日経MJ新製品週間ランキング、2/19、バレンタイン!
今週は何と言ってもバレンタインデーである。POSデータの集計は2/7から2/13までの1週間であり、2/14のバレンタインデー前日までの1週間の数字であり、バレンタインデーの結果がまさに反映される集計データといえよう。菓子ベスト20すべてがチョコレート関連で占められ、しかも、金額PI値が最高739円、最低242円と、Aランクの500円を超える新製品から、Cランクの200円を超える新製品までとなり、極めて高い水準の金額PI値となった。ただ、カバー率は最高76.4%の1品を除き、すべて30%前後と、限られた店舗のみでの数字であり、各食品スーパーマーケット共通のバレンタインデーのチョコレートはなく、各店舗独自の品揃えであるといえよう。
このような中で、No.1の金額PI値739円となったのは、メリーチョコレートカムパニー、ファンシーチョコレートセレブリティ11個、平均単価499円である。カバー率は19.2%と対象49チェーン、250店舗の約2割、約50店舗での数字であるが、極めて高い数字であり、今週の全新製品の中でもNo.1の金額PI値である。メリーチョコレートカムパニーは、ベスト20の中に、何と15品と、今週の菓子を独占しており、まさに、バレンタインデーの顔といえよう。
ベスト5までを見てみると、いずれもメリーチョコレートカムパニーであり、No.2がファンシーチョコレートセレブリティ23個、金額PI値639円、平均単価997円、カバー率19.2%、No.3がスイートファンタジア19個、金額PI値538円、平均単価998円、カバー率34.0%、No.4がパ・ドゥ・シャ13個、金額PI値501円、平均単価998円、カバー率23.6%、そして、No.5が琴ゆかし7個、金額PI値446円、平均単価500円、カバー率20.0%である。平均単価が500円、1,000円の世界であり、この価格から見ても、バレンタインデーは異質な世界といえ、1年に1回の独特なチョコレートの新製品の日といえよう。
ちなみに、はじめに触れたカバー率76.4%のチョコレートの新製品は、明治製菓、ポケモンハート型チョコレート45g、金額PI値242円、平均単価199円である。この新製品以外、すべて、カバー率は30%前後である。また、ベスト10の中で唯一、メリーチョコレートカムパニー以外の新製品はNo.8のロイヤルホテル、デコール・ビジュ7個、金額PI値388円、平均単価997円、カバー率28.4%である。
チョコレート以外では、今週、金額PI値Aランクの500円を超えた新製品、500円に迫った新製品が数品あり、これまでの動きとは違う、アクティブな週でもあった。その新製品であるが、飲料No.1に日本コカ・コーラ、コカ・コーラゼロ1.5Lが金額PI値646円と、500円を大きく超えた。No.2も500ml、金額PI値490円が入り、飲料全体を大きくひっぱっている。カバー率は94.6%、96.0%とほぼ全対象店舗に入っており、1/29、1/30初登場であるが、上々の滑り出しである。ただ、飲料では、No.3が金額PI値200円台、No.4以下は金額PI値100円台、No.9以下は金額PI値100円を切り、急激に金額PI値が落ち、数字的には、厳しいといえよう。
そして、もう1品、金額PI値Aランクの500円を超える新製品であるが、家庭用品No.1の花王、ソフィーナアルプラン薬用ホワイトクリエイトエッセンス<美白エッセンス>40gが金額PI値587円、先週比124円アップと好調である。ただし、平均単価は9,661円と高額商品であり、カバー率も23.2%と、限られた食品スーパーマーケットでの展開での数字である。残念ながら、No.2以下は200円台となり、これに続く新製品がない。このNo.1のソフィーナは客数が多い店舗では、検討の余地があろう。
先週注目のその他食品であるが、No.1に今週初登場の新製品、日清食品、カップヌードルミルクシーフードヌードル83gが入り、金額PI値283円となった。残念ながら、先週2位だった太麺堂々醤油豚骨107gはNo.9となり、金額PI値も77円ダウンの123円となった。また、No.2には先週35位から急浮上の共立食品、割りチョコビター150gがバレンタインデーの影響からか、金額PI値255円で入った。先週1位と好調であった敷島製パン、超熟ロールレーズン6個は金額PI値17円ダウンの236円と、No.3となった。ただ、依然として、パン、カップ麺がベスト20の中に、パン8品、カップメン5品入っており、好調を維持しているといえよう。
そして、冷凍食品であるが、No.1は先週同様、ハーゲンダッツジャパン、ミニカップ・マルチパック6個入り75ml×6、金額PI値93円であるが、No.2に今週初登場のロッテアイス、雪見だいふく果実いちご94ml(47ml×2)が金額PI値92円のわずか1円の差で入っており、カバー率も60.8%と高く、注目の新製品といえよう。
このように、今週の日経MJ新製品週間ランキングはバレンタインデー一色なった感があり、金額PI値で見ても、ランキングで見ても、チョコレートの強さが改めて鮮明になったといえる。来週以降はこの異常値も落ち着き、数字も安定してくると思われるが、飲料、その他食品の動きがここ最近アクティブになっており、今後、どのようなランキングとなるか興味深いところである。食品スーパーマーケットとしては、しっかり、これら新製品の動きをみながら、品揃えの改善を図って欲しいところである。
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