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December 01, 2009

ユニバース、2010年4月期、中間決算、増収減益!

   ユニバースが11/24、2010年4月期の中間決算を公表した。結果は、売上高491.76億円(103.0%)、営業利益16.57億円(96.2%:売上対比3.36%)、経常利益17.23億円(97.3%:売上対比3.50%)、当期純利益9.69億円(99.7%:売上対比1.97%)となり、増収減益のやや厳しい決算となった。特に、既存店が97.8%となったことが、減益の要因といえる。さらに、その要因を見ると、客数が97.7%、客単価100.1%であり、客数ダウンが大きかったといえる。ただ、客単価に関しても、PI値102.3%、平均単価96.7%であり、デフレ基調が続く厳しい消費環境の中で、価格競争が激化しており、これが、原価、経費等に響いたともいえよう。

   ちなみに、ユニバースの今期中間決算時の客数、客単価、PI値、平均単価の実際の数字であるが、売上高約600万円強/日・店舗、客数は約3,000人/日・店舗、客単価2,129円、PI値1,170%(11.7個/客数)、平均単価182円である。通常の食品スーパーマーケットよりも、売上高、客数、客単価ともに高い数字であり、北東北の中では圧倒的な存在感である。これは、早くからユニバースがSSM(Superスーパーマーケット)を目指し、現在、平均売場面積が641坪という大型化に成功し、的確な立地選定、生鮮食品売場の充実、品揃えの拡大と戦略的な取り組みを意識的に実現させてきたためである。結果、現在、北東北では最も競争力のある食品スーパーマーケットとなり、人口減少地域、青森において、約10年に渡って売上高を増加させており、市場シェアを確実に勝ちとり、青森県の食品小売市場において約20%のシェアを獲得した。   

   ただ、さすがに、ここ最近の消費環境の激変は、ユニバースをもってしても、やや苦戦しており、売上げは確保できたが、利益は減益となる結果となった。その要因を原価、経費双方の面から見てみると、まず、原価であるが、74.95%(昨年74.93%)と、ほぼ横ばいとなり、原価の上昇はみられない。ユニバースも、「お客様の節約志向・低価格志向にお応えするために、前期より引き続き「安さに挑戦!家計応援価格」宣言と銘打ち、毎日の暮らしに必要な商品1,800品目の値下げを継続し、・・」とコメントしているように、強力な価格競争を繰り広げているが、原価への影響はなかったといえよう。結果、売上総利益は25.05%(昨年25.07%)となった。

   一方、経費の方であるが、21.67%(昨年21.45%)と、若干、経費が上昇した。これは、既存店が97.8%となったことが、相対的に固定費を引き上げたためと考えられる。結果、差し引き、マーチャンダイジング力は3.38%(昨年4.16%)となった。ユニバースはその他営業収入が0であるので、これが、そのまま営業利益となるが、昨年と比べ、経費上昇分、営業利益が下がった形であり、減益となった。一般に、既存店の売上げが下がると、相対的に固定費が上がるため、経費が上昇し、結果、減益となることが多いが、まさに、この中間決算時のユニバースは、既存店の売上げが下がり、減益となっているといえる。今後、いかに、既存店の活性化を行い、利益の改善につなげるかが課題といえよう。

   これに対し、財務面であるが、特に、今後、北東北でユニバースがさらにシェアを獲得できるかをうらなう上で最も重要な指標、出店余力を見てみたい。まず、ユニバースの自己資本比率であるが、62.9%(昨年60.6%)と、若干増加しており、しかも、60%台と、食品スーパーマーケット業界でも高い数字である。一方、出店に関する資産、土地、建物であるが、207.48億円となり、これに、差入保証金(前期決算時)32.39億円を加えると239.87億円となる。これは、総資産365.95億円の65.5%となる。したがって、出店余力は差し引き、-2.6%であり、決算公開企業約50社ではベスト15前後の数字であり、トップクラスの数字といえよう。現在、ユニバースの有利子負債は32.71億円(総資産の8.9%)であるので、今後、有利子負債の削減がすすめば、さらに、出店余力は高まるものと思われる。また、今期のキャッシュフローの投資キャッシュフローを見ると、18.37億円を出店にかかわる資産へ配分しており、これは、ユニバースの1店舗あたりの出店にかかわる資産が5.46億円(前決算時)であるので、逆算すると3.36店舗であり、ユニバースが現在45店舗であるので、堅実な成長を達成するための店舗数であるといえよう。

   こう見ると、ユニバースの出店余力はもう一段、負債、特に有利子負債を圧縮し高めたいところであると思われるが、現時点でもトップクラスの数字であり、キャッシュフローを見ても、今後とも堅実な新規出店を目指していることがわかる。したがって、厳しい消費環境においても、堅実な成長をはかり、北東北でのシェアを引き上げてゆくものといえよう。

   このように、2010年4月期のユニバースの中間決算は、増収減益となるやや厳しい数字となった。特に、既存店の客数が下がり、売上がダウンし、結果、経費が上昇したことがその原因といえよう。今後、後半以降もデフレはさらに進行し、厳しい消費環境となるものと思われるが、ユニバースが、後半に向けて、どのように既存店の活性化に取り組むか注目である。

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December 1, 2009 in 経済・政治・国際 |

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