日経MJ、新製品週間ランキング、12/4、菓子に注目!
12/4、日経MJが新製品週間ランキングを公開した。今週は、解説でも取り上げられているが、菓子が好調である。特に、菓子部門、3位に亀田製菓と明治製菓のコラボ企画、柿の種チョコ&アーモンド110gが初登場で3位に入った。金額PI値も345円であり、Aランクの500円まではいかなかったが、Bランクの300円を超え、上々の滑り出しである。まだカバー率が44.8%と低いが、この金額PI値が継続できれば、菓子の中でもトップクラスの金額PI値となるため、確実に定番化されるものといえ、急激にカバー率があがる可能性が高いといえよう。実際、菓子部門ベスト10のカバー率は、この新製品を除き、すべて60%以上であり、最高100.0%である。したがって、ベスト10以内の金額PI値を維持できれば、カバー率は確実に上がるといえよう。
一般に、金額PI値で商品をランク付けする場合、金額PI値500円(1人当たり0.5円)以上がAランクと見て良い。これを超える商品は稀であり、まして、新製品では極めて高い数字である。ついで、金額PI値300円がBランク、200円がCランクと見て良い。したがって、この新製品週間ランキングを見る時には、この基準で見ると、それぞれの新製品の位置づけが明確になるといえよう。実際、このランクで、今週の新製品を見てみると、今週は菓子部門が最も活気のある部門であることがわかる。Aランクこそ0であるが、Bランクが4品、Cランクが3品あり、他の部門よりもランクの高い新製品が多いのが特徴である。ちなみに、飲料はCランク1品、冷凍食品はランク外のみ、その他食品はAランク1品、Bランク2品、Cランク1品であり、家庭用品はAランク1品、Bランク2品、Cランク4品である。
そこで、今週は、この菓子部門に注目といえよう。菓子分門で最も注目すべき新製品は、はじめにも取り上げた、3位となった亀田製菓、柿の種チョコ&アーモンド110g、金額PI値345円である。では1位は何であろうか、これが、先にもふれたカバー率100%の新製品であり、明治製菓、ミルクチョコレート58g、金額PI値377円である。このカバー率100%は、今週の新製品の中では、この新製品を除き0であり、唯一の新製品である。年間でもそれほど多くはなく、カバー率100%は中々達成するのが難しい数字である。この日経MJの場合は、対象食品スーパーマーケットが、全国49チェーン250店舗であるので、このすべて250店舗で1週間に1個以上の販売実績が上がった新製品であるので、達成すのは至難の業である。
もう少し、このNo.1の明治製菓、ミルクチョコレート58gを解析してみたい。金額PI値が377円、平均単価が84円であるので、ここからPI値を逆算してみると、金額PI値=PI値×平均単価であるので、PI値=金額PI値÷平均単価となる。したがって、PI値=(377円÷1,000人)÷84円=0.004個、0.4%となる。ここから、平均的な食品スーパーマーケットの販売数量を推測してみると、2,000人/日の食品スーパーマーケットでは、2,000人×0.4%=8個となる。3,000人/日で12個である。週間在庫を計算すると、×7日で、56個、84個となり、これはかなりのボリュームである。いかに、このミルクチョコレートの数字が高いかがわかる。菓子部門の定番の全商品を入れても、これだけ高いPI値の商品は少ないといえ、今週、1位になり、しかも、カバー率が100%になったのも頷ける数字である。
菓子部門では、これ以外にも、2位にカルビー、じゃがりこサラダ60g、金額PI値350円、カバー率99.6%、4位、5位もカルビーであり、ポテトチップスうすしお味60g、金額PI値308円、カバー率93.6%、コンソメパンチ60g、金額PI値285円、カバー率94.4%が入った。さらに、カルビー関連では、7位、8位に今週初登場の四季ポテトゆず胡椒味58g、金額PI値240円、カバー率67.2%、こんがりチェダーチーズ味58g、金額PI値226円、カバー率66.8%が入った。また、その間、6位には、江崎グリコ、チーザ<ゴルゴンゾーラチーズ>38gが金額PI値273円、カバー率73.6%で入った。以上の8品が菓子部門のCランク200円以上の新製品である。
また、これら菓子部門とは部門が違い冷凍食品に分類されているが、アイスクリーム、すなわち、冷菓も今週は金額PI値こそ、やや低い数字であるが、ベスト20品の内、19品を占めている。いわゆる冷凍食品は1品のみであり、ここでも菓子、すなわち、アイスクリームが注目である。特に、1位はロッテアイスの雪見だいふくダブル生チョコレート94ml(47ml×2個)であり、金額PI値154円であり、カバー率は65.2%である。アイスクリームでもチョコレートがキーワードといえ、この冬はチョコレートが何といってもポイントといえよう。
このように今週の新製品週間ランキングは菓子部門が食品全体を牽引しており、特に注目は菓子の中のトップカテゴリー商品群であるチョコレートと柿の種が融合したコラボ商品である。しかも、これは、菓子部門の新製品1位の明治ミルクチョコレートを使っての柿の種であり、注目といえよう。また、アイスクリームでも雪見だいふくとチョコレートのコラボ商品がトップとなっており、チョコレートが既存の人気商品をさらに押し上げているといえ、興味深い結果といえよう。今後、チョコレートはバレンタインデーが近付くにつれ、さらに、加熱してくるものといえ、この冬はチョコレートだけでなく、そのコラボ商品にも注目したい。
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