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January 20, 2010

ベルク、2010年2月、第3四半期、増収増益!

   ベルクが2010年2月期、第3四半期決算を12/29公表した。これまで公開された、食品スーパーマーケット業界の2010年度の第3四半期決算を見ると、減益が多い中、ベルクは増収増益と好調な決算となった。その結果であるが、売上高763.00億円(102.47%)、営業利益30.44億円(103.64%:対売上高3.98%)、経常利益32.31億円(105.51%:対売上高4.23%)、当期純利益17.55億円(102.51%:対売上高2.30%)である。売上高、各段階での利益ともに堅調な伸び率となり、増収増益の好決算となった。

   特に、対売上高の営業利益率が3.98%と、食品スーパーマーケット業界の中でも高い数字であり、決算公開企業約50社の前期決算の平均が2.6%であるので、ベルクの数字はトップクラスである。そこで、ベルクの営業利益の構造を見てみると、原価は74.73%(昨年74.91%)と、原価を下げており、消費環境が厳しい中、原価の改善が進んだ。ベルク自身も、「「Low Price & Better Quality」を掲げ、購買頻度の高い商品群の価格強化並びに売場づくりの活性化を推進、・・」、「イオングループのプライベートブランド商品である「トップバリュ」、納得品質・低価格でご提供する「ベストプライスbyトップバリュ」の積極的な拡販を推進、・・」と、コメントしているように、価格訴求を強く推しすすめているが、原価の上昇を抑え、粗利を改善している。結果、売上総利益は、25.27%(昨年25.09%)と0.18ポイント上昇した。

   一方、経費の方であるが、25.39%(昨年24.99%)と、0.40ポイント経費の上昇がみられ、原価は改善できたが、経費は残念ながら、若干上昇している。結果、差し引き、マーチャンダイジング力は-0.12%(昨年0.10%)と、昨年のプラスから一転、0.12%であるが、マイナスとなった。この-0.12%のマーチャンダイジング力は前期決算公開企業約50社の平均が-0.38%であるので、平均よりは高いが、トップクラスは3.0%以上であり、今後、経費をいかに引き下げられるかが課題といえよう。

   これに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入が4.12%(昨年3.85%)のり、営業利益4.00%(昨年3.95%)と、増益となり、これに売上高の伸びがあいまって昨対103.64%の営業利益の改善が図れた。ただ、原価は改善されたが、経費の上昇が見られ、結果、依然として、マーチャンダイジング力が伸び悩んでおり、気になるところである。これをその他営業収入でカバーした形であり、今後、さらに、安定的な増益を続けてゆくには、経費の見直し、特に、既存店の活性化、及び、坪売上げの引き上げによる相対的に固定費を引き下げることが課題となろう。

   これに対し、ベルクが増収となった要因を見てみたい。今期、ベルクは、川口差間店(埼玉県川口市、2009年3月)、ベスタ大泉店(群馬県邑楽郡大泉町、7月)、東所沢店(埼玉県所沢市、9月)、さいたま宮原店(埼玉県さいたま市、11月)と4店舗を新規出店しており、合計、62店舗となった。これに加え、既存店3店舗を改装しており、これらの施策が増収に寄与したといえよう。

   そこで、ベルクの財務構造を見てみると、まず、自己資本比率であるが、52.8%(昨年53.1%)と若干であるが下がっている。ただ、決算公開企業約50社の前期決算の平均は40.7%であるので、ベルクはベスト15前後に入るトップクラスの数字である。その中身であるが、負債面を見ると、その主要項目である有利子負債は120.88億円(前期決算時114.56億円)と、若干増加しており、総資産540.87億円の22.34%と、やや財務を圧迫している状況である。

   これに対して、資産面を見ると、出店にかかわる資産、土地、建物、差入れ保証金等の合計は414.40億円であり、総資産の76.61%となった。したがって、自己資本比率から差し引いた出店余力は-23.81%であり、出店構造は負債、特に、有利子負債に大きく依存する状況であり、今後、安定、継続的な新規出店を行ってゆくには、もう一段と有利子負債の削減が経営課題といえよう。

   そこで、今期のキャッシュフローを見てみると、投資キャッシュフローは-34.77億円であり、この中でも、新規出店関連の有形固定資産の取得による支出、差入れ保証金の差入れによる支出の合計は-42.26億円と、ほぼすべてであり、積極的な投資がなされている。これは、現在、62店舗であるので、1店舗当たりの出店にかかわる資産は逆算すると6.68億円であるので、単純に店舗数に換算すると6.3店舗であり、ほぼ、10%の店舗数の増加を目指しているといえよう。問題は、この原資が営業キャッシュフローで賄われているかであるが、営業キャッシュフローは38.37億円であり、結果、フリーキャッシュフローは3.6億円のプラスとはなったが、財務キャッシュフローを見ると、新たに有利子負債を6.32億円増やしており、わずかではあるが有利子負債の増加が見られる。

   このように、ベルクの2010年2月期の第3四半期決算は増収増益の好決算とはなったが、やや気になるのは、経費増が見られ、増益の要因はその他営業収入に負うところが大きいところである。また、出店構造も、依然として有利子負債に依存する構造となっており、今後、安定、継続的に新規出店を果たしてゆくには、もう一歩、財務改善を行い、出店余力を高めたいところであろう。そのためにも、営業キャッシュフロー、特に、マーチャンダイジング力の改善が当面の最優先課題といえよう。ベルクが今後、どのようにマーチャンダイジング力を改善してゆくかに注目したい。

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January 20, 2010 in 経済・政治・国際 |

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