マルシェ・ジャポン、スタート!
マルシェ・ジャポンが、9/13、お台場でもスタートした。マルシェ・ジャポンとは、農林水産省が経済危機対策として企画した農家支援のプロジェクトであり、日本全国の大都市で全国の意欲的な農家の農産物の直売所の運営を支援をするという企画である。9/4、新潟マルシェが全国に先駆けてスタートし、9/5には赤坂マルシェ、青山・表参道マルシェと、首都圏でもマルシェがはじまった。そして、9/13には、お台場マルシェがスタートし、9/18には大阪、湊町・とんぼりマルシェがスタートする。さらに、9/21には、九州、福岡マルシェもスタートし、9/27からは、横浜マルシェ、中之島公園・靱公園 他マルシェ(大阪)、9/30には川崎マルシェもスタートする予定である。これで、北海道から、新潟、首都圏、大阪、九州までのマルシェがはじまり、主に土日、祭日、そして、週末等、野菜、果物の市場、まさに、マルシェが1年間、約200日間、各地の都心部を中心に開催されることになる。
ちなみに、私も、このプロジェクトには少しかかわっており、お台場マルシェを運営する野菜ビジネスを支援している。特に、今回、農林水産省が掲げているプロジェクトの目標のひとつに、「2011年3月までに、参加する生産者のマルシェでの手取り額(売上から販売費用を差し引いたもの)を、卸売市場に出荷する場合に比べ、1.5から2倍に向上させることを目指す。」がある。そこで、そのために、各生産者が何をどのように販売すれば良いか、全体のレイアウトはどうすれば良いか、販売予想、在庫予想はどのくらいが良いかなどを、PI値分析を通じて支援してゆくことになった。ちなみに、農林水産省も、客数が目標値を下回る場合、客単価が目標値を下回る場合の対応手段を複数用意しておくことと、マルシェ運営者への指針を出しており、まさに、PI値分析の神髄、客単価、客数アップのノウハウが問われることでもある。
また、今回の全マルシェを統括する全国事業者がグルナビに決まったこともあり、グルナビとも連携をとりながら、進めてゆくことになる。グルナビは、このマルシェプロジェクトの中では、唯一の全国事業者であり、「農林水産省の指導・助言の下で、統一的なロゴや名称、テントのデザインなども含めた称号・商標・意匠の管理を行ったり」、お台場でマルシェを展開している野菜ビジネスへの私の支援内容にも関わってくることであるが、「売上管理システムの全国的な導入検討や全国的なPR・イベントの開催等を実施」することになる。
このマルシェプロジェクトが成功するかどうかは、全国各地で開催されるマルシェを運営する各企業にかかわってくるといえるが、現在の運営者は、以下の通りである。まず、北海道であるが、札幌は、サッポロ・マルシェ・プロジェクト協議会(事務局/株式会社トライ・ビー・サッポロ)が主催している。ついで、新潟は、万代にぎわい創造株式会社である。そして、首都圏が最も多く、赤坂は株式会社TBSテレビ、六本木は森ビル株式会社、青山・表参道は株式会社マインドシェア、お台場は株式会社野菜ビジネス、川崎、横浜は株式会社NKBである。また、大阪であるが、湊町・とんぼり、中之島公園・靱公園 他は東果大阪株式会社である。最後に、九州であるが株式会社西日本新聞社である。
こう見ると、顔ぶれが多士済済、業種もまちまちであり、当面、この運営者が全国でマルシェを展開してゆくことになる。すでに、続々と、農産物の生産農家が各運営者と出店契約をしており、今後、急激に生産農家の参加が増えることが予想される。
では、その農家、生産者のマルシェ参加のメリットであるが、農林水産省は、6つの価値を上げている。①都市の中心部で消費者へ直接販売ができる。②消費者ニーズや反応をダイレクトに把握でき、価格や量、生産方法等を自分が決められることから、マーケティング力が高まる。③固定客やファンの獲得による所得向上の機会が得られる。④出店者同士の情報交換や切磋琢磨を通じて、新たな商品・サービスのヒントが得られる。⑤マルシェ運営者から、販売計画、収支計画の作成指導、経営指導、売上拡大策のアドバイスや援助が受けられる。⑥自分で運搬したり販売することが難しい場合、マルシェ運営者がサポート体制を用意。というものであるが、何といっても、①の都心での直接販売が最大のメリットといえよう。
今回、私も野菜ビジネスを通じて、マルシェプロジェクトにかかわるようになり、農産に関しては、これまで、食品スーパーマーケットの青果部門のマーチャンダイジング支援が主な内容であったが、今回は、農家へのマーチャンダイジング支援ということになる。これまでのPI値分析にもとづいたマーチャンダイジング支援の経験をどのように活かしてゆけるかが、私にとっても新たな挑戦課題である。週末、東京に来たら、是非、お台場のマルシェを見て、新鮮な野菜、果物を買って、食べて見て欲しい。
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