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August 01, 2009

PI値を商談に活用するには、その2!

   1回でまとめようと思っていたPI値の商談への活用であるが、2回目となってしまった。こうなったら、じっくりと、この問題に取り組んでみたいと思う。また、時々、この観点から、日経MJ、新製品週間ランキングも取り上げるので、その時は、再度、このブログを参考にしていただければ、より、自社の商品の商談に役立つのではないかと思う。また、過去のブログでチェーンストアエイジ関連のものは、ほとんど、この観点からとらえたものであるので、参考にしていただければと思う。

   さて、2回目、その2であるが、前回の自社の商品の新規採用についての後半の部分をもう少し掘り下げてみたい。POSデータは小売業からしか得られないデータであるため、従来は、小売業が自社のマーチャンダイジングへの活用のために活用していたのが実情である。そして、その時、より、データを客観視するために生まれた指標のひとつがPI値であるといえる。PI値が普及する以前は、売上構成比が主な客観指標であり、私が約20年前にPI値の研究に取り組み始めた時には、コンサルティングも売上構成比が主流であった。特に、売上構成比は、相乗積と相性が良く、様々な商品どうしの粗利を計算するためには必須の指標であったため、粗利との関係をみるには、最適な指標のひとつであったためでもある。

   話をもとにもどし、前回の結論であるが、商談において、自社の商品を新規導入するための、PI値活用の基本は金額PI総店=客数PI値×金額PI扱店であることを解説した。そこで、その2では、この数式をもう少し掘り下げてみたい。実は、この数式は小売業は自社のデータをどうひっくりかえしても得られない数字であり、メーカーが小売業に唯一対抗できるPI値であるともいえる。

   なぜなら、小売業は同業他社のPOSデータを入手することは通常の営業活動では不可能なことであるからである。ごく稀に、競合のない地域通しの企業がPOSデータを交換し合うことや、CGC、AJSなどのボランタリーチェーンなどが、POSデータを交換することはあるが、全国的な、あるいは、そのエリア内の競合店も含めたPOSデータを小売業がもつことはまずないといえる。もちろん、POSデータ販売会社から購入していれば別であるが、そのお金の余裕があるなら、原価か経費改善に充てた方がよく、通常は、自社のPOSデータのみしか、特に詳細なデータはないのが実情であるといえる。したがって、金額PI総店=客数PI値×金額PI扱店はメーカー特有のPOSデータのPI値分析といえ、これをいかに、小売業と共有し、自社の商談に生かすかは、メーカーにとっては最大の小売業に対する強みといえよう。
  
   一般に、客数PI値はどのくらいが高いといえるかであるが、メーカーが莫大な金額をかけ、商品開発を行い、さらに、広範な宣伝活動を行っても50%を超える商品はまれであり、20%から30%を超えれば、超人気商品、すなわち、世の中に普及したと見て良いといえよう。品揃えが重視される商品になると、客数PI値が5%から10%でも超人気商品であり、かなり、企業努力し、宣伝しても、中々、10%の壁を超えることは難しいのが実情である。逆にいえば、それだけ、新規採用の商談は大事であるといえ、商談次第では、いくらでも、客数PI値をあげることは可能であるともいえよう。
   
   そこで、どのように、この客数PI値をもとに、商品の新規採用の提案をするかであるが、まず、商談では、自社の商品がどの客数PI値の水準にあるかを示すことが最初である。トップクラスの客数PI値にあるのか、中ぐらいの水準にあるのか、あるいは、まだまだ客数PI値が低い状況にあるのかである。

   そして、客数PI値の水準が明確になれば、次は、その客数PI値の中で、どのくらいの金額PI扱店であるかを示すことがポイントである。理想は、客数PI値がトップクラス、金額PI扱店もトップクラスであれば、商談はスムースにゆくと思われるが、客数PI値が高いが、金額PI扱店が低い場合と、逆に、客数PI値が低く、金額PI扱店が高い場合は、なかなか商談をすすめるのが大変である。この場合、後者の客数PI値が低く、金額PI扱店が高い場合は、客観性には欠けるが、将来性を見込んで採用を働きかけることがポイントとなろう。できれば、その限られた成功事例を分析して、さらに、数字を伸ばす可能性のある提案ができればベストである。

   問題は、むしろ、客数PI値が高く、金額PI扱店が低い場合であろう。この場合は一歩間違えると、金額PI扱店が低いゆえに、売上の伸びが期待できず、採用見送りとなる可能性が高いといえる。そこで、ポイントとなるのは、POSデータで得られない、商品の独自性のアピールである。独自性とは、確かに、金額PI扱店は低いが、客数PI値が高いということは、信頼できる一定の顧客から支持がある安定した商品であり、最低、この数字は確保できる可能性が高いということを示している。そして、そこに商品の独自性が加われば、その信頼の高い数字は、幅広く様々な顧客に受け入れられているのか、それとも、ある特定の顧客に深く受け入れられているのかのどちらかであり、特に、後者であることがアピールできれば、品揃えに加えるべき商品であることを強くアピールできるからである。

   より、このことを立証するには、ID-POS分析が必要であるが、商品開発の意図をしっかり説明できれば、商品の独自性を十分にアピールできるのではないかと思う。ここで、商品開発との連携が大きなポイントとなり、その商品が新たな市場を獲得し、他の商品では代替できない独自性があることを示し、それゆえ金額PI値は低いけれども安定した確実な数字が取れることをアピールできるかどうかが、ポイントとなろう。

   今回で、このPI値を商談に活用するシリース2回目となったが、次回は、この2回にわたって解説した商品の新規採用の商談に変わり、すでに導入されている既存商品の売上アップの提案のための商談について、解説したい。
 
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