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October 15, 2009

商談前の決算チェック、セミナー、終了!

   本日、10/14、「スーパーマーケット、商談前の決算チェック、ここが提案ポイント」(株式会社マーケティング研究協会)のセミナーが無事終了した。前半約2時間は商談前の決算チェックについて、P/L編、B/S編、CF編に分けて実際の食品スーパーマーケットの決算数値をもとに解説をした。その後、休憩、コーヒーブレイクをはさんで、後半約2時間は決算公開企業を7つのエリアに分けて、それぞれエリアごとに各食品スーパーマーケットの商談前の決算チェックをP/L、B/S、CF面から行い、各エリアでどの食品スーパーマーケットの経営が最も安定しており、競争優位にあるかを解説した。そして、最後に、決算書から独自格付けを行い、まとめを行った。

   以上、約4時間のセミナー内容であったが、あらためて、財務3表連環表をもとに商談前の決算チェックという観点から、決算公開企業約50社の食品スーパーマーケットを俯瞰してみて、各食品スーパーマーケットの経営の実態を私自身も、解説をしながら、改めて認識できたこともある。通常、決算は速報値として、決算短信が公表されるが、これは、当然といえば、当然で、縦書きになっている。したがって、各指標を比較しにくく、特に、P/L、B/S、CFの関係を見るには縦に目を通し、上へ下へといったり来たりして、数字を見なければならず、さらに、再計算、並び替え、新たな指標作成などは抜き出さないとできない。しかも、数社を比較するとなると、決算短信を並べて、比較することになり、実用的ではない。

   今回のセミナーでは、すべてのテキストのページで決算数字を横に並べ、比較しやすいようにし、さらに、縦に各社の指標を並べたので、財務諸表としても、分かりやすかったのではないかと思う。ただ、たくさんの財務諸表を見てもらいたく、一覧表に各指標、各社を詰め込んでしまったので、数字、文字が小さくなってしまったのが気になっているが、テキストとしては、単純な決算短信や財務諸表よりも分かりやすく仕上がったのではないかと思う。

   財務3表(P/L、B/S、CF)は実際、連環しており、本来、別々に見るものではなく、一緒に、連環図をイメージしながらみるとわかりやすく、そこから、今回のテーマ、商談への活用を考えることがポイントといえる。今回、特に、力を入れて解説したのが、キャッシュフローであるが、食品スーパーマーケットの経営は実際、キャッシュフローを起点に考えると分かりやすい。これも、決算短信では、通常、B/Sが来て、次にP/Lが来て、最後に、CFとなるが、CFとP/Lは当期純利益のところが連環しているのみであり、むしろ、B/Sとの連環性の方が高く、B/SとCFを並べた方が、食品スーパーマーケットの経営の実態はつかみやすいといえる。実際、今回のテキストでは、後半の各エリアごとの食品スーパーマーケットの解説では、P/Lは別にしたが、B/SとCFは一緒にし、CFを上、B/Sを下に配置し、連環性を明確にした。

   ちなみに、CFとB/Sはどこがどう連環しているかであるが、CFの営業キャッシュフローの約40%は減価償却費から来ており、B/Sの出店関連の資産とまず連環する。また、そのB/Sの出店関連の資産はCFの投資キャッシュフローとも連環し、CFの投資キャッシュフローの出店関連資産がそのままB/Sに連環する。さらに、B/Sの有利子負債もCFの財務キャッシュフローと連環し、CFの財務キャッシュフローの借入と返済、そして、その差を見ることによって、B/Sの有利子負債がどのように今後なってゆくかが判断できる。さらに、CFの最終、トータルを見れば、BSの現金が増加しているのか、取り崩しているのかもわかる。このように、ちょっと見ただけでも、CFとB/Sは極めて連環性が高く、この2つの財務諸表は連環させてみることがポイントであるといえよう。実際、今回のセミナーでは、テキストもそう作成したが、解説も、この連環性を重視して各食品スーパーマーケットの実態を見てみたので、単純に決算短信を見るよりは、分かりやすかったのではないかと思う。

   今回、改めて認識したのは、先にも述べたがCFの重要性である。食品スーパーマーケットはいかにキャッシュを生み出すか、また、それをいかに投資と配当に回すかが極めて重要な経営戦略そのものであるということである。そして、その大本のキャッシュをうみだすには、いかに、マーチャンダイジングを強化するか、逆にいえば、マーチャンダイジングとは、いかにキャッシュを生み出すかにあるという事実であり、実態である。

   これまで、約20年に渡ってPI値を研究開発してきたが、今回、財務3表連環分析にもとづく、商談前の決算チェックをまとめてみて、PI値はまさに商品からキャッシュを生み出すためのマーチャンダイジング理論であり、また、いま新たに開発しているIDPI値は顧客からのキャッシュを生み出すマーチャンダイジング理論であることが明確になり、これが結果的に、財務3表に連環してゆき、企業経営そのものを根底から変えてゆけるのではと、今回セミナーを通じて改めて再認識できた。

   今後、今回のセミナーを機に、商談前の決算チェックの内容をさらに充実させることはもちろん、新たに、PI値、IDPI値をも組み込んだマーチャンダイジング強化のCF経営にもとづく経営改革の支援を行ってゆければと思う。

   最後に、今回、セミナーにご参加された皆様、改めて、ありがとうございました。

食品スーパーマーケットのための独自決算分析、財務3表連環法、詳細はこちら!
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