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January 08, 2010

イオン、2010年2月期、第3四半期、減収減益、その1!

   イオンが1/7、2010年2月期、第3四半期決算を公表した。結果は、営業収益3兆7,278.22億円(96.13%)、営業利益560.13億円(84.96%、営業収益比1.50%)、経常利益 541.04億円(79.71%、営業収益比1.45%)、当期純利益-99.26億円となり、減収減益、当期純利益は赤字となる厳しい決算となった。また、自己資本比率も20.5%(昨年21.9%)と、さらに下がり、財務面でも厳しい結果となった。

   イオンは事業を大きく4つに分けて管理している。GMS、SM、戦略的小売業を合わせた総合小売事業、専門店事業、ディベロッパー事業、そしてサービス事業である。そこで、それぞれの営業収益と営業利益を見てみると、総合小売業の中のSMは増収とはなったが、中核のイオンリテールの既存店が93.8%(衣料90.9%、食品95.6%、住居余暇92.3%)と伸び悩み、さらに、マイカル、イオン九州等も減収となった。また、戦略的小売業はマイバスケットは店舗数が大きく増加し、増収となったが、ミニストップ、オリジン東秀は減収となった。結果、合計すると、総合小売業は減収となり、さらに利益は赤字となる厳しい状況である。

   専門店事業も総合小売事業と同様に減収減益、特に営業利益は赤字となった。営業利益が赤字となったのは、総合小売事業と専門店事業であり、それぞれ、-21.53億円、-35.08億円となり、この2部門、しかも、イオンの中核部門が厳しい結果となった。なお、専門店に関しては、懸案のタルボット社が2月末までに、株式を売却し、イオングループから離れることになるので、今後は、減収とはなるが、利益の方は大きく改善されるものと予想される。次に、ディベロッパー事業であるが、増収増益となった。ただ、営業収益の全体の割合は数%であり、貢献度は低い。一方、営業利益に関しては、総合小売業と専門店がともに赤字になったため、全体の営業利益の約50%を占め、営業利益への貢献度は高い。そして、サービス事業であるが、増収減益となった。

   こう見ると、イオングループの中核事業、総合小売業、専門店事業双方が減収減益、営業利益はともに赤字となったことにより、利益を支えたのは、ディベロッパー事業とサービス事業となり、今後、本業そのものをいかに再構築するか、待ったなしの状況に追い込まれたといえよう。特に、総合小売業はイオン全体の営業収益の約80%を占めており、改革は急務といえる。消費環境はますます厳しさを増しており、中長期的に総合小売業、特にGMS事業の改革が最優先課題といえよう。

   そこで、これらの状況を踏まえて、イオングループ全体の営業利益が減益となった要因を原価、経費面から見てみたい。まず、原価であるが、72.19%(昨年71.74%)と、0.45ポイント上昇している。今期はトップバリュをグループを上げて積極的に拡販し、結果、売上高3,243 億円、対前年同期比123.0%となり、単純計算で営業収益の8.7%となった。当然、トップバリュは原価を改善する役割を担っているが、残念ながら、結果は全体の原価が上昇した。これは、PBの改善効果以上に、営業収益の約90%を占めるNBの価格が下がり、原価を押し上げたものと推測される。したがって、今後、原価を下げるためには、さらにトップバリュを強化するだけでなく、NBの原価の改善も急務であろう。結果、売上総利益は27.81%(昨年28.26%)となった。

   一方、経費の方であるが、37.53%(昨年37.41%)となり、経費も0.12ポイント上昇している。したがって、原価、経費双方が上昇し、差し引き、マーチャンダイジング力は-9.72%(昨年-9.15%)と、原価、経費、ダブルで圧迫され、10%近いマイナスとなった。食品スーパーマーケット業界では考えられないマイナスのマーチャンダイジング力であるが、GMS業態が主体となる小売業の場合は、イオンに限らず、マーチャンダイジング力が大きくマイナスとなる場合がほとんどである。これは、店舗への投資が大きく、様々な固定費がかかることに加え、広域から集客をはかるために、販促費等も大きいためである。したがって、イオンをはじめ、GMS業態が主体の小売業はこれに、不動産収入、物流収入等のその他営業収入の貢献が極めて重要な役割を担っており、今期のイオンの場合は、11.40%(昨年11.04%)と、何と10%を優に超える数字となり、結果、営業利益は1.68%(昨年1.89%)となった。

   それにしても、マーチャンダイジング力がこれだけマイナス幅が大きいと、利益を生み出すにはかなり厳しい営業構造であるといえ、今期もそうであったが、商品売買以外の収入、その他営業収入にますます頼らざるを得なくなる状況である。本来、小売業はマーチャンダイジング力が命であり、この数字をいかに引き上げるかがポイントであるが、イオンのこの数字を見る限り、マーチャンダイジング力がさらに下がっているといえ、ここをいかに、プラスに近付けるかが当面の最優先の経営課題といえよう。

   結果、このマーチャンダイジング力のマイナスが、最終的には当期純利益に響き、さらに、小売業の経営にとって最も重要なキャッシュフローにダイレクトに影響するといえる。そこで、そのキャッシュフローであるが、これについては、稿を改めて、次回のブログで取り上げたい。

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