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December 21, 2009

売上速報、食品スーパーマーケット、11月度、100.0%!

   いよいよ、デフレが、食品スーパーマーケット業界にも本格的に及び初め、深刻な影響が出はじめたといえよう。恒例の食品スーパーマーケットの売上速報の最新、2009年11月度を独自に集計した結果、全体は単純集計で100.0%、既存店も94.7%という結果となった。これは、この集計をはじめた2005年6月以降、最も低い数字であり、売上が極めて厳しい結果となった。この集計は食品スーパーマーケットの上場企業約50社の中で、月次の売上速報を公表している20数社の集計である。店舗数は、九九プラスの約900店舗を除いても約2,000店舗弱となるので、食品スーパーマーケット業界の現状をそれなりに反映しているといえよう。

   特に、ここ最近の特徴は、客単価まで公開している食品スーパーマーケットはわずかであるが、その数字を見ると、明確に平均単価ダウン、PI値アップ、客単価ダウンという構図になっており、平均単価のダウンが深刻な状況である。まさに、デフレを象徴している数字であるといえ、価格の下落の歯止めがきかない状況であるといえよう。

   一般に、売上げは客数×客単価で表すことができ、客単価はPI値(買上点数÷客数)×平均単価に分解することができる。したがって、売上が下がった場合は客数か客単価が下がることになるが、この11月度は客数アップ、客単価ダウンが鮮明であり、さらに、客単価の中身は、PI値アップ、平均単価ダウンとなっている。したがって、平均単価がPI値のアップ以上にダウンし、客単価を落とし、客数でもカバーできない状況となっており、平均単価ダウンが、この11月、そして、ここ最近の特徴である。

   まさに、デフレの影響が食品スーパーマーケットを直撃しているといえ、当面、この傾向は継続するといえよう。実際、この11月、12月度の動向を見ると、食品スーパーマーケットもさることながら、大手小売業、イオン、西友、セブン&アイHなどが競って値下げ攻勢をかけており、それに呼応する形で食品スーパーマーケットも対応せざるをえず、価格競争が激化しているのが実態であり、結果、この11月度のデータでも明らかなように、平均単価のダウンにつながっているといえよう。

   特に、この11月度の食品スーパーマーケットの売上速報を見ると、既存店の落ち込みが深刻であり、集計企業の中で、既存店の売上が昨対を超えたのはオオゼキの100.6%のみであり、他の食品スーパーマーケットはすべて、既存店は昨対を割っており、2桁ダウンの食品スーパーマーケットもある。

   ここで、既存店が95%以下の食品スーパーマーケットを見てみると、マックスバリュ東海89.9%、 いなげや90.4%、イズミ91.0%(推定)、マックスバリュ北海道92.5%、 Olympic:フード92.7%、CFSコーポレーション:SM92.8%、ハローズ 93.0%、マックスバリュ西日本93.4%、マルエツ93.4%、エコス93.9%、ヤマザワ94.0%、マックスバリュ東北94.4%という状況であり、全部で12社、ほぼ集計企業の半分である。

   同様に、全体が95%以下となった食品スーパーマーケットを見てみると、アークランドサカモト92.3%、エコス92.7%、いなげや93.9%、マックスバリュ北海道96.9%、Olympic:フード94.4%、マックスバリュ東北94.6%、イズミ94.9%(推定)と、全部で7社である。全体は新店を順調にオープンしていれば、昨対を切ることはないが、財務内容が厳しく、出店余力が低い食品スーパーマーケットは新店をオープンできず、既存店のみならず、全体の数字をも落とすこととなる。その意味で、今後は財務内容がもろに売上げにも影響が及ぶ可能性が一段と高まってきたといえる。特に、平均単価が下がり、客単価、売上ダウンとなると、原価が上昇し、さらに、固定費が相対的に上昇し、ダブルで利益を圧迫することになり、経営へ与えるインパクトはより、深刻になる。今期の決算は財務状況により、明暗が大きく分かれることになろう。

   一方、このような深刻な経営環境の中で、全体の売上を2桁伸ばしている食品スーパーマーケットが2社ある。スーパーバリュー117.3%(既存店97.7%)とマックスバリュ東海111.2%(既存店89.9%)である。どちらも、既存店は伸び悩んでいるが、店舗数が増加しており、結果、全体の売上を押し上げた格好である。スーパーバリューは居抜き物件での出店も加わり、ここ最近では店舗数を急激に増加させており、マックスバリュ東海は、M&Aに加え、イオンリテールから食品スーパーマーケット数店舗を譲り受け、店舗数を拡大している。ただ、既存店が89.9%と深刻な状況であり、今後、既存店の活性化が急務である。

   このように、この11月度は食品スーパーマーケット業界の転機ともいえるこれまでにない、厳しい数字となったといえよう。特に、平均単価のダウン、すなわち、デフレ傾向が鮮明であり、いま、まさに、激しい価格競争が繰り広げられ、歯止めがかからない状況にあるといえる。この傾向は12月、そして、来年に入っても続く可能性が高く、今後、食品スーパーマーケット業界はデフレとの本格的な戦いを余儀なくされるといえ、今後、各社がどのような対策を打ち出すか、年末、年始の戦略的対応に注目である。

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December 21, 2009 |

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