号に掲載されているベスト10を見ても明解であるが、記事でも指摘したが、ベスト5は不動といってもよく、この5ケ月間ほとんど順位の変動がなく、極めて安定した売上を確保しているのが実態である。特に、ベスト4は金額PI扱店が5月度の直近の数字で200円を超える極めて高い数字であり、しかも、客数PI値30%を優に超えての数字であるので、信頼度も極めて高い数字といえる。
ガムの客数PI値30%は、前回のこのシリーズの第2弾で取り上げたように、ガム約500品の内、35品しか存在せず、全体の10%以下の限られた商品といえる。したがって、30%以上の客数PI値はガムの中では極めてメジャーな商品であるといえ、その中でも金額PI扱店が200円を超えるということは幅広い顧客から、深く支持されているということであり、まさに、定番中の定番といえよう。
しかも、この定番中の定番はガム全体の売上を大きく左右する影響力があり、食品スーパーマーケットでガムの診断を実施すると、ガムの売上が伸び悩む最大の要因が、この定番中の定番が不安定であることが多いのが実態である。逆に、この定番中の定番をしっかりフェイスを取り(在庫を確保)、24時間、365日欠品のないオペレーションを組むことが確立できれば、ガムの売上を大きく落とすことなく、安定した売上を確保することができるともいえる。その意味で、ガムの最優先課題は、この定番中の定番の重点商品をしっかり売り込むことが何をおいても先決であるといえる。
2つ目が新商品であるが、これは、ベスト10の表を見れば一目瞭然であるが、10品の内、2品がここ数ケ月以内に発売された新商品であり、いずれも、発売後、ベスト10に上がってきており、しかも、その後もベスト10を下回ることなく、安定した売上を確保していることである。ガムは、このベスト10の内、2品、すなわち2割ぐらい新商品が占めているのが実態であり、記事の中でも触れたが、この時は約700品の販売実績のあるガムの内、200品が過去1年以内に登場した新商品であり、比率にして30%弱となる。したがって、上位に上がってくる新商品は約20%強と見て良いといえ、その中でも、ベスト10に入り、安定した商品があれば、これは、重点商品と同等にしっかりと売り込む必要があるといえる。
たまたま、8/3の日経MJでロッテの「フィッツ」のID-POS分析の記事、「レシートデータ、ヒット分析」が掲載されていたが、まさに、今回の投稿記事の中でも5月度は6位にランクインしており、客数PI値56.40%、金額PI扱店125.50円、掛けた金額PI総店70.76円と堂々たる数字を確保している。ここ最近では稀に見る大ヒットの予感漂う雰囲気を醸し出している数字結果である。日経MJの分析結果でも、15-29歳の購入比率が高く、しかも通常のガムよりも女性比率も高い傾向がでており、CMの独特な踊りとも相まって、今期は期待が持てる新商品といえよう。
そして、3つ目が品揃え商品であるが、これも、POS分析をすると明解であり、重点商品は1品1品は確かに高い数字を示すが、ベスト20品でも売上全体の約40%ぐらいであり、ガムの売上の残り約60%は品揃えが鍵を握っている。この5ケ月間の数字を見ても、これは全く同じ傾向を示している。したがって、いかに、品揃えを機能、食感、プライスラインなど、様々な角度から重複することなく、幅広く品揃えすることがポイントであり、できば、70から80SKUぐらいは欲しいところである。
このように、今回は、この5月度までの5ケ月間のガムのPOS分析をもとに、上期のガム市場のトレンドを振り返ってみたが、前回、過去1年間の年間データで分析した結果と、大きな流れは一致しており、重点商品、新商品、そして、品揃えの3つのバランスをどうとるかが、ガムは極めて重要であることが改めて確認できた結果となった。下期はこの結果を踏まえ、さらに、ベストバランスを追求し、ガムの安定した売上を確保して欲しい。
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